「最後泣かされた」スノーデン SHさんの映画レビュー(感想・評価)
最後泣かされた
大きなニュースにもなっていたし、関連書籍も読んでいたので、冒頭の流れは事実をなぞっているだけとしか思えず、不覚にも睡魔に襲われる。
これは退屈な作品かもしれないと思ってしまうと、展開されている事柄が、過剰な脚色にしか思えず、全く感情移入できないまま中盤へ─。
それでも人と人との絡みで心が引き寄せられていき、心が物語へと向けられていくと、不思議と過剰な演出も効果的に見えてきて、ラストのリアル観に思わず涙してしまった。
後半のコラージュ的な映像展開はまさにオリバー・ストーンの真骨頂を見た。
前半は背景をある程度説明的に描いて、後半は監督の思うが儘に描いていたという印象。
描き方は片方に偏っていたし、この事件の真の結末はかなりの時間を必要とするだろうけれど、こういった作品がなければ、何事もなかったような危険性が今の世の中にはある。だからこそ、意義深い作品だと思う。
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