「人工知能だけの話ではなくて」チャッピー N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
人工知能だけの話ではなくて
言葉を覚えることから始まったチャッピーの知的活動は、自己が言葉と世界(環境)の二重らせんが生み出した「生物」だということを連想させる。
生み出されたがゆえに自身の物語を見出し、生きてゆく過程に「何が誰を作り出すのか」、
成育歴のモデルケースを見ているようで興味深かった。
監督独特の全員どこか悪党めいた登場人物たちに、本能剥き出しの疾走感も健在ながら、過去作に比べてマイルド路線の本作はSFというよりファンタジーめいていて、気楽に見ることができたように思う。
ぬるぬる動くチャッピーの自然さに、もう違和感も驚きも忘れ去るという画面の仕上がりは必見。
コメントする