ラ・ラ・ランドのレビュー・感想・評価
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評価は後からついてくる
夢追うことの儚い虚しさ
夢を追いかける愚かな大人である主人公二人を描き、現実に何度も打ちのめされても、互いの情熱や芸術に惹かれあい、すれ違い、それでも夢を諦めない。素敵で、切ない映画だった。愛と夢と喪失のドラマ。最初の高速道路のミュージカルシーンは「ロシュフォールの恋人たち」を思わせるカラフルでドキドキするオープニングで、最高。
最初エマ・ストーンの可憐だけど覚束無い歌唱力に不安になりながら観ていたら、後半いい意味で裏切られた。
制作者のミュージカル映画に対する愛、ハリウッド映画に対する強い想いを感じた。ミュージカルが好きな人、ハリウッド映画が好きな人、芸術に救われた事がある人、そして夢を諦められない愚かな大人に、ぜひ観て欲しい作品。
夢を追うことについて、キラキラしているのではなく、必ず不思議な「虚しさ」が伴うのが、今の若い監督の感性らしく感じた。
単純に楽しい、しかし良くも悪くも「もう終わり?」という感じ
ストーリーは王道という感じ。
歌とダンスについては、詳しくないので割愛。(半端な知識でどうこう語るのは、逆にダサいと思うので)
映像は綺麗で、目に入る景色がすべて美しく、鮮やかな世界が広がっていました。
まず、オープニングのダンスと歌で惹き込まれました。しかし、ストーリーが(言い方は悪いですが)ありきたりなもので、ある程度予測出来てしまうため、スーッと進んでいってしまうように感じました。
ただ、映像や音楽は大変美しいもので、ただそれらに身を委ねていれば、夢のような世界を存分に堪能できると思います。単純に「楽しい」映画でした。
もっとも、目の肥えている(つもりの)、映画に詳しい(つもりの)、自称「映画好き」さんには、不満が残るのでしょうか。
深く考えすぎてしまって、純粋に楽しめないようなのは、果たして正しい姿なのでしょうかね。
タイトルなし(ネタバレ)
歌もダンスも映像も素敵で、映画を観てる間、本当に夢の中にいるような感覚でした
エマの衣装もしぐさも可愛くて、カメラワークもときめいて、もう一度観たいと思った作品(^^)
ふたりでダンスしてるシーン
なんども繰り返し観たくなる!
ラストは切ない余韻もこの映画の雰囲気にぴっまりでとても良い余韻でした。
どう見ていいかしばらく迷う
若い頃経験したある挫折とか、その頃付き合ってた人とか思い出して、軽く切なくなった。面白かったけど、アカデミー賞を独占するほどかしら?少し疑問。
50年代のMGM映画とか、60年代のフレンチミュージカルみたいで、懐かしい感じ。(言っときますけどリアルタイムでは見てません念のため!)
まあ、監督がジャック•ドゥミが好きなのはよくわかった。でもそれをパロって(オマージュ!?)許されるのは、この監督が若いからだよなあ。つまり、フレンチミュージカルは、教科書に出てくるような古典になってしまったということ。それが少し寂しい。
ちなみに私はゲンズブールの「Anna」が大好きでした。(言っときますけどリアルタイムでは見てません念のため!)
スカラ座って初めて行ったけど、とっても立派な映画館なのにびっくり。
それが満席の大盛況でした。
音楽が夢を見せてくれる
ミュージカルパートとか、夢を追う人間の熱い気持ちとか、ぐっとくる要素に溢れてるのに、恋愛パートが在り来たりでメソメソしていて好きになれなかった…。序盤は最高なのに中盤でテンションが下がり、良かったはずの終盤もどうでもよくなっちゃってた。
オープニングの、渋滞の車から飛び出して愉快に歌い踊るシーンなんて、スタンディングオベーションしたくなる位素晴らしかった。酔っ払ってるか大麻でもキメてるのかって位ゴキゲンでカラフルなミュージカル。夢の国にようこそって感じで、最高なの。
なのに、だんだんと様子がおかしい。衝動的に惹かれあい、またすぐにすれ違い出すミアとセブ。すぐ別れるカップルの典型だ。カップルの愚かで在り来たりな痴話喧嘩を聞かされ、心が冷める。秀逸なカメラワークも鮮やかなセットもカッコいい音楽も、台無し。メソメソ言い争いをするくらいなら、せめてニーマンとフレッチャーのように罵りあって欲しい。全然違う映画になっちゃうけど。
ミアが「夢を追う人間をバカにすんな」の歌を歌ったシーンは好き。
5年後、そこにはヨリを戻したミアとセブが…とはならず、ミアの「こうだったらよかったのにな」回想が始まる。めちゃめちゃセンチメンタル。ここは秀逸だと思った。虚しい願望を鮮やかで綺麗なミュージカルで描かれて、側頭部を殴られたような気持ちになる。中盤でテンションが下がってなかったら殴られたショックでもっと盛り上がれたと思う。
この二人は出会って正解だったし別れて正解だったんだろうなと思う。喧嘩のシーンで「失敗してる俺に同情していただけ」ってセリフはある意味正しくて、世間に踏みつけられながらも夢を諦めきれない姿にお互い自分の姿を重ねてたんだろうなと思う。いざ夢が叶ってしまったら、四六時中いっしょにいる事は無理で、でもそれは嫌で、もっと安定感のある平凡な相手に落ち着いた。(ミアの夫がどんな人間かは推測だけど、元カレと雰囲気が似てたので、無難でそこそこ裕福な紳士なんだろうなと思う。)
セッションと対比して観ると、夢を軸に、憎しみ合う二人が同じ舞台に立つ展開と、想い合う二人が舞台を分かつのと、両極端だなぁと思った。
足の引っ張り合いの末互いにとんでもなく嫌悪を抱いてようが音楽が素晴らしかったらその瞬間だけは最高で二人は一つになれるし、深く共感し応援し合ったところで、けっきょく他人は他人。
二人の人間が強く心を通わせようがそれは束の間だけど、音楽や演劇は人を夢の中に連れて行ってくれる。
ダークカラーで地獄のようなセッションが終盤はアツい夢で終わり、優しくて煌びやかなララランドが夢から覚めて悲しく微笑み合うので終わるなんて、凄いギャップ。
ひとつだけ
スッと観られる切ない時間
良かったです!!
whiplash と比較すると
監督の前作と比較すると、映像もストーリーも、というかほぼ全てにおいて上回ってると思う。ワンカットのダンスシーン、本当に素晴らしい。話題性に全然負けてない。
ただし、観る者の脳髄にガツンと響かせるシビれという一点においてWhiplash は本作より圧倒的に優れていると感じた。
たったこの一点のためだけで、僕は本作よりWhiplash の方が好きだ。
あと、J.K.シモンズの起用の仕方がとてももったいない!あんな端役で使うなんて!
画面に出てきた時、物凄く期待しちゃったじゃないか!笑
時間経過と共に劣化する脚本
音楽、ダンス、各俳優の演技、その演出・・・総じて水準以上の素晴らしい映画でした。
ただ、ありがちなのですが脚本がいまいち。正直、佳作止まりです。
ストーリーの転機を「〜years later」と時間経過に依存している部分が見え隠れします。鑑賞者はそこで想像しろよ、と。
しかし想像を働かす為の適切な伏線も張ってないし無論、その回収も大してしてないもんだから物語の妙味に欠け、なんだか薄っぺらいストーリーになってしまった感があります。素人の私でもなんとなく想像ついちゃうんです。
特に最後の5年後なんてひどいもので、この脚本で言いたかったのは「時の流れと共に、人の心なんていくらでも変わっていくもんだ。その時々を頑張って自分を利することを最優先しときゃいいよ。」といってる様な気がしてなりません。
アメリカ人の大多数はこんなんに共感できるんか、とちょっと残念に思いました。いや、日本人もたくさんいたか(笑)。
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