「人間」チャッピー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
人間
この監督の作品は、いちいち俺を不快にさせる…。
それほどまでに、人の業とも言われるものを真正面から突きつけられるからだ。
どんなに、取り繕ってみても、お前もこんな感じだろ?と、暴かれていくような…。
今作では、成長のようなものが軸になるのかな。
置かれる環境に左右されて形成される人格や初等教育の重要性。
生まれてくる命には、罪はないこと。
また、そこに注がれる母性の愛。
弱者と対峙した時の凶暴性と残虐性。
家庭内暴力とかの比喩も含めてかな。
表だって、目立つのはそんなところだけど…。
なんか前情報で、日本様に編集し直したなんて、話もあったけど、やっぱり思うのは、何を見せないようにしたのかは知らんが、この作品を上映した時点で、なんの軽減策にもならんと思う。
そして、その予感は痛い程当たってた。
有識者とか常識だとか、うすら寒い理想を押し付ける人々とは、対極にある作品。
実はさ、チャッピーを介して、人々は同じ土俵に立っていて、そこには格差も区別も差別もないわけさ。
あまつさえ、お互いが相談してたり、助け合ったりしてるわけ。
分かり合えるんだよ、同じ人間なんだから。そこに、垣根は必要ないわけさ。
…なんて事も描かれてた、ように思う。
あまりにも納得がいかないので書いておくが…「脳波」
人間の脳波を読み取れるのはありだったとしても、その同じ機器でチャッピーの脳波が読み取れるのはいかがなもんか?
そもそも、お前、脳波なんか出さんだろ?
ちょっと都合良すぎる。
というか、理不尽極まりない。
あ、なんか、無性に腹立ってきた。
創造主の転送が失敗してたら、まだ落とし所もあったかも。