「被害者家族の、その後」64 ロクヨン 後編 幸せなひまつぶしさんの映画レビュー(感想・評価)
被害者家族の、その後
凄惨な傷害事件や、むごい殺人事件。
メディアでそれを知らされる度に、その被害家族の心情を思い、胸が詰まる。
そんな思いは、誰しもするはずだ。
でも、その思いは、長くは続かない。
せいぜい、その報道がなされる2〜3日の間だろう。
その後は皆、日常に戻っていく。
だけれど、被害者家族本人たちは、果たしてどうだろう。
決して忘れられず、忘れられるわけもなく、当時起こったことや殺された家族や、当時の感情や…全てにとらわれ、想像を絶する苦しみや憎しみの中で、それでも日々を重ねている。
この映画では、彼らの、その、筆舌に尽くしがたい感情と気の遠くなるような空白の日々の積み重ねを、これでもかと見せられた気がした。
こういった被害者家族の、その後の人生というのは、いったい誰が救えるのだろうか。
彼らの人生とは、いったい何なのか。
その膨大な日々の積み重ねに、涙が出ました。
コメントする