「ロマンス」ロマンス chomchomさんの映画レビュー(感想・評価)
ロマンス
目の前に拡がって行くいくつもの線路
だけど
どの線路を行こうが、戻ろうが
ポイントを切り替えて違う線路に行こうが
自らが進む線路は一本しかない
ダメ彼とわかっていて続いて行く生活
「行ってらっしゃい…」じゃなくて…
10000→5000→1000→2000
結局倍置いていく関係
役を為さない郵便ポストの鍵
新宿から箱根へロマンスカーのアテンダントとして
家族との過去と今の迷える自分を
きっちり仕事をこなすことで
どうにかバランスを保つ日々
母からの手紙と共に箱根へ
朝が来れば目覚めて仕事場へ行く
半袖では寒過ぎる
ホットコーヒーがよく出そうな…
今日もいつもと変わりのない1日を送るはずだった…
些細な事件(盗み)から日常は綻び始める
ワゴンに手を伸ばすか?伸ばさないか?
まだ捕まりたくない!?
逃げるオトコの背中を懸命に追う
綻び始めた日常を修復するために
しかし
自ら外れた線路に戻ることは出来ず
予定した電車にも乗れない
オトコは罪に問われず
追跡劇も無駄に終わる?
湯けむり天国
ごみ箱に捨てたはずの母からの手紙を盗み読み
瀕死の映画人の血が騒ぐ
行間を読め!
手紙はいいように脚色され
書き換えられ
口説かれ
勿論、主役は君だ
乗せられ
逢えるはずもない人を捜す旅へ
夫との破局から始まる
母の脱線
パパ泥棒
過ぎ去る日々と共に美化されて行く箱根旅行の思い出
一人旅の感傷旅行?
無一文のヒロイン
さっき迄追われていたオトコにおんぶに抱っこ状態に
オジサンが買ってあげる
真逆の服に身を包み
しまい込んでいた家族の記憶があらわになって行く
お決まりの家族の記念写真
火山ガス
亜硫酸ガス
硫化水素ガス
硫黄愛煙家?
定番のネームキーホルダー探し
あるわけないよ
芦ノ湖畔
湖面を眺める二人の後ろ姿
二人の身長差に
親子の姿をみる
過去でもあり、今でもある
仙石原
すすきの小径
今も聞こえる母の愛唱歌
実は帰りたくないオトコ
結果的に引き止めてしまうヒロイン
何があろうと親子は親子…
過去から脱線するサイクリング
ホテル行こうby 鉢子
ホテルの喫茶室
スィーツにかぶり付く今どきのオッサン
甘いの欲しい…笑
重なりあう遠い日の母娘の姿
巡る箱根路で修復されて行く家族の風景
2度とやりたくないけどまたやりたい
あの日の富士山は厚い雲の中…
虫かよ
真っ暗な道を
ヘッドライトだけを頼りに辿り着いた場所は?大人の社交場?
追い込まれて吐く言葉は?
大人の常套句
絶対何もしないでね
運命を握る100円占い人生
部屋にこぼれてくるシャワーの音…
夢と金と映画
ただいいと思う映画を創るのではなく
数字が最優先されるご時世
生まれるのが遅すぎた映画バカ野郎?
記憶の中の母娘の風景
母は一口も食べず
一人煙草を吸う
煙草の煙とステーキの味が混ざり合う…
母のことが癪に障るのは
自分の嫌なところを思い出させるから?
いいよ ぜんぜん…
なんで怒るの?怒るわけないじゃん…
最低同士
人から尊敬されない
悪い人間にもなれない
ひたすらダメ人間
バカな女
裏表
逆転
表裏
もうひとつあったかもしれない線路
でこちゅーにエルボー
寝たふり…
子供の遊びゴコロ…
あ~日本のどこかに
私を待ってる人がいる
繰り返されるオトコとのデュエット
旅の終着駅
エンディングはドライにクールに決めたかった!?
じゃあ…
うん、元気で…
前と状況は何も変わっていない
それでも
あの頃は見つからなくても
今ならある
ネームキーホルダー
定番のダサさ
交番前
迷子のおばあちゃんに先を越される
負傷者
1→0にリセットされる
きっつきつな余裕のない日々に生まれたほんの小さなアソビ
些細なきっかけで足の向く先は変わる?
なんですか この格好?
そこには昨日と違う自分がいる?
あの日の鈴の音の呼んでいる
はちこ…
昨日と今日の旅先案内人は違う
あ~やっぱり
男連れの二人旅
旅は道連れ…
まるでフィクションみたいな嘘のような1日があったからこそ
最高の笑顔を今に返す
いつだって…
いい日旅立ち