「森田の狂いっぷり、そして」ヒメアノ~ル Arcoさんの映画レビュー(感想・評価)
森田の狂いっぷり、そして
思ったより暗くてグロくてエロくて胸くそ悪くなったが、そこがいい。
原作漫画では古谷タッチによってやわらいでいた部分が、グッチャグチャに炸裂している。
それが理由かはわからないが、途中で退席してしまった人がいた。
壊され、狂ってしまった森田。
決して許すことはできないが、森田もまた被害者である。
だからこそ、ラストは涙が出た。
『みんな』が無責任にモンスターを作り、放置した。
そして、無関係になってからも、モンスターの苦しみは長年続く。
適切な治療を受ければ、彼は救われたのだろうか?
彼が救われない限り、ハッピーエンドはどこにもない。
そんな森田役を演じたのは、同姓の森田剛。
自然な演技が物凄く良かった。
また、あいちゃん、わぐっちゃんの彼女などの脇役が、原作と瓜二つでなんだか嬉しくなった。
全体的に救いようの無いストーリーだからこそ、考えさせられる。
だが、無責任な『みんな』側タイプの人や、現実から目をそらして無知のまま楽しく暮らしたい人、複雑な感情のわからない子供は、観ても何も学べないんだろうな。
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