「彼が何をして、結果どうなったのか」スノーデン うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
彼が何をして、結果どうなったのか
対立する組織なり、国家の被ったダメージを分かりやすく見せてほしかった。彼が何に反抗し、どうして暴露するに至ったのか。その心情の動きがよく見えませんでした。映画にする以上、そこが一番大事だと思います。
たまたま見たドキュメント番組で、FBIのフーバ-長官が歴代の大統領の決定的な弱みを握り、死ぬまでその地位に君臨したことが描かれていましたが、別にネット上で国家が国民を監視しているということを暴露したところで、「それぐらいのこと、今まで何していたの」?と、逆に不思議に思いました。
彼が、ニュースに取り上げられ、亡命してまで祖国の犯罪的行為を暴露したのに、派手に誰かのクビが飛んだとか、そういう話を聞きません。
さらに言えば、一本の映画として見ても、鑑賞に堪える出来とは思えませんでした。長すぎるし、分かりにくいし、ヤマ場がないし、ちゃんとオチてないし、キャラクターに共感できないし。
あと10年ぐらいしたら、本当にやってのけたことが描かれる時代になるのかも。とにかく、もうちょっと何とかしてほしかった。
2018.2.14
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