劇場公開日 2015年10月31日

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「空想の余地がない」PAN ネバーランド、夢のはじまり REXさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0空想の余地がない

2018年3月12日
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単純

ヒュー・ジャックマン、ルーニー・マーラの存在感がなければ更に点を引きたいところ。

ピーターパンがどうやってピーターパンになったかの物語。
世界大戦中、教会の孤児院に収容されていたピーター。
シスターたちは強欲で意地悪で、食べ物もろくに与えてくれない。
ある夜突然、空からやってきた海賊たちに孤児達はさらわれて、ネバーランドで働かされる。
そこではのちにライバルとなるフック船長も奴隷扱いされていて、PANはフックと手を組んで、ネバーランドを牛耳っている黒ひげをやっつけるというお話。

確かに構成される画(え)はファンタジーなんだけど、なんていうのかなー、一つ一つのアクションが大きすぎ。
何でもドカンドカンやればいいってもんじゃない。

空想の世界はひっそりとしているのに無限で、知られざる存在で繊細であって欲しい。
子どもをさらって海賊船が大胆に空を飛び、実世界の砲弾をかわして宇宙の果てに行ってしまうと、「描きすぎ」って思ってしまう。まだナルニアのように異世界の扉は小さい方が好ましい。

ピーターパンは妖精と人間の間にできた子だった。
だが、自分の力を信じられず、皆に期待されるものの、最後まで活躍できない。
結局自分に自信を持てば、道は開けるという話。

余談だが、奴隷達が使役される場面や、ピーターが処刑台に立たされる場面など、ちょいちょい差し込まれるミュージカルのような挿入歌が【ニルヴァーナ】の『Smells Like TeenSpirit』だったり【ラモーンズ】だったりとロック名盤が多くて、そこだけ楽しめた。
はてさて、年代的には現在の子どもらには全く刺さらない選曲だが、彼らはどういう印象を持っただろうか。

REX