ちはやふる 上の句のレビュー・感想・評価
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えーっと...
レビューで意外と評価の高いものが多かったので一応観てみたのですが、うーん...はっきり言ってクオリティ低いです。
おそらく面白いと感じる部分は、すべて原作の良さであると思います。
まず、確かに広瀬すずさんは可愛いですが、やはり千早のキャラには合ってないんだと思います。頑張ってはいますが、無理して千早のキャラで演じてる感じがして、ミスキャストで彼女も苦しんでる感がしました。
映画はやはり、脚本の次にキャスティングが重要で、あまりにも役者さんのキャラとはかけ離れたキャスティングをした上に、きちんとした演出で時間をかけて役柄へのアプローチと関わりを繋げていけない限りは、役者さんが苦しむだけです。
また、主要キャストの面々の関係性の構築がまだされていないのか、台詞のやり取りの空気感が楽屋落になってました。いかにも演技をしてる感が全然抜けてなかったです。
そしてこれは技術的な面なのですが、撮影も稚拙で、やたらと光を飛ばして淡いコントラストの低い絵にしてたのですが、その手法が全然昇華されてない。逆光で撮るのはいいですが、ある程度の台詞があるカットで登場人物たちの顔が微妙に暗すぎる...意図的に陰影を出すカットというわけではなく、単に素人がやってしまうような逆光の時のライティングとか間違えてしまいました的な絵になってました。
他でも書かれてる方がいらっしゃいますが、サウンドに関しても、まるでバラエティ番組かと思われるレベルのSEの入れ方で、いくら千早が試合後に白目むいてぶっ倒れる面白いシーンだとしても、明らさまに大音量でホラーみたいなSEを入れられてもドン引きします。いわゆる単にビックリ系のサウンドです。
日本では有数の制作プロダクションであるROBOTさんが作っているのに、随分とレベルの低い感じだなーという印象でした。
人物描写についても、短時間でいろいろ表現しなければいけない制約はわかりますが、なぜ千早がカルタに没頭していったのか、なぜそこまでカルタは魅力なのか、千早と新と太一がなぜそこまで太い絆で結ばれた関係なのか、そういう大事なところがイマイチ伝わってきませんでした。
要するに、原作の一番大事にしているポイントを外してしまっている感じです。観た人が適当に面白いと思える線だけで作った感じなのです。
そんなの2時間の映画では無理だよと言うのなら、映画化しないことです。
結論としては、単に興行収入だけを目論んで大ヒット漫画を映画化しただけ、という映画でした。広瀬すずさんは才能のある若い女優さんだと思いますが、こういう適当な形の仕事でダメにしていって欲しくないものです。
はっちゃけ すず!
大人にも感動が届いた!
和歌に象徴させた展開テンポとかるた部5人の個性のバランスが心地よく、画面の綺麗な映画だった。漫画実写化のわざとらしさはなかった。
広瀬すず演じる千早の真っすぐな動きや表情が太一の切ない気持ちと対比されて鮮烈だった。仲間やライバルに注ぐ迫真の眼差しも素晴らしかった。
原作からの年齢設定の変更や声に残る幼なさには賛否あると聞くが、10代の広瀬だからこそ出せた迫力があり、遥か昔に青春が終った私にも感動が込み上げた。見事な映画初主演で、彼女の姿勢を感じた。下の句が待ち遠しい。
泣いた
女子高生かっこいー!!
パフュームの主題歌が良くてきっと映画も面白いんだろうな…と思い普段は絶対に観ないであろう邦画の青春モノを鑑賞しました
映画の方は最初から最後まで物語にグイグイ引き込まれました
もう予想通り最高に満足できる作品でした
邦画によくあるダラダラした無駄な間、そして感動の押し売りが無いので観ていて本当に心地いいです
役者さん達も無理のない自然体な演技で一人一人に感情移入が出来ました
鑑賞中に自然に涙がポロポロ…
そして圧巻は日常に在る時は普通の女子高生が競技カルタの時に見せる表情!!
鋭い目つき気迫…とにかく凄まじい緊張感これにヤラレます
とにかくカッコいいんですよ〜
女子高生でいる時はあんな可愛いのにね〜
続編では机君と日本マニアの女の子にも活躍して欲しいな〜
第二部も必見ですね
楽しみにしています
めちゃめちゃ良かった。
ピリッと
後半よくなってきた
競技かるたは「荒ぶる青春」なのだ!!
「ちはやふる」という”言の葉”を辞書で調べてみました。美しいコトバの響きとは違い「荒々しい」とか、「勢いの強い様子」を表す意味だそうです。「荒ぶる神々」や「神社」にかかる、枕詞なのですね
「ちはやふる」なのか「ちはやぶる」なのか、古い言葉や、短歌の言葉は、本当は厳密に使われるべきものでしょう。
いにしえの貴族や歌人が、いまから一千年という遠い遠い昔に「うた」を詠みました。
その多くは恋の歌なんであります。
やはり、いつの時代でもラブレターは大切なのですね。
まぁ当時の人にとっては、思いを寄せる人に宛てた「つぶやき、Twitter」にあたるのかもしれません。
ただ、その「つぶやき」は、今ネットに「垂れ流し」ている「コンテンツ・言葉」とは、まるで次元が違うような気がいたします。
いかに美しい言葉を厳選し、使い、操るか?
「五・七・五・七・七」その短い31文字の中に、どれだけの想いを込め、どれだけの言葉を「遊び」隠喩や暗喩を込めるのか?
そういったところも、短歌の楽しみなのでしょう。偉そうな言を申しましたが、私は全く「短歌」に関しては無教養なのです。まあ、部外者の「戯れ言」と笑ってください。
さて、その短歌を扱った原作コミック「ちはやふる」。
初めてTU●AYAさんの書棚で見かけたとき、その表紙絵の美しさ、可憐さに、心惹かれました。
と同時に「これはやばい!」と思いましたね。
というのも以前、コミックの「神の雫」にハマってしまい、四十数巻という長編を、ほぼ毎日1冊づつ借り続ける、という”ちょっと痛い”経験があったのです。
この「ちはやふる」も、もしかすると「だだハマり」してしまうんではないか? と言う恐れがあったのです。
それほど魅力的な原作漫画を映画化するのは、やはり映画好きとしては、どうしても気になりますね。しかも、主演は広瀬すずちゃん(う~む……カワイイ……おじさん陥落)
昨年、広瀬すずさんは、是枝監督の「海街diary」で、大へんな注目を集めましたね。
腹違いの三人の姉達に迎えられ、末っ子の四女として、一つの家族になってゆく。そのぎこちなさ、初々しさ。
映画ファンのみならず、その演技は、私のようなスレっからしのオジサンをも、キュンキュンさせてくれました。
今回「ちはやふる」では「海街diary」と真逆のキャラクター、ハイテンションな女子高生を演じます。
作品の舞台となるのは男女共学の高校です。主人公「綾瀬千早」は、瑞沢高校に入学。早速、以前から好きだった「かるた」に取り組もうとします。
かるた部がなければ自分たちで作ってしまえ、ということで、綾瀬千早は自分以外にも四名の部員をかき集めて「瑞沢高校かるた部」を新たに設立します。
そして彼女たちは、青春の熱い、アツい日々を部活動に打ち込んでいくのです。
「競技かるた」の世界というのは、オジサン初めて知りました。
それは恐るべき記憶力と瞬発力、判断力、運動神経、そして長丁場の試合に耐え抜く、強靭な体力が必要とされるそうです。
そのため、彼女達「瑞沢高校かるた部」部員達は一見、体育会系のトレーニングとさえ思えるような特訓を始めます。まるで高校野球みたい。こうして体力と集中力を身につけて行くんですね。
本作で描かれる、高校生特有のノリの良さ、そして何事にも「不必要に全力疾走」というモチーフは、ある意味、ありがちな青春ストーリーに仕上がってしまう恐れがあります。
本作の監督は小泉徳宏監督です。
僕はこの人の作品「タイヨウのうた」を映画館で観ました。
あの作品は、主役に抜擢されたシンガーソングライター、YUIちゃんのキャラクター、存在感、そしてなにより素晴らしい歌声。
YUIという稀有な才能が、作品全体に「華」として散りばめられているような、素晴らしい作品でした。彼女の魅力をうまく引き出した小泉監督の手腕は秀逸だと思います。
さて、本作「ちはやふる」はどうでしょう?
主人公の広瀬すずさんは、もちろん魅力的です。
ただ彼女たちは、なぜそんなに「競技かるた」に打ち込む必要があるのか?
その動機付けや、人物像の掘り下げが、スクリーンを通して観客に、いまいち伝わらない、もどかしさも、ちょっと感じられました。
ただ1つの救いは、助演女優の上白石萌音さんの存在でしょう。
彼女は以前、周防正行監督の「舞妓はレディ」と言う作品で主役を演じました。
ここまで100%純粋な田舎者?
そんな女優さんなんて、イマドキいないでしょう?
とおもったら、彼女がそこにいたのです。
全くスレてない天然の女の子。不器用で、真剣で、まっすぐな意思の強い瞳。
彼女はそんな女優さんです。
その「素材」としての良さ、本作では非常によく生かされていますね。
なお、本作は「上の句、下の句」という2部構成。
そのため本来なら、作品の評価自体は2部作、両方を観てから判断することになるでしょう。
なお、申し添えておきますが、私は原作と、それをもとに制作された映画作品を、比較しようと言う、不毛な議論に首を突っ込むつもりは毛頭ありません。
小説や漫画、そして映画というのは、全く違うジャンルのものなのです。
同じ芸術という「人間の情熱の発露」でありながら、絵画と音楽が、全く違う表現行為であるのと同じなのです。
もちろん、原作の精神は尊重されるべきです。しかし、一旦「映画化した作品」として捉える場合、それはもう原作を離れ、作品として「ひとつの命」を与えられているのです。
原作を愛してやまない方は、どうしても「原作通りではない」と不平不満をおっしゃる方が未だに多いようです。
「映画はあくまで映画である」ということを、前もってご納得の上で、オープンな気持ちで鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
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