Mr.ホームズ 名探偵最後の事件のレビュー・感想・評価
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ホームズの残した悲しき過去の記憶。
名探偵ホームズが好きな人には物足りないかもしれません…。
これは、ホームズが93歳のご老人になり隠居している話。
しかもボケが始まっているのか、過去に関わった時間が思い出せないのですから、名探偵という感じではありません。
そんな中、過去に1つだけ解決できなかった事件の真相を思い出そうとするホームズ。
ボケが進んでいるため、なかなか思い出せない中、ようやくたどり着いた先にあるのは悲しい記憶でした。
依頼人の妻を轢死させてしまったことを悔みながら生きていた自分…。
自分の推理が人を殺めてしまった悲しい思い出となりました。
謎解きではなく、老ホームズの懺悔
少年と一緒に事件を解決するというよりも、彼との交流を通して、もう一度自分自身を見つめ直すというお話。
推理を惑わすものとして、一切の感情を否定してきたホームズが、時に真実を暴くことが人の助けになるわけではないのだと、90歳を越してようやっと気がつく。
ソウルメイトとして孤独を分かち合うことができた女性を、むざむざ死なせてしまったことへの後悔の念。
それを認めたくない頑なな心が、次第に記憶から事実を消し去ってしまって、自分がなぜ思い出したくないのかさえ、忘れてしまったようだった。老いとはこういうものかと、切なさを感じる。
イアン・マッケランは哀愁と傲慢さを絶妙なバランスで演じる。
父に何を言ったのかと詰問する日本人、梅崎役の真田広之も良かった。
だが、もう少し深い謎が散りばめられているのではと、期待してしまった自分がいた。
ロジャーが刺されたのはスズメ蜂だとすぐわかったし、梅崎の父親の話は謎でも何でもなかった。
蜂と山椒の話がくどいし、第二次世界大戦後の広島の場面はもうファンタジー。あそこはボケたホームズの夢の日本だということにしたい。
原作を知らないと、私のように純粋な謎解きものだと勘違いする人が多そうです。
なんだかハラハラ。
もちろん別な意味。93歳という設定のホームズが危なっかしくて。
で、なぜ日本なのだ?その必要性がわからなかったけど。まあ、真田さんがナイス ( ̄一* ̄)bだったので免じておこう。
「頭が冴えているうちにやり終えたいことがある」。なるほどね。これはちょっと心に来た。「後でいいや」な性格なので。
どちらかというと「ホームと少年」の交流がもっとあったらよかったかも。
お爺さんが凄いお爺さんを演技してるの?
76歳のお爺さんが93歳のお爺さんを演じてるのか。
そんなこと微塵も感じさせないリアリティ。
子役もかわいかった。
ところどころ出てくる日本に違和感を覚えた。広島で採れた山椒って大丈夫なのか⁉︎
そもそも山椒って鰻に掛けるあれのことなのか?
93歳となったホームズ
93歳のホームズ(イアン・マッケラン)が30年前に未解決だった事件に再び取り組む。
エピソードにホームズが、山椒を求めて戦後間もなくの広島を訪れるのだが、この意味がよく分からない。
最後に残ったホームズが可哀そう。
イアン・マッケランを楽しむ作品。内容もそこそこ良かったけど、地味。...
イアン・マッケランを楽しむ作品。内容もそこそこ良かったけど、地味。宣伝も苦労したんだろうな…。
子供がぶさいくでかわいかった。そして何気にローラリニーがよかった。
それにしてもほんとに日本と中国の区別ついてないんだなあ。
いくつかの不満
作中に出てくる日本が日本ではないです。中国だなこれは...
山椒を被爆直後?の原爆ドーム近くで採取するんだけど...え、放射能とかは...(・・;)
なんだろうこの演出、日本への愛が有るんだか無いんだか...
あと、最後ホームズが泣き崩れるとこ、らしくないなぁ...ホームズだよ...だって...おじいちゃんだからなと納得できなくもないけど...
物語の設定は大変面白い、痴呆の始まったホームズが記憶をたどるとか凄く面白いんだけど、細部の演出が足を引っ張ってます。うまく作れば名作に成り得た作品だったとおもうのに残念(>_<;)
老いたホームズ
最後の事件とのサブタイトルだから、93歳のホームズが事件を解決するのかと思っていた。
が、60代との頃の依頼…引退し、田舎に隠遁する事になった…を衰えた記憶を遡る話だった。
日本も舞台として出てくるのだが、いわゆる欧米人から見た日本像が色濃かった。
鋭い観察眼と明晰な頭脳は往年のままだが、記憶力がままならないホームズのジレンマが、観ている自分にも伝わってきて堪らなかった。
イアン・マッケランの演じ分けも良いのだが、ロジャー役の子が素晴らしかったな。
現実のホームズ
の物語。
華々しいミステリー作品ではありません。
静かな映画。
小説のモデルになった現実のホームズという体で話は進んでいきます。
ただただイアンマッケランの名演を見て終わる。話が30年前と行き来するので、60歳前後の矍鑠としたホームズと呆けも始まって満足に歩けない93歳老いぼれホームズのコントラストが凄い。そんなホームズをただ眺めてたい人にはお勧め。
途中日本が出てきますがもの凄いとんでもぶりなので戸惑いますがご愛嬌。
老ホームズ 名探偵の晩年
シャーロック・ホームズってこれまで何度映像化されてきたか正確に知ってる人が居たらスゲェ…。
王道スタイル以外にも、アクション派だったり、現代で活躍していたり、時にはアニメで動物キャラになったりと変化自在。
本作もなかなかユニーク。だって、90歳の老ホームズ!
いきなりだけど、邦題詐欺。
90歳になっても老体に鞭打って尚現役のホームズが最後の難事件に挑むミステリー物を想像してしまうが、ちょっと違う。
引退し、家政婦の息子に養蜂を教える隠居生活を送るホームズが、ワトソンが出版した伝記本をきっかけに、自身を引退に追い込んだ唯一の未解決事件を回想する…というもの。
勿論、回想しながらのミステリー的要素もあるのはあるが、大部分はシャーロック・ホームズの人間像を膨らませたしみじみとしたドラマタッチ。
過去が度々交錯するも展開は淡々で、エンタメ・ミステリーが見たい人には退屈だろうが、自身の活躍が肥大に脚色され本や映画になり、史実との違いに難色を示したり、帽子も被らずパイプも吸わずイメージと違うと言われたり(そのスタイルは挿絵画家の創作なのは有名な話)、フィクションのキャラである筈のホームズがあたかも実在の人物のように、その晩年を描かれているのは、これはこれで面白かった。
老ホームズを演じるは、イアン・マッケラン。
紳士的な上品さ、曲者、ユーモア…この人以外老ホームズは考えられない見事なキャスティング!
名探偵も寄る年波には勝てず。ヨボヨボの現代の90歳と回想の30年前の演じ分け。
思い返すは、やり残しと後悔と孤独と亡き相棒…。
哀愁漂わせるさすがの名演!
真田広之の出演やトンデモ日本描写はさておき、
家政婦の息子マイロ・パーカー少年は言わば本作の“ワトソン君”。
変化球の“名探偵モノ”。
見てたら、金田一耕助が頭に浮かんだ。
「病院坂~」事件の後、渡米して消息不明になった彼の晩年…なんてのも見てみたい。
美しい映像
美しい風景がゆったりと映し出され、イアン演じるホームズの晩年の生活にぴったりと溶け合っていた。老いを感じるホームズに懐いている少年の存在はまぶしく、2人の交流に胸打たれる。海岸の風景はセブンシスターズ?イギリス好きにはたまらない風景に満ちている。時間のある時にゆったりと味わいたい映画。イアンの演技は老いた今と若い頃を演じ分けすばらしかった!ぜひBlu-rayを買って手元に置いておきたい。
年老いても学ぶ事がある
正直なところ、ホームズ氏がベッドから落ちたり、具合が悪くなったりするシーンはリアル過ぎて見ているのが辛かった。
真実の追求のみにとらわれていたホームズ氏だけど、人の気持ちとはそれだけでははかり知れないと晩年になって気付く。
人は一生何かを学んでいくものなんだ。
まだ最後ではない…
シャーロック・ホームズは様々な年代や性別・国籍の人びとにとって魅力的なヒーローである反面、謎の面を色々と持っているのですが、全く謎の老後を描いた秀作だと思います。老人と言っても60代から90代まで、かなり違いますよね。それを主演のイアン・マッケランがカンペキに演じていることはこの映画のさりげなくすごいところです。『私が愛した大統領』などから見ると中年ブトッタなと思ったローラ・リニー(なんと出産直後だそうです)など、観る前はこの映画どうなんだろうな~?と心配しましたが、日本では永遠的に未知の魅力をもつハティ・モラハンなど奥深い配役なのが見終わってようやく理解出来ました。快作と言って良いでしょう!
これぞ『職人技』。
まさに「上質のツマ」と呼ぶに相応しい一本。
派手さは無いし、決してメインにでしゃばるようなことは無いけれど。
堅実で丁寧な作品作りと、名優の名優たる所以を存分に盛り込んだ職人の手による小さな日本庭園のような印象が非常に良かった。
イアン・マッケランの、老いと、さらなる老いとを行き来する演技が、改めて素晴らしい。
何より「ホームズ最後の相手がホームズ自身」という目の付け所が◎。
現実と乖離しない、誰にでも起こりうる卑近な恐怖(という名の逃れられない現実)をバックグラウンドに据えて、終始どこか不穏な空気を書き立てる脚本&演出も非常に良かった。
途中なぜか真田広之やトンでも日本描写が織り交ぜられるが、それはご愛嬌。
クラシック音楽の現代的解釈を聴きに行く気分で味わっていただきたい作品。
エセ日本チャチャチャ!
こういうお話だったのか…
老いとその記憶。
ホームズが老齢でアレだから、物語の進行も途切れ途切れでまどろっこしい。しかし、そう感じてしまう自分を諫めてくれる少年がいるのが救い… というか反省。
ホームズ(イアン・マッケラン)の表情が秀逸。特に少年との会話の中から、自分の老いを感じた時や思い出せない真実の記憶にたどり着いた時のハッとした時の表情は心にグッと突き刺さる。
最後には妙なカタルシスまで感じた。
ただ題名の「名探偵最後の事件」の部分はいらない。確かにそうなんだろうけど「Mr.ホームズ」だけの方がしっくりくる。
最後に、、、
あの山椒は食べちゃいけないと思う。健康を害する気が…
93歳のホームズ 推理力が衰え、死期が迫ってきた今、引退の原因とな...
93歳のホームズ
推理力が衰え、死期が迫ってきた今、引退の原因となった未解決事件に再び立ち向かう
英国らしいミステリーに仕上がっている
ロジャー役のマイロ・パーカーの愛らしさに癒されます
厚みのある秀作
イアン・マッケランの老若の演技が素晴らしいのは言うまでもなく、複数ストーリーの絡みが非常によくできていて、わずか100分余りの上映時間なのに、非常に密度が高く見応えがありました。他の登場人物それぞれのストーリーや細かな設定には様々なテーマがちりばめられていていろいろと考えさせられました。最後は爽やかな気持ちになってカタルシスを感じるところも良かったです。
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