「スパイ名作祭り。」キングスマン ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
スパイ名作祭り。
007他スパイ映画へのオマージュが満載、ということで楽しみに
観に行ったが冒頭からガッシリ胸を鷲掴みにされること請け合い。
山荘で繰り広げられるスタイリッシュな攻防とあっけなく終わる
スパイ運命。あーこれはいい、面白いぞ。と膝を打ち前のめりに
なって観ていくのだが、コリン登場のシーンではハリー・パーマー
の生き写しみたいな格好で笑える。作戦の失敗で失なった部下の
息子をスカウト。っていう子育てゲームみたいなプロットを用い、
素人新人のエグジーを一端のスパイに育て上げようとするハート。
上司には御大ケインを投入して、教官に凄腕ストロング氏を配置。
バカなテロリストにはサミュエル(ホラやっぱり大統領じゃねえし)
っていう似合いすぎる大物を配した演技合戦がつまらない筈がない
んだけれど「キックアス」監督の殺戮シーンはやっぱり派手である。
大した品性もない自分のような人間が映画内の殺し方にあれこれ
いうのも大人気ないけど、相変わらず楽しそうに大量殺戮を演出
できる若手監督の辣腕剛力は中高年にはややキツイかも知れない。
小ネタ小道具に関しては「あはは」と思うものばかり。笑って頷いて
あの頃の名珍作を思い浮かべながら楽しめるラインナップである。
まさかこの歳でスパイアクション!?と本人もぶっ飛んでしまった
コリンの奮闘ぶりはお見事。教会での無意味な(笑えるけど長すぎ)
殺戮に至っては(本当に)大丈夫か?腰は?肩は?なんて心配になる。
彼の名器(使い方違うかしら)コウモリ傘が一番効き目あるところに、
エグジーが武器として選ぶところなんかはクールでさらに泣かせる。
それにしてもハリーよ、短くないか?登場シーン。エェ?って感じ。
続編があるって考えると…また甦るのか。頑張れコリンおじさん!
盛り込んだうえに編集もお見事でよく纏まっているけど、ご本家
007(昔のやつ)のスマートな闘いぶりとお色気の単純構成がいいわ。
(あの教授!全然気付かなかったわ。いや~スターウォーズだねぇ)