「チベットの現状、のその一角。」ルンタ 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
チベットの現状、のその一角。
中国から弾圧され、国を追われたチベット人。
そのなかで、かつて政治犯として投獄され拷問を受けた人や、彼らを支援する日本人・中原氏を追うドキュメンタリ。
チベット人の中には、抗議手段として暴力を選ばず、焼身自殺を図る人が絶えず、映画撮影時点でのべ127人。彼らの利他・慈悲の精神が胸を打つ。
ただ、すっきりしない。映画紹介のポスターに使われる少年僧侶は、本編の中でたったのワンシーンしか出てこないからだ。それがミスリードに感じた。そしてなにより、語尾を上げてすべて質問系の会話にしてしまう中原氏のしゃべり方がどうも苦手だ。素晴らしい活動をされているのに、どこか他人事に聞こえてくる。
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