「IT批判?アメリカ批判?ブラックジョーク?ノンノン、中二病という疫病にて、世界の滅亡を図るヴォーン」キングスマン しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
IT批判?アメリカ批判?ブラックジョーク?ノンノン、中二病という疫病にて、世界の滅亡を図るヴォーン
Manners Maketh Man とかどの口が抜かしやがるというジョークかと思ったら、母に捧ぐ、という。
どうやら、マシュー・ヴォーンは大マジのようだ。
「キックアス」嫌いのオレなので、ええ、みなさん、お判りでしょう。
本作もまったく「キックアス」と一緒。
気持ち悪いんだよ。
世界の滅亡を招くのは、人間だが、とどめを刺すのは、サミュエル・L・ジャクソンではなく、マシュー・ヴォーンとその支持者によって世界は中二という名の疫病で滅ぼされる。
そういうことを言っているのであれば、世界の滅亡を図るヴォーン、ということで納得はいく。世界総中二病化計画。そういうことか。全く恐ろしい。
もうね、アメリカVSイギリス、とかアメカジVSトラッド、新007VS旧007、とかやってくれるのかと思ったら、まあ、素通る、素通る。
この魅力的な構図でこんな中途半端な、しかも全然笑えない映画になりますかね。
Manners Maketh Man
バカ言ってんじゃないよ。そんなセリフを吐いた後は、やってることはアディダスまみれのアフォどもとケンカをする、という。
元美青年、ちょっと前、トム・フォードの眼鏡が印象的だったホモ、のコリン・ファースのカッコよさが例のしょうもないスローアクションによって汚される。
英国人が差別満載アメリカ南部で大暴れ、それを近くで観てる黒人サミュエルとか、もうちょっと面白くなるはずなのに、しょうもないアクションがダラダラ、ダラダラ。
第一、スローアクション、古臭いんだよ、まったく。
主人公の青年も最初登場するとき格好、いくら何でもダサすぎる。今どきのガキがあんな格好するか?
そのあとも、くだらないパトカーの追っかけっこやくだらないスパイ養成。何もかも伏線になっておらず、しょうもない養成エピソードがダラダラ、ダラダラ、ダラダラ続く。グロいとかその辺は好みの問題であって、普通テストで失格したら、列車に轢かせるだろ?
家に帰れって、はあ??そこが紳士なのですか?
サミュエル・L・ジャクソンの、これぞサミュエル!な演説塗れなのは、好物なのでいいが、その横にいる女殺し屋とか、これまたしょうもない。なぜおまえは「そう」なのか?面白ければ、それを描く必要はないかもしれん。
しかし、面白くないんだから、描けよ!!
主人公の青年の、コリンの仕立てたスーツの似合わなさはまあ、青臭いという意味でOKとしておこう。
だがな
メガネは小坊主がしてはおふざけにしか見えないんだよ!!
コリン・ファースはもちろん、マイケル・ケインもかっこいいし、マーク・ストロングの眼鏡もかっこいい。この3人がかけている時点で小坊主は猿まねにしかならないのよ。
あのしょうもない(しょうもない、何回目だ?)逆転劇の絵ヅラのダサさったら、もうひどいね。
花火?ダサっ
ラストもボンドをバカにして、王女様にも下品なセリフを吐かして、何がマナーだ、くそバカ野郎。
追記
マーク・ストロングのあの役、ちゅうのも正直、分かってねえな。
むんむんマーク・ストロングこそ、今一番スーツがかっこええ男
(オレ調べ)
この映画で一番目を奪われたのが、コリン・ファースのスーツでもなく、サミュエルの相変わらずかっこいいノリのいいトークでもなく、ちょこっとだけ出た、マーク・ストロングのパイロット制服姿。
それだけ、というのがやはり悲しい。
逆にそのマナーの礼儀正しさのギャップが良かったと思う。ぶっ飛んでて良かったよ。ただ監督としてはね😃「キングスマン2はどうしたらいいか…」なんてずっと考えてるはずだからB級映画のマチェーテキルズぐらいぶっ飛んだ名作(名作というよりはギャグ名作。傑作。)のはずだよ。
あとBGMがはまってて良かったと思います。この花火シーン無かったらギリギリキングスマン好きになれなかったかもしれない。まぁ終始悪趣味感がバツグンだったのも含めテンポもリズムも良かった。なぜ良かったかと言うと、疲れを癒すので笑。あの教会のシーンは一番悪趣味でいろいろ言われてるかもしれないけど(最高だ!とか)あの花火はレインボーだったので見ていて落ち着きます僕は。もうここまでやってくれたのでいろいろと気持ち悪いのはホント分かりますが、(僕のコメントも気持ち悪い)もうここまでいろいろとやってくれたのでマシューヴォーン。続編に期待するしかないでしょ!