「映画版のオチに納得」64 ロクヨン 後編 akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
映画版のオチに納得
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後編は、解決編であると同時に被害者から加害者への復讐劇となっている。作品は現実の群馬での誘拐事件がモデルになってるらしい。そちらの事件は、時効で未解決になったようだ。つまりかなりの部分はフィクションなので、そのつもりで見るべきである。フィクションを、フィクションであるという理由で、けちをつけるべきではない。
リアリスティックに描いてあるというのは、よい評価のひとつではあるものの、そもそも映画というものは観客の脳をだまして、夢を見せているのだから、嘘を楽しむべきである。
映画版のラストは、犯人をじりじりと追い詰める三上たちの活躍が描かれた。
そして、三上は、若い後輩たちに全てを託して去って行く。やはり物事の決着をつけることができるのは、そして決着をつけるべき資格があるのは、揺るぎない決意と体力をもった当事者たちである。
銃乱射事件が起きるこの現実と比べれば、少女がひとりいなくなっただけの田舎の小さな事件。大作むきではないかもしれないテーマ。
家出して長いこと行方不明になっている実の娘を探しはじめる警察をやめてからの三上も見てみたい気もする。色んな情念が詰まった映画だ。
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