「観る者の感情に訴えかけてくる」チャッピー カピバラさんの映画レビュー(感想・評価)
観る者の感情に訴えかけてくる
ニール・ブロムカンプ監督作品は全作奥が深く、観賞後にじっくりと考えさせられることがほとんどです。
世界観はどの作品も似ています。やや荒廃した時代や場所。一方で発達した技術とそれに伴うように生まれた人々の暮らしの格差。この様に似た世界観でも、作品によって全く異なり、飽きないのは監督の実力でしょう。「エイリアン5」の監督に抜擢された事についても、その実力が評価されての事なのでしょう。
本作は、チャッピーと名付けられた人工知能ロボットの話です。このチャッピーを演じるのは、あのシャールト・コプリー。彼は今後もブロムカンプ監督作に出演し続ける事でしょう。
ロボットというのは無感情な物だという認識ですが、
チャッピーは違います。0才の状態から誕生し、成長していきます。成長するにつれ感情豊かになり、とても辛い思いもします。その過程はとても面白いですが、
それ故に後半はかなり泣けてきます。
やっぱり、恐ろしいのは人間なんだと思いました。
ラストは少し「第9地区」を思い出します。
娯楽作を越えた、奥の深いSFですので、じっくりと観賞するのがオススメの観賞方法です。
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