「前編と後編合わせて」64 ロクヨン 後編 花火さんの映画レビュー(感想・評価)
前編と後編合わせて
主演クラスの俳優たちが犇めき合う中で、誰を向こうに回そうとも一切揺るがない佐藤浩市の顔と声の厚さ。回想シーンが度々挿入されるのはかなり余計なお世話だが、犯罪を軸に痛みと悲劇が支配する様は、よく言われている通り瀬々敬久『ヘヴンズ ストーリー』的であるし、佐藤浩市-三國連太郎のラインで内田吐夢『飢餓海峡』的でもある、あるいは野村芳太郎-松本清張ラインの作品的でもある。二時代を往還する美術も良い。
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