「過去の栄光からいい感じに距離を取れるようになったケヴィン・コスナーの最高傑作」クリミナル 2人の記憶を持つ男 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
過去の栄光からいい感じに距離を取れるようになったケヴィン・コスナーの最高傑作
壮絶な拷問の末に命を落としたCIA捜査官の記憶を移植された凶悪犯が陰謀に立ち向かうというB級臭溢れる設定のケヴィン・コスナー主演のアクション作。『ラストミッション』辺りから肩の力が抜けていい感じに熟成されてきたケヴィンさんの最高傑作と個人的に評価。CIAエージェントのスキルを身につけても中身はサイコパスなケヴィンさんが一般市民を殴り倒したり悪党を頓着なく瞬殺したりのやりたい放題で、もはや笑えるレベルに達している情無用の殺人スキルに絶望したのか、かつて文芸大作を量産していた時期のファンと思しき妙齢の女性達が5人くらい劇場から出て行ったくらい容赦なし。お話的にはこれがリュック・ベッソン脚本ではないのが不思議なくらいいい意味で低偏差値ですが、最後に訪れる寂寥感も含めて名作『レオン』に匹敵するくらい頭の悪い痛快な傑作になっています。
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