ヒメアノ~ルのレビュー・感想・評価
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恐るべし…。森田剛。
主人公の岡田(濱田岳)は、どこにでもいるフリーターの青年。清掃のパートをしながら、今の生活に焦りを感じながりも流されるように毎日を過ごしていた。
ある日、同僚の安藤(ムロツヨシ)から、片思いのカフェの店員のユカの恋のキューピットを頼まれる。岡田はそのカフェで、高校の同級生の森田(森田剛)に合った。岡田はユカから森田にストーカー被害にあっていることを告げられ安藤と二人でユカを守る事を約束する。
そんな岡田にユカは次第にひかれていき気持ちを伝える。天にも登る気持ちで、岡田はユカと付き合うようになる。しかしそれを嗅ぎ付けた森田の執拗な嫌がらせが始まった…。
前半は複雑な三角関係をコミカルに描いていたが、途中から森田の凶暴性が暴き出されて、関わる人を次々と残忍に殺していく…。時折、地獄のような過酷な虐めを受けていた高校生の記憶がフラッシュバックして彼を苦しめた…。
陰惨な虐待の記憶が、ぬぐいきれない傷みとして森田の体に染み付いていた。その呪縛から逃れるために次々と殺人を重ねていった。そんな男の孤独と哀しみが痛いほど、見るものに伝わってくるので、画面から目が離せなくなってくる…。
こんなに愛しい気持ちにさせる殺人鬼にあったのは初めて…。
恐るべし森田剛…。
岡田くんまた遊びきてよ
鑑賞後思い出してもう一度泣けるセリフ
今まで見た 狂気と煽られていた作品では
狂気を感じたことがなかったが
これこそ狂気
映画だったのか現実だったのかわからない感覚で
怖さや切なさ 気持ち悪さの入り混じった余韻になんとも後味の悪さを感じた
でもそれでこそ見ごたえのある映画で
どんな形であれ爪痕深く残せる作品はすばらしく
そんな作品に出会えるのはしあわせ
これからも森田剛を映画で観たいなあ
ここまでの振り切ったキャラをまた観たいなあ
感服っす
やりきれない。
やりきれない。
何が良かったかわからないけど、時間もお金も損はしてないと思った映画。
出演者が良かったのかな。
森田は快楽殺人犯には見えなかった。淡々と必要に応じて殺していく印象でした。
悲しいとかせつないじゃなくて
やりきれない。がしっくりくる。
無努力な若者の、後味の悪い映画
ビル清掃のパートタイマーで働いている岡田、清掃会社の同僚の安藤から、想いを寄せているカフェで働くユカとの恋の橋渡しを頼まれる。
安藤と二人でカフェにいると、ユカのストーカー→→高校の同級生の森田と再開した。
高校で酷いイジメにあい、いじめたやつを殺して今ではサイコキラーと化した岡田
主な登場人物は、この4人
・W主人公的(世間に流されている岡田、世間に背を向けてしまった森田)
・無努力の若者が、何かしら世の中のせいにしている感
・女の子の方が積極的な(性も含め)世相を反映
唯一の救いは、森田剛の演技が良かった位か
ちなみに
映画.com 3.9
Yahoo!映画 4.3
原作ファン
映画としては面白かったです。よくまとめられているなぁと感じました。
ただ原作が訴えたかったところとあまりに違いすぎてそこがもやもやしました。
この原作のポイントは森田が首を絞めるっていう異常性癖があってこその話です。普通にいたいけれども、普通に産まれられなかったその葛藤が物語の根幹だった気がしていたのですが、森田は単なる快楽犯になっていたのが、やはり最後まで納得できなかったです。
映画としては楽しめましたが、古谷実の作品の細かい描写が見たかっただけに、少しもの足りませんでした。
ヒミズよりは良作だったとは思います。
犬
予告の段階では恋愛要素をミスリードにしたバイオレンス映画という売り方が個人的には鼻についてたけど見てみたらもう 心をえぐられた
高校時代のイジメをきっかけに社会の底辺にまで落ちざるを得なかった いわばその点においては完全なる被害者である森田が絶望ゆえに行う雑かつ残酷な殺人の数々の胸糞悪さたるや 直接的な描写はそこまでないものの、日本映画屈指の目を背けたさだった
そしてそんな森田が最後なぜ犬を轢かなかったのか
その答えがわかる森田がまだ壊される前の回想シーンの悲しさが凄すぎてちょっと立ち直れないぐらい見た後のズシーンとしたものが心に刺さって来る
とにかく森田剛 シャレにならん
イジメは間違いなく許せないけど、この話で一番大事なのは イジメは良くない とかそういう話ではなく 人間は人間や社会に壊されてしまう事がある しかもそれはそんな他人事ではない という事だと思う
自分も森田を生み出してるかもしれないし、森田に襲われてしまうかもしれないし、もしかしたら自分も森田になってしまうかもしれない
そういう目を背けたくなるような事実を見る側に叩きつけてくる容赦ない映画だった
犬かわいい
絶賛する人
なんか評価が分かれる?映画業界の人は絶賛というフレコミ。僕もどちらかというと面白いと思った。でも、同時に見てられないって言う気持ちもある。二度と見たくないと思う人もいるのではないだろうか?気持ちは落ちるし、身体は自然と硬直して力が入って、どっと疲れる。そんな魅力的な作品です。(後から皆さんのレビュー見ましたけど、こうなかなか絶賛ですね!!僕の勘違いですね、受け入れられる良作やん!!
普通に狂気。ぽんぽん殺す作品はありますけど、これは握り拳を握ってしまうほど残虐で痛々しい、そして気持ちが悪くなる。そしてサックサク。そこが意外にリアリティがある。映像技術演出と役者の演技でリアル、、、リアル。
最初の森田(役名の方)フューチャー前の岡田のシーンではベッタベタなラブコメのような展開も、後から来る恐怖を考えるとなんかゾクゾク。目は離せない。不穏な影がヒメアノールというタイトルクレジットからドアのシャットアウトまでガンガンドン!!って感じ←まさにジェットコースターのてっぺんからドーン!
凄い臨場感。はじまりはじまり〜ですね。
森田の心理は深くは映画では見尽くせない。原作でも見えてこないのでは?ぐるぐるする悲惨な記憶と、岡田くんと仲の良かった森田くんからの叱責と懺悔のようなこだま。森田剛のおっそろしい演技っすよね。心が凍ります。
"岡田とかいうやつを殺す"
先輩に放った言葉が森田くんのものじゃなく、殺人鬼森田の言葉だったんじゃないかな…と引っかかる。
ラストはまだ心の何処かにいた森田くんがハンドルを切って戻ってくる。
"岡田くんまた遊びに来てね〜"
とこんな感じで鑑賞。
99分と言う、短い時間で怒濤の殺人劇。
カップルや友人と見る映画ではないですね!!スクリーンを後にする空気は必ず重いものです!!
原作ファンとしてはチープに感じてしまう
原作とは全くの別物と考えれば、それなりの出来なのかもしれませんが。。。
(タイトルのタイミング、その後の暴力と性の交差の描写は新鮮)
そもそも原作では、法では許されない性癖にしか悦びを見出せないというのが生まれつきのもので、いじめは快楽を確認したきっかけとしてしか描かれてないのように思います。そこに、人とは違って生まれてしまったどうしようもなさ業が、作品の深みとなり、主題となっていると思うのですが。。。そこが全く描かれてなくてすごく残念でした。
この映画はただ単に、グロい描写を立て続けに出せばいい、そして最後はいじめ、ダメ、絶対!という安易なまとめ方をしてるようにしか私は感じられませんでした。
森田と岡田が実は仲がよかったというのもなんだかクサく感じてしまう。
性善説では片付けられない人間がいるのが現実ではないでしょうか?
評価下げてしまってすみません。あまりに原作の世界観が好きなもので。
原作も映画も全くのノーチェックでしたが、映画館での予告を観て、凄く...
原作も映画も全くのノーチェックでしたが、映画館での予告を観て、凄く気になって鑑賞。思っていたよりも前半から不穏な空気感が有りましたが、タイトルバック以降の怖さ・惨さは想像以上でした。R15で大丈夫なのかな?とも感じる演出の連続となりますが、目を背けずに観て、感じる事も大切な映画なのだと思いました。人間は誰しもが純真無垢で生まれ、環境と共に人格が形成されます。『森田』の境遇を知り、迎えるラストシーンは本当に切なくて、胸が張り裂けそうになり、涙が溢れてしまいました。森田剛さんの演技力には脱帽して拍手を贈ります。
ヤバすぎる傑作!
とにかく酷いことばかり起こるし、とってもイヤ〜な映画なハズなのに、、、
何故かめちゃめちゃ面白かった!
凄まじい暴力に、エロと笑いがはさまって、感情が激しく揺さぶられるからか?
こんな映画を面白いと感じてしまう自分は、ちょっと頭がおかしいんじゃないか?と思ってしまった。
しかし、これこそ映画の醍醐味だとも思う。
と言うか、これが映画で本当に良かった。
昨今は、こんなアブない奴がすぐそこにいてもおかしくない恐ろしい世の中だが、本作では、そんな人にも痛々しくも切ない人間性が感じられて、鑑賞した後には不思議な穏やかさと、何とも言えないやるせなさが残った。
もはやアイドルとは呼べなくなる主役の演出は、ホントにヤバい奴にしか見えないし、演出も素晴らしい。
特に、不穏な曲が流れ始めてから予想外のタイミングでアレを出された時の切れ味と、そこからのゾクゾク感、2つの行為を細かくスイッチしてみせる演出がサイコー過ぎて、コレはヤバい傑作だ!と確信した。
救いがあるのか、無いのか、、、
思ったほど後味は悪くなかった。
最後に一応の救い、あれだけ人を殺しておいて
白い犬を避けて激突って、それが昔飼ってた犬と
似てるって、、、泣
麦茶飲んだら思い出すな、これ。
前半と後半の衝撃的な転調が印象深い
原作も読んでおらず、V6の森田さんも良く判らずに観ました。観客は女性が多かった様な気がしますが、後半部分の殺戮シーンは余りにも衝撃的で思い出したくない程の後味の悪さ。でも良かったと思えるのは何故か?
の
完全に世界観に飲み込まれた。すごく衝撃的な作品。グロ注意だけど単なるサイコパスの殺人の話じゃなくて、森田くんの過去を含めて感情移入してしまう、危ない映画。岡田くんのどっちつかずで誰にでもいい顔するのすきじゃない。物語の最初から活躍するムロさんは凄いとしか言いようがない、キーパーソンに見えて、実際は、、みたいな可愛いい、、、
狂気殺人鬼に涙。
大好き宇多丸の週刊映画時評で聴いて、気になって気になってしょうがなくて鑑賞。
こんなに、何も感情移入できない主人公だったけど、悲しくて切なくてやるせなくて、
森田を「ただのサイコパス」ひとことでは片付けられない。
森田は絶対に岡田の裏切りを忘れてなんかいない。
いじめられた側はその時の辛い記憶を一生忘れることなんてない。
森田が最後に、頭の中の記憶が交錯して岡田に接するシーンはホントに感涙。
「おかぁさーーーん!麦茶持ってきてー!」て宇多丸が言ってたのが、こんなにもグッとくるセリフになることとは…
胸がかなりざわつくけど、めっちゃいい映画でした。森田剛、さいこう。
どんな人生にもきっとある、「あの頃」のこと
号泣した。
号泣すると思ってなかったから、びっくりした。
映画を見て数時間後、去年自殺した弟のことを思い出した。
最後の数年間、傍から見ても、彼の人生は“詰んで”いた。
働いては辞め、借金を作り、毎月のように家族に金を借りていた。
何度も自殺未遂を繰り返した。そして死んだ。
弟の口調はいつも軽かった。
野球や競馬の話と同じトーンで、他人事みたいに
「俺の人生終わってるやん?生きててもしょうがないやん?」
みたいなことを言った。
真面目な話をしても、全く届いている感じがしなかった。
森田剛演じる森田の話し方が、その弟とダブった。
表面的な受け答えの軽さ。
全てを諦め、全てに絶望している。
何を言われても心が動かないように、がっちりとガードを固めている。
その森田が、最後の最後に思い出した、あの頃の記憶。
たぶん、激痛を緩和させるために脳内から快楽物質が出たんだろう。
人に心を開いていた、未来に希望を持っていた、あの頃。
それは純粋で明るくて美しいけど、もうどうやったって戻れない。
弟はきっと、何かに傷ついたり失敗したりしながら
少しずつ世の中と自分自身に絶望していったんじゃないかと思う。
そんな中でも、何かに喜んだり、誰かを好きになったりもしたんだろう。
折にふれて思い出すような、美しい思い出もあっただろう。
森田の人生は森田のもので、弟の人生は弟のものだ。
森田がああなった責任が岡田にあるとは思わないし、
私に弟の人生を変える力があったとも思わない。
だけどせめて、一緒にテレビゲームをしたり、くだらない話をした、
私にとって「幸せ」と呼んでもいいような子供の頃の日常のことは
なるべく覚えていようと思った。
弟のためでなく、私のために。
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