「ちょっとオマケします」アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっとオマケします
以前は、東京東部の映画見巧者が集まる楽天地を得意としていた筆者だが、今は北関東某所に単身赴任中。
北関東に異動して7カ月、月に1本も映画を見るかどうかと言う感じである。
帰京した際に、この作品をチェック。
ひょっとして、混むかと思って2時間前に劇場に行ったが、がらがら。
慌てて、ビル1階のチケット屋に行って前売り券を購入。
当日1800円を払わず、1400円で済んでよかった。
さて、本編…。
ナチス政権下、ユダヤ人を追い込んだ一人の将校、アドルフ・アイヒマンが、イスラエルで裁かれた史実をドキュメンタリータッチで描いたもの。
上映時間は90分ちょっと、ユダヤ、ドイツ、イスラエルの関係に詳しくなくても、分かりやすく登場人物それぞれが持つバックグラウンドにも思いを致せるような作りになっている。
だいたい合格水準にある作品だが、深い感動や何かを考えさせるというほどのものもない。
結構あっさりとした内容である。
しかし、ユダヤ人の大量虐殺(ターミネイト)の罪を55年前に裁いた現場を、2016年の日本で今見ることの意味…を考える必要がある。
そして、この映画が撮られた段階では、ドナルド・トランプが大統領になることなどほとんど想像もできなかったろうに、トランプのような考えを持つ人間が大衆の気持ちをつかんでしまうことの危険性を指摘しているのは、達見だと感じた。
もっと重く、暗い作品を期待した自分には本当は★3・5くらいが適当とも思うが、なるべく多くの人に見てもらいたいので4つつけておく。
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