チャイルド44 森に消えた子供たち : 特集
【このミステリーがすごい! 海外編第1位】【44の子どもの変死体】
【名匠リドリー・スコット製作】【Mr. ミステリー ゲイリー・オールドマン出演】
ミステリー映画ファンを刺激しまくる本作の“44の謎”
「このミステリーがすごい!」海外編第1位を獲得した傑作ミステリーが、リドリー・スコット製作×トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン出演作「チャイルド44 森に消えた子供たち」(7月3日公開)として映画化を果たした。本作に詰まった、ミステリー映画ファンを刺激する「44の謎」とは果たして何か?
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■本作が持つ数ある“謎”の中でも、特に興味を喚起する──
この4つの謎が、“ミステリー好き”の心をのっけからつかむ!
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ミステリー小説、そしてミステリー映画好きなら、その設定やストーリーに触れるだけで、好奇心をかき立てられずにはいられない「チャイルド44 森に消えた子供たち」。日本のミステリー・ファンが厚い信頼を寄せる「このミステリーがすごい!」で海外編第1位を獲得したベストセラー小説を、「ハンニバル」「悪の法則」の名匠リドリー・スコットが製作を務めて完全映画化。トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、ノオミ・ラパス、ジョエル・キナマン、バンサン・カッセルと、今をときめく注目俳優から大ベテランまで、屈指の実力派たちが顔をそろえる、謎に満ちた重厚なミステリー大作だ。ここでは、本作に満ちた「44の謎」のうち、まずはファンの心を一気につかむ大きな「4つの謎」について紹介しよう。
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
日本のミステリー・ファンにとって重要な指針となっているのが「このミステリーがすごい!」。本作の原作「チャイルド44」は、同賞の2009年版海外編の第1位に輝いた傑作だ。同作がモチーフとしたのは、ソビエト連邦(現ロシア)で起こった史上最悪とも言われるアンドレイ・チカチーロによる連続殺人事件。犠牲者は分かっているだけで52人という大事件を、イギリスのトム・ロブ・スミスが、ソ連という国が抱える社会的な問題や歴史的な背景までを含めて小説で描き出したのだ。その内容は、英語圏最高のミステリー賞のひとつ英国推理作家協会の「イアン・フレミング・スチール・ダガー賞」にも輝いた程の重厚さとスリル。「このミス」に選ばれるのも当然なのだ。
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「チャイルド44 森に消えた子供たち」では、44人の子どもたちが冷酷無比な猟奇殺人鬼の犠牲となっているが、なぜ被害はこれほどまでに拡大したのか。それには、社会主義によって運営されていた当時のソ連の国家状況が大きく関係していた。「連続殺人は資本主義の弊害によるものであり、人々の理想を実現した我が国において、こうした類の犯罪などそもそも存在しない」というのが当局の見解。連続殺人の可能性など、最初から考えられていなかったのだ。その結果、たとえ変死体であっても自殺や事故として捜査・処理され、犯人は長年野放しに。結果として、手口は同じでありながら、事実が見過ごされ、犠牲者が44人に及ぶこととなってしまったのだ。
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本作の製作を務めるのが、「エイリアン」「ブレードランナー」の名匠リドリー・スコット。SF映画の金字塔で知られるスコット監督だが、「ハンニバル」「悪の法則」といったサスペンス、ミステリー作品でも数々の傑作を生み出しているほか、「ファーナス 訣別の朝」等のプロデュース作でも手腕を発揮している。そのスコットが「チャイルド44」にほれ込んで映画化権を獲得したのは、なんと出版前だった。壮大なスケールと練り込まれたキャラクター造形に絶賛を送り、当初は自らが監督するつもりだったという。結果的に「デンジャラス・ラン」のダニエル・エスピノーサにメガホンを譲ったが、スコットのテイストは、もちろん注入されているはずだ。
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ミステリー映画ファンにとって大きな安心材料の1つとなるのが、名優ゲイリー・オールドマンの存在だ。「レオン」「エアフォース・ワン」などでアクの強い敵役を演じて圧倒的な存在感を示し、近年は「ダークナイト」シリーズのゴードン署長役や「裏切りのサーカス」での説得力あふれるたたずまい(アカデミー賞主演男優賞ノミネート)で高い評価を集めている。オールドマンが本作で演じるのは、ハーディ扮する主人公が飛ばされた先の地方都市を牛耳る民警署長のネステロフ将軍。地位と権力にあぐらをかいていたこの男が、元エリート捜査官を疎ましく思いながらも、やがて彼の正義感にほだされて連続殺人の捜査に協力していく。その熱演が見る者に深い印象を残すのは間違いない。
■本作の“謎”は、まだまだ残されている──
“たたみ掛ける怒とうの謎”が、ミステリー映画ファンの好奇心を掻き立てる!
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