ロマンスのレビュー・感想・評価
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ほのぼの
ひたすら大島さんを見ていた一回目
パンフを読み予習をしてみた二回目
お二人の掛け合い、表情、間合いどれも素晴らしく
映画を見ているというより旅行に行って
隣の人を見ているような錯覚
自分も頑張ろう!と思えた映画でした
久保ちゃんの素朴さ、子役の子の自然な演技もぴったり
もう一度みたいなー
癒されつつ考えさせられつつ
タナダユキ監督の完全なるオリジナル作品を大島優子と大倉孝二がどう演じてくれるのか、という期待感にも似た不安を持ちながらの鑑賞。
いやいや、お見事といったところだろうか。
鉢子の葛藤や心の弱さを嫌みなくさらりと演じ、
桜庭の情熱を持ち合わせたダメ男っぷりをおもしろ可笑しく表現している。
物語の中には、その展開はどうなんだ?と突っ込みを入れたくなる場面もあったが、2人の軽快なやり取りとテンポで、最終的に心地良い余韻にさせてくれた。
そして過去の自分や未来の自分に向けて少し考えさせられたりもした。
主演の大島優子も大倉孝二も
いい役者だなぁ、というのが率直な感想。
あと同僚役の女性も味があって良かった。
なんかちょっとホッコリ幸せな気分になりたい人にオススメ
誰もが心の中に何かメランコリックを抱えて生きてるかもしれない。悩みっていう程重いものではないけど・・・。
朝の通勤、毎日のルーティーンを重ね、いろんな仕事に就いて日々を暮らしている、みんながそこに充実を感じているわけではなくとも。
映画はそんなOLと中年男の物語。さりげない日常を大仰でなく描いてくれる邦画の良さが表れる映画。劇団上がりの好きな俳優さんである大倉孝二さんの絶妙な間とユーモラスなトーク、アカデミー助演女優賞の演技派の大島優子さんの掛け合いは最高。なんかちょっとホッコリ幸せな気分になりたい人にオススメな映画です。
ほんの少しの幸せ
淡々としたストーリーなんだけど、なぜか見た後温かくなる映画。
ちょっとした旅に出たくなり、ちょっと次の日、昨日よりちょっと前に出れる気持ちになる。唐突な展開でもピアノの調律のように少しずつ少しずつ音が合ってくいくような展開が最後には心地いい。
ロマンスカー乗りたい!
すごい感動とか、ワクワクするなんてことはないのに何度も観たくなる不思議な作品…
大島優子と大倉孝二のありえそうなとにかく自然な演技が心地よいです。
今までに後悔したこともちょっと肯定してくれて、前向きになれる気がします。
映画館で是非確かめてください!
明日もがんばろう
何か大きなイベントが起こるストーリーではありませんが、登場人物たちと一緒に箱根を旅している気分になれ、見終わった後、自分もこの一日の旅で何か気持ちが楽になったような気がします。
主人公の鉢子も一緒に旅をする桜庭も、それぞれ抱えているものがあるように、私たちも大なり小なり日々何かしらあると思います。嫌なことも迷うことも。二人もこの旅で何かはっきりと解決したわけではないし、迷いがなくなることはないのだけれど、どこか吹っ切れてちょっと前向きになれた、そんなラストシーンがとても清々しかったです。
私もこの映画を見て、背中に手を置いてもらったような、明日も頑張ろうって思えました。
鉢子と桜庭の絶妙なやりとりが面白く、久保ちゃんのセリフは何度見ても笑えます。そこにも癒されました。
エンディングテーマも映画にピッタリで、とても良い曲です。
映画を観たタイミング
映画って観るタイミングによって感想も違ってくるものだと思います。時期をズラしてまた見たいと思います。
何より、大島優子さんも大倉孝二さんも「演じてる」と感じさせず観ていて心地よかったです。監督に委ねてるから、演じてると感じさせないのかな、とも思いました。
「私を待ってる人はどこ?」
予想していた以上に大変「上質な」仕上がりの作品だった。
落語の「下げ」のような「オチ」、ラストシーンにも好感が持てた。
以前鑑賞したタナダユキ監督作品、蒼井優主演の「百万円と苦虫女」よりも、僕はこっちの方が好きだ。
主人公の北條鉢子(大島優子)は小田急電鉄の特急「ロマンスカー」のアテンダント、車内販売員である。列車の中でワゴンを押し、乗客にお弁当や飲み物を販売する。丁寧な接客と、今日は何が売れるのか?を敏感に感じ取るセンスの持ち主。売り上げの成績は会社内でもトップを争う。
私生活では、アパートメントで、ヒモのようなだらしない男と同居中だ。ある日、鉢子が仕事に出かける時、郵便ポストに手紙が入っていた。別れて久しい母親からだった。母は父と離婚後、男漁りを始めた。
当時、小学生だった鉢子の世話もおざなりにし、部屋に男を連れ込んでいた。そんな暮らしに嫌気がさした鉢子は、早くに家を出て自活を始めていたのだ。
鉢子は手紙をバッグに入れ、仕事に向かう。
その日のこと、ロマンスカー車内で鉢子は、ワゴンから物品を万引きした男、桜庭(大倉孝二)を捕まえた。
事情を聞くと桜庭は、映画プロデューサーだという。
鉢子は偶然この桜庭に、母からの手紙を盗み読まれてしまう。
手紙の内容からは、鉢子の母が自殺しかねないような雰囲気が読み取れる。
「これ、まずいよ、アンタのお母さん探しに行こう」と桜庭はさっさとレンタカーを借りてしまう。これで思い出の場所を巡って母親を探そう、というのだ。しかたなく鉢子も、この怪しい映画プロデューサーと、母親探しの旅に出かけることになってしまう。
本作はいわゆるロードムービーの形式をとる。
タナダユキ監督は、以前も「百万円と苦虫女」において「女の一人旅」を描いた。今回は男女カップルでの旅。そこで起きる出来事を描いてゆく。
本作を見ながら、「女は、嘘の二つや三つは、アクセサリーのように身につけているのだなぁ~」と妙に感心してしまった。この辺りが、女が女を観察する、女流監督ならではの視点であると思った。
また、キャスティングがこれまた絶妙だ。ひょろりと背の高い、怪しい映画プロデューサーに大倉孝二。そして背の低い大島優子。二人が並ぶシルエットは大人と子供ぐらいの差がある。まさに凸凹コンビなのだ。
そんな大島優子演じる北條鉢子は、映画プロデューサー桜庭を「おっさん」と呼ぶ。当の「おっさん」実は本物の映画プロデューサーであった。出資者を募り、製作した映画が大コケ。多額の借金を抱えている。「金返せ!!」と怒鳴り込んでくる出資者から逃げ回っている境遇である。こういう人、きっと実際にいるんだろうなぁ~。
かつて大きな映画賞を取る作品を作りながら、倒産してしまった映画会社もある。映画界に生きるタナダユキ監督なら、そんな話ゴマンと聞いていることだろう。
さて、大島優子という人は、もちろん誰もが知るところの、AKB48というアイドルグループ出身。僕が思うに彼女は天才肌ではなく、大変な努力家なのだろう。
AKBの生みの親、秋元康氏は彼女を評して、
「あれだけ努力していると、普通の人では手が届かない、透明な天井、や壁に手が届いてしまうんです。それが何かは見えない。だけど手にコツコツ当たって、次の場所へ行くのを阻んでいるのがわかる。それを感じて彼女はもがいているんです」
大島優子は子役出身のアイドルとして成功を収めた。彼女には、アイドルに欠かせない、あるセンサーのようなものを身につけている。
同じアイドルとして「嵐」の二宮和也が語った言葉を、僕は印象強く覚えている。
「今、自分に何が求められているか、一瞬で空気、読めるんですよ、アイドルって」
その二宮くんの言葉通りの瞬間を、僕はあるテレビ番組で目撃したことがある。それはアイドルグループAKB48が、まだそんなに売れていなかった頃のこと。メンバーが、いろんな職業にチャレンジする、というバラエティ企画番組だった。
僕が目撃したのは、大島優子と数人のAKB48メンバーが、ラーメン屋さんの店員さんとして働くという企画だった。
普段は劇場で歌ったり踊ったりしているメンバーである。それがいきなりラーメン屋さんの店員になってこい、という無茶振り企画なのである。
「なんで、アイドルが、こんなことやんなきゃいけないの?」とばかりに、メンバーは店の中で、何をして良いのやら、まごまごしていた。
店はすでに営業を始めている。お客さんもちらほら入ってくる。
テレビロケのキャメラはすでに回っている。
その時である。
大島優子は突然、伝票とボールペンをもって、お客さんの方へ駆け寄り、笑顔で接客を始めたのだ。
「いらっしゃいませー!!、ご注文は? ハイ、**ラーメンですね、店長!**ラーメン一丁、おねがいしまーす!!」
もう、ラーメン屋の店員を何年もやっているかのような、手慣れたテキパキとした対応だった。そんな優子を、他のメンバーたちは、しばし呆然と見つめ、やがて各々、ようやく自分が何をしたら良いのか、ラーメン屋さんの店内で行動を始めるのだった。
こういう臨機応変の対応が取れる大島優子。AKB48では、何をやらせても優等生だったらしい。
そういう人を女優さんとして使うか? また使えるか? というのは、実は意外に難しいところなのだ。彼女は、本作だけではなく、テレビドラマなどでも懸命に「演技しよう」「役になりきろう」と努力する。しかし、あえてそれを求めない監督さんも多いのである。
その俳優さんが持つ「欠点」や「弱点」さらには「毒」の部分もひっくるめて、作品世界で俳優の人間性や存在感をさらけ出してほしい、と監督は思うのだ。
映画やドラマのキャスティングは、「この役ならこの俳優がいい」という役の「近似値」を狙う。それがいざ撮影が始まると、脚本に描かれた人物像と俳優の化学反応が起きる場合がある。それは脚本で描かれた人物像を超えた、ある種、奇跡の存在となる。近年では李相日監督の「悪人」における妻夫木聡のような場合である。
本作で印象的だったのは、大島優子の相手役、怪しい映画プロデューサー役の大倉孝二である。この人の「間」の取り方がいいのである。
ときおり、セリフを噛んじゃったのでは? と思える部分でさえ、それ自体が味になっている。
タナダユキ監督はそれを面白い、とおもって、そのシーンを使うのだ。
そして必死で演技しようとする大島優子の「演技していない」素の部分を実に丁寧に探し出して、作品の中に取り込んでいる。
主人公の鉢子がときおり口ずさむ歌。行方知れずになったお母さんが好きだった曲。谷村新司、作詞作曲、山口百恵の「いい日旅立ち」
♫~ああ、日本のどこかに、私を待ってる人がいる~♫
偶然と必然がないまぜになったかのように、鉢子と、さまざまな乗客の人生を乗せて、きょうもロマンスカーは発車する。乗客にはそれぞれに目的地があって、ロマンスカーに乗るのだ。
鉢子に目的地は見つかるのだろうか?
今日の日が、また良い旅立ちの日でありますように。
ジャンルを、超えろ
「ふがいない僕は空を見た」などの作品で知られるタナダユキ監督が、6年振りの単独主演作となる大島優子を迎えて描く群像劇。
「百万円と苦虫女」に映画館で出会った時に感じた、違和感は未だに忘れる事が出来ない。当時、新進気鋭の女優として活躍を始めていた蒼井優を主演に迎えたドラマ。正直な話、それ以前の作品から蒼井の魅力に惚れ込んでおり、彼女目当てで飛び込んだ映画館。
そこで感じたのは、蒼井の女優としての個性よりも、作品のもつ知的な演出術の巧みさと、群像劇という曖昧、かつジャンルレスな枠組みが最も適する、現代的な物語の「あわい」である。ラブストーリーでもない、高尚な人間喜劇でもない、ただ「私を生きる」事に拘る女の格好良さ。美しさ。
その後、作り手は様々なテーマの作品を演出してきたが、原作の色を超えることなく、敢えて「職業監督」としての位置に徹してきた感がある。さて、本作はどうか。
箱根ロマンスカー。その非日常の空間を舞台に、日々を営む主人公。彼女に「突然」届いた、幼き頃に分かれた母からの手紙。困惑する彼女の前に「突然」現れた、胡散臭い映画プロデューサー。「突然」の二人の小さな旅。
偶発的な出来事を適切なタイミングで物語に挟み込み、観客の物語への想定を鮮やかに裏切る作り手の持ち味が遺憾なく発揮されるストーリー。舞台出身で、実に多彩な人間作りのカードを持つ大倉を起用したのは、決してコメディアンとしての道化役を持たせたのではない。
この不穏な、そしてジャンルレスなドラマにとって、役者としての色が固定された人間は似つかわしくない。笑顔一つで、ため息一つで、世界の色を自在に変える特異な俳優が、どうしても必要だった。興行を考えた上での起用であろう大島の一面的な個性をカバーするには、十分すぎる人選だろう。
自身の演出術への確信、興行への担保、そしてオリジナル作品に賭ける気迫。知的なクリエイターが、改めて「映画作家」として走り出す意思表示と言える一本だ。
作り手の物語に対する、確かなセンスを感じさせるのは終盤、映画プロデューサーが主人公に感情を吐露する一幕。ありきたりな過去を白状し、許しを請うプロデューサー。「ああ、ラブストーリーになってしまう」という緊張感、失望・・・に至る寸前に、あの華麗な手口で、曖昧な世界を再構築していく。この離れ業、誰にでもできるようで、結構高度な語りの技術が必要である。
「百万円と・・」以来のオリジナル作品となる本作で、やはり現代作品の常套句をひっくり返す違和感を見せつけてくれたタナダユキ。物語のスタンダードへの挑戦を、今度はどんなジャンルレスな演出で突き崩してくるか。
さあ、観客の予測を、想定を、華麗に超えてみろ。ジャンルを、超えろ。
爽快感
ロマンスカーと箱根の景色。そして鉢子と桜庭の軽妙な会話を
通してあぶりだされる、誰もがもっている心の闇。
あー、私も持ってたと自覚するのだが、映画を見終わったときに
目の前の霧がさっとなくなったような爽快感を感じた。
ぜひおすすめです。
また明日も頑張ろう。
感動の嵐、泣ける!みたいな映画の反対側にいる映画。
なんとなく、あー明日も頑張ろうって思える映画でした。
大島優子の等身大の女性の演技は、とても心地いいです、何より表情豊かで見ていてあきない。
大倉孝二の駄目さ加減も絶妙でした。
ロマンスカーに乗りたいなぁ、と思える映画です。
ほっこりとした心地良さ
慌ただしく過ぎていく毎日の中で、この映画を見ていると、時間がゆっくりと流れている空間につつまれる。
派手な仕掛けがあるわけではない。
それでも、退屈しない心地良さがある。
登場人物も多くない。
何だろうこの心地良さ。
大島優子さんと大倉孝二さんの掛け合いの上手さ。演じてる感が全くない自然な演技。
少し前までアイドルとして第一線で活躍していた彼女の演技に、無限の可能性を感じました。
これからが楽しみですね。
映画が終わった後、びっくりする位直ぐに席を立つ人が居なくて、映画の余韻を楽しんでいる様でした。
旅行と言えば車になりがちでしたが、ロマンスカーに乗って箱根に行ってみたくなりました。
観終わった後に、ほっこりとした心地良さが残る素敵な映画でした。
鉢子の母からの卒業
AKB48の元エース、大島優子のAKB卒業後初の主演映画。小田急ロマンスカーのアテンダントを描いているので、撮影に際しては小田急が全面的に協力。60000系MSEが撮影に使われています。って言うか、ロマンスカーって乗ったこと無いんだよなぁ。乗ってみたいなぁ。
なるほど。いや、元アイドルが主演の映画なので「どんな感じの演技になるんだ?」と正直冷やかし半分でしたが、きちんとした作品に仕上がっています。そういえば、大島優子って、そもそも子役出身でしたね。
内容的にも、中々深い。鉢子と桜庭が一緒に鉢子の母探しに出かける所までを、(なるべく)不自然さ無く描くのが結構難しい話になるんだと思いますが、その難しいところも、何とか物語の破綻なく描かれていました。
これって一応、鉢子の母探しと言う事になっていますが、その実、桜庭の自分探しの旅的要素もありますよね。なんだかんだと言って、桜庭が行きたかった旅ですし。
普通のOLで、あのニット帽をかぶる人は中々居ないと思います。そこは突っ込まざるをえないかな。
意外に良かったです。
面白かった。桜庭のおっさんと鉢子の掛け合いも、二人の過去のエピソー...
面白かった。桜庭のおっさんと鉢子の掛け合いも、二人の過去のエピソードも、そこからつながる今の言動もしっくりきて、いい映画だとおもう。ラストの余韻の作り方も好きです。
最初の出会いのきっかけだけが、惜しいと思った。どうしてもあり得ないないよなあ。フィクションのリアリティーがなかった。私にとっては。で、最初からそこが引っかかってしまって、もう一つ入り込めなかった。惜しいなあ。
出会うきっかけをこうしたい。
くぼちゃんが、桜庭おっさんにコーヒーこぼしちゃって、それでおっさんがゴネだして、そこを鉢子ちゃんがフォローしながらおっさんとケンカに、、、、
ところで大島優子はいい女優です。
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