「ヨーロッパ大陸あるある不思議」夏をゆく人々 TKひっちさんの映画レビュー(感想・評価)
ヨーロッパ大陸あるある不思議
出だしのスポンサー紹介でヨーロッパ(大陸側)の
大企業が数多く参画していて、密かに期待が高まった。
その期待にこたえてくれた作品だった。
家族の会話はイタリア語で、男が"Scheißejäger!"(クソ猟師!)と
ドイツ語でのたまう。謎が多い出だしだったけれど、
小さなヒントを探しながら推理するのが楽しかった。
平凡な日々が続くと思えば家族問題が多発したり、
そのとっ散らかった感じが非常にリアルだった。
リアルだと思っていただけに…一本とられた!
とても面白かった。
アリーチェ・ロルバケル。
名前を覚えておきたい映画監督です。
それにしても
イタリア語の原題は"Le meraviglie"
英語のタイトルは"The wonders"
ともに意味は「不思議」。
あれは夢だったのか?幻だったのか?
そういうことがヨーロッパ大陸、特に地中海では時々起きる。
とてもたのしかったけど、なんだったんだあれは?
そんな不思議は欧州大陸あるあるだと思う。
海外のタイトルは、作品のそんな魅力をうまく表している。
なのに邦題は全然その魅力を感じない。
フライヤーも海外のものは興味を引くが
国内向けのアートワークは気味が悪い。
ウェブサイトも手抜きだし。
配給会社やプロデューサはやるきが無いのか?
知的好奇心をくすぐる良質な作品は
多くの人たちに見てもらうべきだ。
プロデューサは、その社会的責任がある。
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