劇場公開日 2015年10月10日

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「You'er never worng to do the right thing」マイ・インターン ゆーたさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5You'er never worng to do the right thing

2017年2月11日
iPhoneアプリから投稿

表紙から爽やかさ溢れる「マイ・インターン」。緑溢れる公園から始まるこの映画、終始新鮮なエネルギーを与えてくれるような元気になれる作品だ。
出だしからモテ男ぶりを発揮している、ロバート・デ・ニーロ演じるベンは今は数少なくなってしまった典型的なジェントルマン。ベンは本当のジェントルマンとはなんなのか教えてくれる。私生活や服装、持ち物だって彼はきっちり。ハンカチを持つのは女性に貸すため。常に周りをよく見る彼は些細なことによく気づく。そして気づいたらやらなくちゃ。こんな簡単なことも僕たちは忘れているのかも。特に印象的だったのが、アン・ハサウェイ演じるジュールズの夫マットの浮気を見てしまった時のベンの対応、核心には触れず彼にアドバイスを送るベンの姿は大人の男ならでは。そんな彼だから周りからも好かれ、心を開かず自分で全てを抱えてしまうジュールズも打ち解けられたのであろう。彼の成長は周りをさらには観る者をも魅了する。70歳にもなってまで成長することをやめない彼の姿は、ファッションの通販サイト会社という彼とは水と油のような関係の会社なのにも関わらず、彼を中和させている。むしろ彼はこの会社にいなくてはならない存在となっていた。タイトルでも使ったベンがジュールズに言った一言「You'er never worng to do the right thing」この言葉をベンは体現していた。
ベンはジュールズから情熱をもらい。ジュールズもベンから情熱をもらう。「昔」と「今」真反対の二つが互いを尊敬し高め合い必要とする姿は社会の理想形のように思える。ベンとジュールズ、「昔」と「今」は互いがいなくてはならない存在となるのだが、果たしてそれは恋なのかそれとも違う別のものなのか…
この映画でもっと印象的なのが服装だ。ベンは古典的なスーツに常に身をまとい、ジュールズは今をかけるファッションに身をまとう。この体形が今のファッション業界を表しているようで面白い。
色々な伏線や表現がある中でもストレートに飛んでくるのが、「You'er never worng to do the right thing」。ジュールズに言った自分に素直になれという言葉も、挑戦という言葉も、この言葉はこの映画の要なのかもしれない。

ゆーた