「老人版ラノベ的もてもて主人公」マイ・インターン SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
老人版ラノベ的もてもて主人公
面白かった。が、これって会社をリタイヤしたシニアの男性視点の、「こうなったらいいな」という夢として見ると、わりとありふれてて安易な物語という感じもする。
要は、老人版のラノベ的もてもて主人公の話、ということ。
ロバートデニーロの演じる、実直で性格よく、男前のシニアには、微塵もいやらしさがなく、爽やかな人間関係が描かれる。
でも、彼の役回りを若い人間に変えたら、よくある成功物語のパターン。
この映画がターゲットにしてる観客というのが、「長年会社勤めをし、頑張ってきたが、 最近の時代の流れに対応できず、これまでのキャリアが活かせず、プライドと扱われ方のギャップにやりきれなさを感じている」ようなシニア男性なんだとしたら、気持ちの悪い映画のように見えてしまうところがある。
バリバリのできる美人の女社長に、はじめは煙たがれるが、次第になくてはならない存在になっていく。
超歳の差の恋愛に発展しそうなところを匂わせて、そうならないところは、なんというか、逆に気色悪い。
最終的に恋愛にならないのなら、はじめから全くそう描かなければいいだけの話なのに、あえて「匂わす」のはどのような意図なのか。
最終的には恋愛にならないし、主人公が超良い人でその気が全くないので、最後爽やかに終わってるが、彼自身はそうでも周りが彼をちやほやしだす、というところがやっぱりシニア男性の夢、という視点の映画な気がするんだよな…。
だって、女性目線からしたら、恋愛感情を感じてもいない男性の胸で泣いたり、お互いバスローブだけの姿で同じベッドに座ったりするものかね。
うんうん、あの出張での一部屋のベッドにはビックリ‼️しました。
ただ視点を変えると、アン•ハサウェイからしたら、デニーロは、
父、祖父的存在なのでバスローブでもお構いなしとも思えますが。