太陽のレビュー・感想・評価
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異色の角度から問いかけられる、生きていくことの意味。
【賛否両論チェック】
賛:舞台の設定が斬新。新人類として制約の中で豊かな暮らしを生きるか、旧人類として貧しくも自由に生きるか、決断を迫られる若者達の悲哀がしっかりと描かれるのも印象的。
否:展開はかなり淡々と進むので、興味を惹かれないと眠くなりそう。グロシーンやラブシーンもあり。
設定はかなりSFチックな印象ですが、本作で描かれているのは、農村で貧しく暮らしていた“キュリオ”の主人公達が、都会の“ノクス”からの接触によって、次第にその生活をかき乱されていく様子が淡々と描かれていく、あくまでも静かな雰囲気の作品です。そのため、人によっては退屈で眠くなるかも知れません。
日の光を浴びられなくなるが、文明的な生活を送れるノクスを選ぶか、生活は貧しいが、あくまでも人間として生き続けるか。若き少年少女達に突きつけられる究極の選択に、なんとも考えさせられます。
グロシーンや乱暴するシーンも少しありますが、「生きていく」ということの意義を変化球な角度から問いかけてくる、異色の作品といえそうです。
ノクスの恐ろしさ
ノクスは心から善良。
本当にキュリオのことも平等に考えている。
しかしとにかく感情がない。
人間は感情を持ち、日々悩みが尽きないからこそ人間なのに、ノクスは恐ろしいまでに無機質で、とても機械的な存在。
ぞっとする。
すべてを何の疑いもなく受け入れている。
門脇麦さんのノクスになった後の演技が、心に刺さる。
声色や表情がまるでロボットのようになってしまった。
彼女のお父さんは、キュリオがノクスになると人間としての感性やあたたかみがなくなってしまうことを知りながらも、彼女の「豊かな」生活を願って送り出した。
その無条件な愛にただただ胸を打たれた。
思い入れのあるマフラーも、あっけなく新しいマフラーがあるからと断ってしまうような生き物がノクス。
豊かさとは何か、そして、人間の危うさを問うている映画だった。
舞台っぽい、、、
演技の仕方とか定点カメラでの演技とか長回しとか、舞台っぽい。
それがどうも嘘っぽい。
神木くんのキャラクターはブレてるし、門脇麦も平坦。
役者としては父親役の古舘さんの憤りを感じるところが好きです。
話も乗り切らんかった。
やりたいことは何となくわかるなぁ、と思いつつ、解説を見たり聞いたりもしたんだけど、それもピンとこない。
最近、テーマが良ければいい作品のように語られることがあるけど、面白いと感じなければいい作品とは思わんなぁ、このへんは相性もあるし、しゃあないんやと思う。
ラストはあの映画っぽいなぁ。
元の舞台も観たい
予想通り、重くて、面白い映画でした。殺害とか強○とか、観ていて心が痛いシーンもたくさんあるけれど、鉄彦とノクスの友情に希望が見えます。
新種のウイルスに感染して抗体を持ったノクスが、何らかの作用で高い知性を持つのはまあわからなくはないにしても、感染していないキュリオがどういう理由で感情的で粗暴なのかが、腑に落ちないけど。
65点
他者との「壁」について、物理的な距離より精神面の方がより深く重い。イノセンスな偶発性がそれを越えた。
伊藤計画『ハーモニー』を逆側から観たような。絶望<マシな現実(真綿で首を絞められるような)を選ぶしかないという絶望
希望と絶望は裏表
迷ってるなら観てほしいというレビューを見かけて鑑賞しました。
観てよかったとおもいました。
ありがとうございます。
確かにSFのようで、個人的には「わたしを離さないで」を観た後のような後味のわるさと、それにはなかった希望のようなキラキラしたものを半分ずつ感じました。
舞台のようだといわれる後半のシーン、わたしはとてもすきです。
叔父さんには得ることができなかった友情を神木くんが得たことで未来は変わって行くのかなあとおもいました。
バンパイヤの要素も混入
評判の芝居から映画へ引っ張られることは、漫画原作のそれと同じで商業的にも又は大衆化的にも一つのシステムとなっているのだろう。この映画もその一つである。演劇のメリットはその瞬間の生の息づかい。ディテールに凝ることよりもパッションに任せることで得ることができる感情の支配。観客との一体感を厭が応にも包まれる空気がそこにはある。
逆に映画はカメラのレンズからのスクリーンという触媒を経ての出来事。“覗き見る”眼の前の風景は、凝った仮想現実を淡々と観客に説明するように流れていく。一歩引いた第三者の眼で観客は体験していく。
そうしたアプローチ方法の対極にある見世物がどれほどの意義があっての出会いを繰り広げるのか、興味津々である。
勿論、元々の観劇はしていないので、興味だけなのだが・・・
で、映画からの一方的な方向の感想だが、この作品は演劇でのアプローチ以外は成功しないのではないだろうかということである。、ワーゲンビートルの電気自動車のような走行音、音楽を聴くときの周りの壁に映されるディスプレイ、転換手術の部屋位が、SF感を匂わすシーン位で、SFのテーマであるディストピアがバックボーンに敷かれている事くらいである。
題材や訴求したいことなど、総じて演劇からのアプローチの方が上手くいくのではと強く感じた。
なかなかがっつり重たい映画でした。 あらすじを見てから見たので話の...
なかなかがっつり重たい映画でした。
あらすじを見てから見たので話の展開はわかるのですが後半の詰め詰め具合が気になりました。
個人的にはじゅんこさんが亡くなった時の麦ちゃん、麦ちゃんのお父さん、神木くんの演技が印象的。自分の許容範囲を超える出来事があるとあんな感じになるだろうな。と。
あと、私の頭ではおじさんの行動がよくわかりませんでした笑笑 とにかく邪魔な存在でしかなかった笑笑
最後はハッピーエンド?ではあるけど、これをハッピーエンドととっていいのか????普段生活している生活がとっても幸せなんだと認識しました。
よくわからないまま終わってしまった箇所がいくつかあるので、他のレビューを読んでなるべくスッキリしようと思います。
昼と夜どちらを選ぶのか?
太陽の光に抵抗はないが、ウイルスに弱く貧困生活を送る人間。
太陽の光に弱いが、ウイルスに強く夜の街で豊かに生きる人間。
どちらの人間の生活が幸せなのでしょうか?
同じ人間なのに、生活環境が全く違う事で、選択される人生も限られてしまう…。
ノクスとキュリオに区別された人々は、土地を隔離し、それぞれの生活の中で生きています。
同じ人間なはずなのに、差別化され貧富の差を感じるキュリオ…。
そんなキュリオの役を神木さんと門脇さんが演じています。
ノクスとキュリオの果てしない旅という結末…。
この映画の結末をどう捉えるかは、観る方それぞれに委ねられているように感じます。
答えがでない
様々な要素が入り組んでいて、とても面白かったです。
善と悪の答えなんてないし、望みが叶うことが幸福とは限らないし、そもそもなにが人生を豊かにするのか、そういったことを考えさせられる精神崩壊映画でした。
よかったよかった。
舞台劇を好むか好まずかで好みが分かれる
なので、僕には合わない。
大声でがなる役者、したり顔で説教クサい台詞、どこかホツレの見える安っぽいSFもの、全部合わない。
例えば?
ふつう、村の連中が寄ってたかってなぶろうとしたら、瞬殺でしょ?
おまけに、その囲みをかいくぐり家の中に逃げことはでるわけないし、一説ぶつまで連中が「待ってる」のがあり得ない。
モリシゲに掛けられた手錠を「なんとかする!」とか言いながら、斧の刃を押し付けてるだけって、バカか!と思ったし。
ラストに旅に出るシーンだって、あんな車を用意するとここそ「あざとい」と思ってしまう。
こういう舞台劇っぽい安っぽさが、無理。
キュリオとノクス
舞台を見ているようでした。画面が動かずに、その場所だけで役者が動いてる感じ。その周りで、喧嘩などの声が響く。
神木隆之介くんと門脇麦さんの演技がとてもよかったです。神木くんが太陽に向かって叫ぶシーン、門脇さんがノクスに変わるシーン、印象的でした。
門脇さんの手術シーン、まるで太陽を求めているようでした。
自分だったらどうするか、考えさせられる映画でした。
迷ってるなら観てほしい
レビューで賛否両論だったのでどっちに振れるかなーと思っていたけれど、私には傑作でした。単純にいい映画。
気になっていた神木隆之介氏の喚き芝居も、感情の発露として心にすんなり入ってきましたし。
12歳の娘が見たがっていたけど、ちょっとアウトかなー。15歳まで我慢させます。
仕上がりが…
設定、ストーリーが面白く、キャスティングも贅沢で、テーマもとても素晴らしいのに、なぜこんな仕上がりに…という印象。
全体的にカメラが近くて、こじんまりしている。ノクス側の世界がもう少しかっこよかったら…とか、映像が少し物足りない。
クライマックス以降、ダラダラ種明かしをする日本映画が多い中、観客に考えさせる余韻を残して終わるところが好き。
なんだか勿体無いなぁと思います。
ちょいSF
といっても宇宙とかじゃないですよw
中々よくできてたと思います。
こういう映画って下の人の反抗とかそういう感じになりがちですが、どちらにも悪い面というかそういうのがあって。
ディストピアをのぞむか、意志を選ぶか…
いや、そんな壮大な話にはならないですが、突き詰めたらそこまでいくテーマではありますね。
あの、術後の様子を見ると良く分かりますね。ちょっと怖かったし。
でも希望のある終わり方でよかったなぁ。
舞台を見ているよう
シーンによって、画が動くというより人が動いてる感じがして、個人的には割と新鮮でした。実際の舞台は見たことないけど、こんな感じかなと。
最後に提示される「外に行って変わっていく人と残される人」っていう構図は人によっていろんな感じ方があると思う。
最後に色々考えさせられた作品でした。
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