彼の見つめる先にのレビュー・感想・評価
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なんて爽やかなの!
盲目の少年レオの初恋物語。相手の見た目に惹かれるのではないからこそ、ガブリエルの優しさや交わす言葉の一つ一つ、触れ合う腕の感触などが温かくて愛おしく感じて、見ているこっちがニヤニヤしてしまう。
幼馴染のジョヴァンナも心優しくて、今時の女の子ってタイプではないが思春期らしい心の動きがミエミエでかわいい。いじらしい。
ただこの3人、周りから冷やかされたり、お互いの誤解でケンカしたり、ティーンにありがちなしょうもないことがきっかけですれ違い続けてしまう。それがもどかしい……
いじめっ子が登場する胸糞悪いシーンも多く、主人公の母親も過保護で(決して悪いひとではない)、恋敵まで登場し、もう頼むからこの3人幸せになってくれ!障害や周りの妨害に負けるな!と中盤からは祈るような気持ちで観ていた。
最終的にはお互いの気持ちが通じ合い、堂々とカップルになったので良かった〜!!拍手!
ジョヴァンナにもお相手候補が現れて、お約束の展開ではあるけどひとまず安心。
障害があって同性相手となると、現実の初恋はもちろんこううまくはいかないかもしれないけど、そんなことどうでもいいじゃないの!素敵なお話でした。
視聴後の気分はすごく晴れやか
いや!これは!思っていた方向と違っていい意味で裏切られました。
主人公の恋愛が男性同士ということで、ゲイセクシャルを扱う映画あるあるの重めのテーマ性を覚悟してみたんですが、全然違いますね!
この映画において、ゲイという点はあまり重きが置かれていないというか、ゲイであることの葛藤とか、偏見とかはほぼ描かれていません。
レオが盲目(全盲でいいんですよね?)なことも、重要な設定ですが、そのネガティブな面はあまり強調されていません。
むしろ、精神的にも身体的にも未成熟な高校生たちの等身大のラブストーリーといったかんじで、そのサブ的な要素に“ゲイ”“全盲”が使われているくらいの印象。
あと、高校生という設定ながら、時折見せるレオとガブリエルの色気にはびっくり。そういった意味でも大人になりかけている年代ならではの子どもと大人の2面性にグッと引き込まれました。
裏切りなくハッピーエンドで、物足りなさを感じる方もいるかもしれませんが、自分的には大満足。
休日に幸せな気分になりたいときに見たい。ブルーレイ買おうかな!
できれば感性の若いうちに見たい
ブラジル発の青春映画で全編キラキラして若さと瑞々しさが大爆発してたわ〜
そして障害だったり同性への思いだったりがとてもフラットに描かれていて、本来そうあるべきなんだよな、と気づかされる。
最後どうなるのかな〜と心配したけど最高のハッピーエンド。
とっても爽やかな良作!
「普通」の青春映画であることが、皮肉であり褒め言葉でもある。
主人公は生まれながらの全盲である。そして彼らが描くロマンスは同性同士によるものだ。言い方は乱暴になるが「障がい者映画」になってもおかしくないし「同性愛映画」と呼ばれてもおかしくはない。しかし、実際に作品を見て素直に感じる印象は、実に正統派の「青春映画」。まさしく、カミング・オブ・エイジ・ストーリーと呼ぶべき、だれの心にでも思い出として残っているような瑞々しい青春と淡い初恋が描かれている。障害があろうが性別がどちらであろうが、青春の爽やかさと眩しさは変わらないし、初恋も同じように狂おしくて甘酸っぱい。「典型的」と言ってもいいほどに正統派のカミング・オブ・エイジの物語の中に、視覚障害と同性愛がナチュラルに溶け込んで、まるで自分も体験したことのある出来事のようにさえ感じられてくるほど。それはきっと、片思いの相手にドキドキする気持ちや、将来に対する不安や、親との意見の食い違いや、学校生活の憂鬱や、友達関係のギクシャクなど、ストーリーを通じて描かれる主人公のこころと、青春の痛みと輝きが、とても鮮やかで普遍的だったからだと思う。だから、見終わった感想は、いい意味で良く出来た青春映画を見た後のそれであり、「障害者映画」や「同性愛映画」を見た時とは違うとっても爽やかな観後感だった。全盲と同性愛というへヴィーになりがちな題材を使って、こんなに軽快で爽やかな青春映画が見られたというのは、とても素晴らしいことだなぁと思った。
ただそれはこの映画の最大の長所であると同時に、一番つの欠点でもあったように思う。「普遍的」という言葉を使えば聞こえ方はいいのだが、穿った表現をすれば「ありふれた」と言い換えられる。全盲や同性愛を特別視せず、ごく普通の青春物語として描くということに主題があるとすればこれはある種の成功例であるけれど、全盲と同性愛を本当の意味で特別視せずにこの映画を見た時に、実は全盲と同性愛以上のオリジナリティが見つけられないということに気づかされてしまう。この映画の場合、良い意味でもそして悪い意味でも、「普通の青春映画」と表現するのが相応しいように思う。「普通」であることがとても素晴らしいことであると同時に、「普通」であるがために何か物足りない、というのが正直な感想だった。
でもこの映画の優しさ、温かさ、爽やかさ、瑞々しさは、本当に心地よくこころを包んでくれて、ずっとしまい込んでいた自分の青春時代の思い出を、この映画を見ながら鮮やかに蘇らせてくれたような気がした。登場人物すべてに心がきちんとあって、優しさも嘘も本音も愛も全部をちゃんと持った主人公たち3人の姿が愛おしくてたまらなかった。女友達ジョヴァンナの主人公レオナルドを見つめる目と、ガブリエルとレオナルドの関係に嫉妬しながらも大きな友情で二人を支える感じとか、10代だからこそできる素直な在り方かもなぁと、なんだかとても共感してしまった。
ところで、交換留学の話はどうなったの? というのは、あえて訊かないことにしましょうか。
この映画、なんか爽やかなのが良い!
LGBTの恋愛ものは価値観を押し付けられているような感じがして
正直、苦手だった。
この映画もメンズがくっつくとわかっていたら観なかったと思うんだけど、
(食わず嫌い)
結局すんなり受け入れられた。
ある意味「開眼」させてくれた映画と言える。
レオの幼馴染、ジョバンナの想いが報われますように!(>_<)
と思ってたはずなのに
ガブリエルとレオがキスした時
素直に美しいと感じたんだよなぁ。
2人の愛を応援したくなった。
BLとかそういう好奇の対象ではなくて
ジェンダーを超えた愛情というものを五感を使って理解したような感じ。
「誰かが君にキスしたら自分からキスしたらどうなんだ?」
(厳密にはちょっと違うかも)
このセリフも良かったなぁ。
ストーリーに加えて、ポルトガル語の美しさも堪能できたのでそこも評価ポイント。
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