「人間の本性の露呈。賛否必至のドキュメント。」ルック・オブ・サイレンス 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
人間の本性の露呈。賛否必至のドキュメント。
【賛否両論チェック】
賛:人間の恐ろしさや浅ましさを垣間見る。様々な議論を生みそうなテーマなのも、興味深い。
否:この映画の主張自体も、やや乱暴な理屈か。非常に淡々と進むので、眠くなるかも。グロテスクな話も多数あり。
命乞いをする者達の首を切ったり体を切断したり、絞め殺したり。そんなむごたらしい話を飄々と語る実行犯達にも驚かされますが、その多数が
「命じられて荷担しただけ。自分は悪くない。」
と開き直っている姿にも、人間の浅ましさを感じてしまいます。ただ逆に言うと、被害者からの視点でしか描かれていないので、自然と
「被害者=善で、加害者=悪。」
という構図になってしまっているのも、少し乱暴な理屈なのかなと思います。
また、特にBGM等もなく非常に淡々と進むドキュメンタリーなので、気をつけないとかなり眠くなりそうです。
良くも悪くも、命や社会や正義について、色々と議論のきっかけとなりそうな作品です。
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