キャロルのレビュー・感想・評価
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違和感
皆さん、絶賛のこの作品。
だが、僕には違和感が残った。
なぜか?
ケイト・ブランシェット演じるところのキャロルがあまりに一方的だからだ。ルーニー・マーラーには違和感は感じられなかったのだが。
①夫の描き方がむごい。そうだと思わない?
クリスマスの時はいつもひとり、夫は仕事ばかりだった。
そういうことが重なり、許せなくなったのだろう。
しかし、夫は自分なりに反省し、妻に会いにいった。
でも、愛がなくなったキャロルにはついていく選択はなかった。
夫がいかにも悪人もしくは敵役として一方的だと思った。
②こどもは聖域においた描き方。
キャロルはこどもに大しては手放しに愛している。
それじゃあ、こどもとテレーズだったら、どっちをとる?
究極的にはその選択を求められるはずだ。
③セレブにして身勝手な人、キャロル
豪華な毛皮のコート、見もしないで買ってしまうクリスマスプレゼント、テレーズへの贈り物は高価なカメラ。
そして夫と別れたあとはバイヤーになって、高給取り?
あまりにも恵まれていないか。50年代にはこんな階級社会があったのだろうか。
と、まあ、文句をつけすぎたかもしれない。
でも、ケイト・ブランシェットにはあっている役だろう。
テレーズ演じるルーニー・マーラーはあくまで受け身の立場で、翻弄されてしまう役をうまくピュアに演じたと思う。
この映画の10年後はどうなっているだろうと想像する。
ふたりは幸せに暮らしているだろうか。
ケイト・ブランシェットの美しさと存在感が凄い
ケイト・ブランシェットが画面に映るだけで見惚れてしまう凄い存在感に圧倒された。こんな女性と恋が出来たら最高だけど。最後のシーンは無言の二人が再会する場面で終わるけど鳥肌が立った。素晴らしい芸術作品だと思う。
2017/1/31 WOWOWで2回目鑑賞。素晴らしい映画と再認識。
話二の次の映像美
恋愛映画だったんだ…
胸えぐるものはなかった
古き良きアメリカ、美しいセレブの生活、雰囲気、空気感は良い。
辛い恋愛を描いた映画だと思うが、胸えぐるようなものはなかった。
社会問題提起の視点から見ると、かつて同性愛が病気や異常とみなされていた社会を描いた、ということがあると思う。
ただ、同性愛者の本当の苦しみが描けているかは少し疑問がある。
キャロルは自分の行動を恥じないし、人間にもとる行動であるとも全く思っていない。キャロルはキャラ的にそれでいいのかもしれないが、役割的にテレーズにはもっと葛藤があっても良かったのでないか。
同性愛の苦しみというのは、単にそれを社会が受け入れない、というだけでなく、自分自身もそれを不道徳なこと、恥ずべきことだと思ってしまう、ということがあると思う。そういった苦しみがほとんど描かれなかったのは、もったいないと思った。
また、鍵となるのがキャロルの夫の描きかた。この作品では、自分勝手で粗暴で幼稚な、単なる「敵」として描かれるが、彼の行動はあの時代では納得できないことはない。
夫からすれば、不貞をはたらくこと自体が許されないことなのに、その相手が女性。今の感覚でいえば、麻薬をやってたくらいの感じか。その麻薬依存状態は治ったように見えず、その異常な精神状態が治りさえすれば、キャロルも眼を覚まし、自分のもとに戻ってきて、全て丸くおさまるのに、と感じている。
夫を、キャロルを善意から更生させようとする、善人として描くこともできたはず。その方が、同性愛の問題の本質を提示することができたのではないか。同性愛者を否定するのは、一部の頭の悪い独善的な権力主義者なのではなく、むしろ大多数の、自分は正しいと信じている普通の人間である、という。
ん~。
男前
ひとつの芸術作品だと思う
タイトルに、テレーズも加えてあげてよ
1950年代、米国ニューヨーク、時はクリスマスシーズン。
デパートのオモチャ売場の店員をしているテレーズ(ルーニー・マーラ)の前に、裕福な婦人のキャロル(ケイト・ブランシェット)が現われる。
幼い娘へのプレゼントとして人気の人形を所望したのだが売り切れで、別の商品を購入することにした。
その際、キャロルは高価そうな手袋を忘れ、テレーズはその忘れ物を商品の配達に同梱して届けた。
それが、はじまりだった・・・というハナシ。
まだ同性愛について理解のなかった50年代のこと、さぞや周囲のバッシングはヒドかったのだろう、そんな中で許されない愛を貫こうとするなんて、なんという困難だろう・・・
と、かってに観る前に思い描いていました。
ありゃりゃ、そんなところは全然描かれない。
まぁ、キャロルの離婚話に絡んで娘の親権を争う段になって「不道徳理由」と指摘されるのだから、全然というのは語弊はあるかもしれない。
でも、同性愛ということを横に置けば、不倫をしているのだから「不適切理由」には相当するんじゃないかしらん、なんて思うわけ。
どうしてこんな連想がでたのかとツラツラ考えると、どうも、ケイト・ブランシェット演じるキャロルが、お金持ちで脂ぎった中年オヤジにみえていたのだろう。
個人的な嗜好で申し訳ないが、ケイト・ブランシェットの金ぴかゴージャス感や押し出しの強さが、苦手なのです。
こういう連想が働くと、もう、いけない。
ルーニー・マーラ演じる小柄なテレーズが、中年オヤジの毒牙にかかった無辜な娘にみえて、ああ、なんでこんなオヤジに引っかかっちゃうんだぁ、なんて思っちゃう。
実際は、そんなことなく、テレーズも、これが「絶対の恋愛」と思って行動しているんだけど。
というわけで、鑑賞中、非常に居心地が悪かったです。
50年代の再現、バックに流れる音楽など、見どころは多いのですが、どうも個人的には受け付けなかったです。
解放の物語
平凡なよくあるメロドラマであり、1度の人生では体験出来ないであろうドラマチックさ。
誰もが憧れる美しい恋愛であり、誰もが望まない心がちぎれる悲しさ。
同性愛者にしか分からないであろう部分もあったりして、でも誰もが共感できる恋愛物語であったりして。
なんだか両極が綺麗に纏まっていて、何度でも観たくなる中毒性があるなと感じました。
同性愛を扱った映画ってハッピーエンドもバッドエンドも、これは同性愛を扱った映画です!!!という主張を感じるのですが、この映画はそういう押し付けがましさがなく非常に観やすいと思います。
誰もがひとりの人間として、依存せずに、こころのままに生きること。改めて大切だと感じました。
最後に、わたしはレズビアンなのですが、ああ今すぐ恋人を抱きたい!ってなりました。まじオススメ。
見る前に知っておくべき少しのこと
危うい美しさ
ストレスフリー
飲み込まれる。
とても綺麗な映画
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