秘密 THE TOP SECRETのレビュー・感想・評価
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狂気
想像していたものと違うといえば違うし、あってるといえば合ってた。
まず、こんなにも暗い映画だとは思わなかった。予告では確かに暗いシーンも含まれていたが、グロテスクな場面も多い。血がでるシーンなどは他の映画と比べるとかなり残虐な描写だった。
まあ最後に絹子が死ぬのはわかっていたことだった。死ぬ方法も自殺というのも想像がつく。
絹子はとてもウザい役で、観ているこちらがむかついた。あの女優はあまり出てないけど、なかなか良かったのでは?しゃべりかたはこのような役にしか通用しなさそうでしたが。
酷評されてますが、酷評の要因はラスト30分くらいだと思います。
貝沼の脳の中は直接は見れず、貝沼の脳を見て自殺した鈴木の脳を見たため、貝沼の脳内がよく分からない。いずれにせよ私たちは客観的に観てるわけで、その脳を直接見ているひと目線で見ることは出来ない。
絹子がサイコパスというのも、いままでに何人殺したかという確証は得られない。実際絹子が認めた殺人、または絹子が殺したという証拠があるのは5.6人で、あまりスッキリしない。
この映画は時間が長いが、第九という組織の説明や貝沼事件のことを説明しなければならないので時間は足りないのでしょう。
リリーフランキーの出番が少ないのが残念。だし、あの役は必要だったのだろうか?
最初の方は面白いし、一番最後もいい感じだった。
分かりにくい映画ですが、ストーリー性は十分あると思います。
グロかった・・・
インディペンデンスデイを観ようと思い行ったが、間違って隣の本作のスクリーンに・・・
インディペンデンスデイも積極的に観たかったわけでもないので、本作をそのまま鑑賞。
全く先入観もなく、中身が分かっていたら観なかったタイプの映画だが、グロさの点ではゴジラより良かった?
MRIを持ち出してくるのに、外科手術って・・・何か腑に落ちなかったが、実際にあったとして、事件関係者不在のまま死刑とか、冤罪のにおいがプンプン・・・そんなんで、あっさり死刑になんかしないでしょうに、我が国は。
執行すべき死刑すら執行されていないのに。
(映画に文句を言ってもしょうがないが)
犯人役の女の子は憎々しげで、まぁまぁ合っていたようには思う。
(身元引受人は何をやっている?この女の子、自由に動きすぎ)
最後のほうの種明かし的脳内映像は、発狂、自殺にまで至るものなのか?ちょっと拍子抜け。
ただ、長い割には寝ずに観られた点では良かったカモ。
もうちょっとカタルシスのある結末にしてほしかったケド。
犬の脳内映像を持ち出すまでもなく、ダンプカー(これまた旧式なタイプ)の運転手がいるのでは?
脳内調査部隊ありきのドラマなのか、通常部隊が無能すぎ?
一言で言って、警察を絡めた夏のエログロ映画。
(エロはちょっと足りない?)
現実的には、他人(犬も)の脳内記憶映像が見られる世界には、なってもらいたくないものだが・・・
ラストはちょっと切ない。
物語のテーマと役者を殺したものは何か?
意欲的なテーマを持ち、これだけの役者を揃えて出来上がった物がこれとは…。なんともしっちゃかめっちゃかで、フォローのしようが無い。
細かいツッコミを入れたらキリが無いが、何よりも「薪剛」という人物のカリスマ性が描かれていないことが、大きな欠落だと思う。
彼がいかに天才的で、MRI捜査におけるキーマンなのかをきちんと描写しなかったために、貝沼の言う「神の領域を犯す」罪と罰が、なぜ薪に向けられたのかが分からない。
MRI捜査って、薪が開発したものなの?原作未読だと、そこら辺すらよく分からない。
結果、「神の領域を犯す」という物語の命題と、薪という主軸に置くべき人物が、非常にぼんやりとした存在になってしまった。
せめて、薪がその頭脳で華麗に捜査を指揮して事件を解決するエピソードでも入れておいてくれればいいのになぁ。常に後手後手で、天才の片鱗も感じさせず、なんともかっこわるいキャラになってしまった。
もっとうまく演出できたのなら、生田斗真はもっとやれたはずだと思う。残念だ。
絹子役の織田梨沙は評価が分かれると思う。
不安定なリズムと抑揚が絹子のアンバランスさを引き立ててはいるが、ただそれだけのように思う。
これからどんな役をやるのだろうか。
しかしまぁ、最終的には「世界は美しい」って…そんなアホなまとめ方あるかい。広げた風呂敷をぶん投げた感がはなはだしい。それなら無理にまとめないで欲しい。
映像に関しては意欲的な部分も垣間見えるが、演出効果としてはいまいち機能していない部分も多い。
とにかく監督がまるで物語の本質を理解していないから、どうしようもないのだ。
大友監督の次回作「ミュージアム」は原作からしてグロ要素ありのサイコサスペンスなので、まぁまぁな出来が予想されるが「三月のライオン」がどうなるか…。あの繊細な人間ドラマを描けるのだろうか。ちょっと不安だ。
明かない秘密が多すぎる
『るろうに剣心』実写版三部作の大友啓史監督最新作。
うーん、ハードで少し不気味な世界観や、謎が次々と
提示される前半までは気分も盛り上がったんだけどねえ。
物語が終わってもなんか腑に落ちない点が多過ぎて
すごい消化不良感。どうにもモヤモヤした出来だった。
あと、残虐シーンだけでなく開頭手術やら近親相カンやら
『これでPG12って映倫何考えとるん』なエグい描写も
多く、そういうのニガテな人はしんどかったのでは。
(個人的には今の邦画でこんな露骨な描写やるなんて
チャレンジングだなあといっそ好感持てた位だが)
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とはいえまずは気に入った点から。
遺体の脳から記憶を読み取る『MRI捜査』。
現実には無さそうだけどひょっとすると近い将来……
と思わせる匙加減の設定がまず面白い。
幻覚や個人の想いさえも映像に反映される点も説得力
があるし、映像もオカルトに近いような不気味さが出てる。
『あくまで個人の主観なので証拠能力が認められて
いない』という所もいかにも現実にありそうな話だ。
無数のケーブルや巨大なアクチュエータなどの
装置もちょっとレトロSFチックでワクワク。
豪華キャストも映像に負けず劣らず気合の入った演技。
生田斗真の冷徹だが僅かに人間味が残ってる感じは良いし、
大森南朋の振り切れたバイオレント刑事っぷりも好き。
吉川晃司演じる貝沼の不気味な存在感も良かった。
あとリリー・フランキーはどんどん怖い役者になるねぇ……
他のイケメンスーツ軍団については僕よりファンの
方々の方がしっかり書けるだろうなので割愛。
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という訳で、ヴィジュアル面は大作感十分で楽しめた。
問題は肝心の、サスペンスミステリとしての出来。
前述通り、前半は良い。いや、終盤に差し掛かるまでは、
こんなに謎を振り撒いておいて大丈夫なのかと訝しみつつ、
物語のテンポが後半急激に失速していく事も感じつつ、
まだ興味津々で見入っていた。だが結局、
あれだけ謎をバンバン振り撒いておきながら、
回収されず終いな点が本作には多過ぎるのである。
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煎じ詰めればそれらの疑問はほぼ一点に集約される。
『貝沼とキヌコは、一体何がしたかったのか?』
キヌコは「これからもっと人が死ぬ」と話していたが、
貝沼の仕掛けた9人同時自殺は起こったものの、
以降のキヌコ自身の犯行は結局1人を事故死に
見せ掛けて殺しただけである。しかもあれだけ
周到な人間が、犬の記憶を読まれる事を
想定していなかったのも妙な話に思える。
(ポジティヴに解釈すれば犬を憐れに感じたのかもだが)
「私は生きなきゃ」と言いながらの焼身自殺は「?」だし、
さっさとフランスに逃げずあの施設にいた理由も「?」だし、
そもそもあの施設が何の施設で何をやってて
何であんなに骸骨があるのかも分からなかったし。
貝沼とキヌコの繋がりもイマイチよく分からない。
恐らくはキヌコの殺人衝動を貝沼が解放したのだろうが、
何故その決定的な場面が貝沼の記憶に残っていないのか。
キヌコは貝沼の後継者という訳でも無かったみたいだし、
じゃあわざわざ『第九』の前にキヌコが現れた理由は
9人同時自殺の予告以上の意味は無かったって事?
集団催眠を利用したもっと大掛かりな犯行を貝沼が
企んでいると考えていたのだが、かなり拍子抜け。
あ、それともあの大量の骸骨が貝沼の主目的の犯行跡
だったとか? あれってカルトの集団自殺的な何か?
うー分からないモヤモヤする。
なんかもう色々とモヤモヤする。
助けて、さまぁ~ず、狩野アナ。
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その他疑問点と不満点。
・「貝沼の脳を見た人間は薪を除いて自殺したか
精神錯乱した」との事だったが、薪って鈴木の
お陰で貝沼の脳は見てなかったんじゃないの?
・露口教授が死刑直前に見た黒焦げのキヌコ。
あれはキヌコが焼身自殺をするだろうという事を
事前に把握していたということなのだろうか?
それとも施設にいた頃にそんな兆候があったとか?
・青木の家族が殺された事件は殆ど触れられないし
今回の事件で精神的に成長したとも言えないし、
主人公級の役柄でありながらこの物語における
彼の立ち位置が分からない。
・キヌコ役の織田梨沙。少女以上大人未満の
危うげな存在感や無名性が欲しかったのだろうが、
所作やセリフ回しに関してかなりの難がある。
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エンディングもね、
きっと「貝沼のような悪意さえ無ければこんなに
幸せな世界になっていた筈だ」という事だとは思うが、
あれで幕を引くのは強引過ぎると感じる。
けどまあ、汚れたものを見過ぎた人間よりは、
喜び悲しみをストレートに表現する動物達の方が、色眼鏡
無しで世界の綺麗な所が見えて、時には幸せなのかね。
以上。
最後まで飽きずには観られたものの、消化不良感や
後半のテンポが不満。イマイチの2.5判定で。
原作コミック探してみるか……。
<2016.08.07鑑賞>
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余談:
気になって調べてみたが、犬は青色と黄色は色として
認識できるんだそうな。赤色と緑色はダメらしい。
じゃあ最後のカラフルな映像はおかしいぢゃんと
なりそうだが、あれは喜びで世界が色付いて
見えていたという表現だったのかもね。バウワウ。
あんた誰?
原作ファンからすると、ガッカリ。
全盲の少年が道路に血まみれで横たわり、亡くなった現場に駆けつけた青木の第一声にドン引き。
「あそこに見れる脳が!」
・・・アンタ誰だよ!
青木の設定を変えたため、最後に薪さんが見せた脳も、そりゃそうだろうさ・・・。くらいにしか。
泣きながらレポートを書いた青木を、
ご存知の薪さんもいなくなり、
故にこの映画は、原作とは別のもの。
監督は脳を見てもろくなことは無いと、言いたいらしい。が、絹子の設定も変え、貝沼が書きたかった?
そうであれば、取り立て感想は無い。
ただ、原作ファンの怒りが見たかったとか?
追記
もしかして、大切にしている作品(もしくは何か)を、めちゃくちゃにされた気分を味わうための映画なの?
脚本替えてまたやってほしい
衣装、岡田将生、大友監督作品のビジュアル
に惹かれて観ました。
観た人全員が大なり小なり「もったいない!!」と叫びたくなる映画ではないでしょうか?
惹かれた先述の3点に関しては自分の好みなのでもう、期待を超えるもので大変満足でした。
明治?っぽい独特な雰囲気を衣装からインテリアまで統一されていて本当に美しいです。小物まで本当にこだわりが垣間見えて、劇中での栗山千明がかけている眼鏡までそんなセンスが光っていて、素敵な衣装を眺めているのが好きな方にはとてもおすすめできる点です。あんまりいないとは思いますが。
岡田将生の体がいかつくて、元が細いので余計そう感じますが、すごいなー、と思いました。原作に合わせてのこと・・・なのでしょうか、未読なのでわかりませんが演技とあわせて素晴らしかったです。
そして大友監督の映像がすごいです。ちょっとホラーすぎるところもあるとは思いましたが、振り切っていて。
この3点以外何がもったいないのかと言いますと、まず絹子役の子以外全員素晴らしい俳優さんなこと。サイコパスだから棒読みなのでしょうか。たくさん男性を誘惑した設定ですが、この子では1人ですら無理だと思います。吉川晃司、リリーフランキーをもっと見たかった。
それと何もかもすべてが中途半端な結末で、動機が???なこと。
常にみんなが緊張状態過ぎて逆にクライマックスがない事。
つまり、脚本なのです。
あぁもったいない。
岡田将生×この衣装×この映像をまた続編とかで見たくてもみなさんのレビュ―を見る限り難しそうです。
最後に、ラストの‵美しいもの'の映像に反吐が出そうになった私はおかしいのでしょうか。危ないものや怖いものすべてを遠ざけたところにしかそういう美しいものはないみたいな感じがして白々しく感じました。
結末が消化不良
清水玲子のコミックの実写映画化です。死者の脳から映像を再生する「MRI捜査」を行う「科学警察研究所 法医第九研究室」が、家族を惨殺した死刑囚の脳を調査する中で、「第九」が過去に関わった連続殺人事件が絡んでくるストーリーです。連続殺人事件の秘密を中心に結末が読めずに面白かったですが、肝心の秘密の内容が弱く、犬の脳から解決するというあたりも今ひとつ納得できず、結末はやや消化不良な感じでした。
…で?
設定と役者は素晴らしかったですよ。
みる前はワクワクしてましたから。
…しかしながら、ストーリーがひどかった。
原作は分かりませんが、こっちの脚本は酷い。長く感じたし。
ミステリーと思いきやそうじゃないし、かといってそこまでサイコじゃないし。
なるほど!とかそうくるか!というシーンがないし、勝手に悩んでて勝手に解決する主人公。
そしてなんかかわいそうなもう一人の主人公。
久しぶりに文句ばっかり出る映画だったなぁ。
つまらなかったです…
監督は、あの大傑作『るろうに剣心』を撮った大友啓史。
主演は、生田斗真。
共演は、岡田将生、松坂桃李、吉川晃司、etc。
隙のない布陣。
原作は、白泉社の『MELODY』に掲載されていた漫画。
作者は、清水玲子。
僕は未読。
最新技術を使って、死者の脳を活性化させ、死者が見た世界を映像化し、犯罪捜査に役立てる。
原作では2060年の話になっているけれど、映像的にはほぼ原題の設定らしい。
通称「第九」と呼ばれる組織を率いるのは、薪剛という天才的な刑事。
青木一行という新人捜査官が加入し、露口浩一という一家皆殺し事件の犯人(死刑囚)の脳を探り、行方不明になっている娘・絹子の行方を追うことになる。
しかし、真犯人と思われていた浩一が、実は絹子による犯行をかばっていたことが明らかになる。
冤罪が判明することを恐れた警察上層部は、この捜査結果を隠蔽。
正式な捜査機関ではない第九は、素行不良の刑事・眞鍋駿介をなかば脅迫する形で巻き込み、秘密裏に調査を始める。
…とまあ、ストーリーを追いかけるのは、ここまでにして。
とにかくね、薪剛や第九の凄さが全然伝わってこないのが致命的。
脳の情報を映像化する、ってことを映像化したところで、それだけで驚きにつながるわけではない。
これは『スキャナー』の時にも思ったけれど、中学生でも思いつきそうな理屈を、いかに科学的な根拠(屁理屈でもよし)と結びつけて、映像的な説得力を持たせるか。
そこが大事なんだよね。
本作は、外科的手術で脳を開いてみたり、いかにも大掛かりな舞台装置を作り上げたりすることで、説得力を持たそうとしている。
でも、僕にはちっとも響いてこなかった。
後のシーンで、「19xx年のxx月xx日の記憶を再生してくれ!」みたいなことを薪剛が言うんだけど、そういうタグ付けが可能になっていることが映像では全く分からないので、ご都合主義的な展開にしか見えない。
第九は、正式な捜査機関とは認められていないようだけれども、それでもそれなりの成果は上げているはず。
薪剛も、学会で英語でスピーチしているところがちらっと出てくるだけで、彼がどれだけ優れた科学者&捜査官であることを示すシーンは、全然出てこない。
ときどき急に失神したり、過去の悲惨な事件(大切な仲間の死)のフラッシュバックに苛まれたり、絹子の一方的な演説にやり込められるだけだったり。
「こいつ凄え」「かっこいい!」って思わせる描写やエピソードが全然ないのよ。
『るろうに剣心』の場合、緋村剣心が「人斬り抜刀斎」だったころのエピソードがオープニングで出てくる。
彼が次から次へと容赦なく敵を切り捨てるシーンは、「こいつ凄え」って思わせる説得力があった。
あの「かまし」は実に強烈で、「こいつは怒らせたらまずい」ってことがよく分かった。
『秘密』の場合、「死者の脳内を映像化する」って技術はおそらく実用化されていないはずだし、第九という組織も実在はしない。
実在しないものを観客にどうやって信じてもらうか。
それには、やはり「かまし」が必要じゃないかと思う。
薪剛という捜査官がいかに優秀か、第九という組織がいかに優秀か、その「成功事例」を映像でちゃんと見せてほしかった。
同じことは、青木一行にも言える。
彼はきわめて優秀な刑事だったからこそ、第九に抜擢されているはず。
でも、その優秀さを具体的に示すシーンはなかったと思う。
無駄に突っ走るだけで、第九という組織が、薪剛という優秀な捜査官が、なぜ青木を欲しいと思ったのか、よく分からない。
「さまざまな学問に精通している」っていう薪剛の説明台詞だけじゃ、ダメでしょう。
第九の他の捜査官も、結局は風景にしかなってないんだよなぁ。
女性の捜査官が読心術で、死者の再生記憶の「アテレコ」をやっているけれど、第九という組織にいる人間なら、みな読心術は心得ているんじゃないの?
読心術は僕ですら聞いたことのある技術だから、習得している人間は決して少なくないように思う。
もちろん、技術の優劣はあるとは思うけれど、彼女が「きわめて優れた読心術の持ち主」であるというエピソードが出てくるわけでもない。
そもそも、その他の第九スタッフの優れた才能を感じさせるシーンが皆無。
栗山千明が演じる三好雪子は、法医学者なのかな? 優秀な外科医?
ウィキペディアによると、監察医とのこと。
とはいえ、検死はやってないよね。
届いた遺体の処置をするのが、メインの仕事ということですか。
とにもかくにも、貝沼と絹子に延々と翻弄されるだけで、「逆襲に転じる」的なカタルシスは一切無し。
それはそれでいいのだけれど、「実は犬が見ていた!」っていう展開が全然ピンとこなかったなぁ。
あ、そうそう。
脳内の映像を見るには、必ず「生者」の誰かが媒介となる必要があるんだろうか?
だとすると、連続自殺者の脳内映像を再生するための「媒介」は、一体誰がなったんだろう?
媒介が必要ないんだとすると、あの大掛かりな装置を使って、青木と薪は何をしたの?
そのあたりの理屈が最後まで分からなかった。
必要なはずの描写がことごとく抜けていて、取ってつけたような人道主義的描写がむしろ余計に感じたというか。
貝沼や絹子が「この世は醜い」みたいなことを言っていたらしいけど、そんな描写あったかな?
特に絹子はサイコパスという説明があったはず。
良心が決定的に欠落しているのであれば、「この世界は云々」みたいな理屈は全然しっくりこない。
全12巻もある原作から、いろいろな要素をパッチワーク的につなぎあわせたのだろうけど、その作業が上手くいかなかったのかな。
登場人物全員がただただ悩み続けて、優秀な捜査官が揃っているはずの第九も頼りなく見えてしまう。
薪剛も「実は凄い」描写がないので、単に「弱さ」しか見えず、こちらとしてはイライラが募るだけ。
第九という組織のチームプレイで、凶悪な犯罪に立ち向かう、みたいな展開を期待していたので、完全に期待はずれの映画となってしまいました。
期待してた分微妙………
原作の漫画読んで期待してた分、微妙やった。
原作は設定とかキャラクターとかしっかりしてるのに、映画は詰め込みすぎてキャラクターがはっきりしないからみんなが微妙………
生田斗真の薪さん期待しててんけどなぁ。
全部が浅い。そのわりにオリジナルキャラとか出すからもう誰にも感情移入できない。
あとあのへんな機械。
予告で見ても、うわ、微妙。と思ってたけど、やっぱり微妙やった。
あの機械いるの???その辺の設定が果たして必要あったんかな?
想像してたよりもグロ、ホラーがあった。
絹子がもっと美人ならなー、サイコパスも似合ったのに。
終わりかたも微妙。
詰め込みすぎやわ、続編する気っぽいけど、初めからそのつもりなら中途半端なことせんといて欲しかったな。
題材が難しい設定なので…。
あらすじや予告映像を見て、凄く楽しみにしておりました。
音や映像は迫力があり、豪華なキャスト陣も魅力的でした。
難しい題材だし、上映時間が長い割りには、なぜこの人はこうなったか等、いろいろと説明不足な部分が多く、見ていて付いていけない所があり、ストレスを感じて疲れてしまいました。
このような難しい題材をテーマにするのなら、映画ではなく、連続ドラマで行えば良かったと私は感じました。
視るということ
原作漫画を読んだ上で観賞してもストーリーを把握するには想像力を働かせる必要がある。映画は別物として捉えた方が良い。エンターテイメント性は低め、だが歯ごたえのある内容。サイコパス、催眠、プロファイリングと1つのテーマで1本話ができそうな盛りだくさんな設定はさらりと流されている。何がこの映画の魅力かと考えてみれば、記憶の見せ方と岡田将生のスーツ眼鏡と苦悩の姿。防弾チョッキを着てるせいかスマートじゃなかったけどやっぱりかっこいい。絹子の存在感がすごいのは役者さんの力だろう。
狂気
豪華な俳優陣で見応えありましたが予想外に狂気なストーリー展開でビックリでした。
謎が散りばめられていくまでは面白かったんですが、謎をもう少ししっかりと回収して欲しかったかなと思いました。
貝沼の行動は強烈ですが、それでも脳を覗いた人が自殺するのは疑問。
同時刻に自殺者が出たのも疑問。
絹子は脳を青木に送ると言っていたが燃えてしまって真相はよくわからない。
後半に行くにつれ尻すぼみな感じで、最後の平和そうな映像の意味も私にはイマイチわからなかった。
しかし、俳優陣の演技は鬼気迫るものがあって見事でした。
ちょっと惜しい作品でした。
原作ファンからの感想
原作好きで実写化ということで胸ふくらませ見に行ったが、正直満足するものではなかったです。映像技術は素晴らしくCG巧みの合成は見事でした。
ただ、原作の話をゴチャゴチャっと混ぜこみしたせいか、どれも不明瞭な感じの仕上がりでした。鈴木の存在、貝沼の異常性、青木の性格、薪のトラウマ…どれも中途半端でキャラ立ちが生かしきれてない感じ。
また、絹子がどうにも魅力的な感じがせず寧ろ雪子役の栗山千明の方が良かったのでは?と思ってみたり。
時季的なものがあるのか、ホラー要素も強く、サスペンスミステリー感が足りなかったです。
もう少し、話を絞ってキャラ立ちをしっかりさせた構成が良かったと思います。
期待してただけに残念。
近未来設定の異常犯罪捜査もの第二作
松竹WOWWOW2016年度作品。
近未来設定の異常犯罪捜査もの。監督の前作「プラチナデータ」は、原作からどろどろした部分を排除したつくりになっていたが、今回は少女漫画原作をリアリティ重視で濃密に再現しているように思う。
多分次回作の「ミュージアム」こそが、この刑事物三部作のラストを飾るに相応しい衝撃を与えてくれるのだろう。そしてその次の「三月のライオン」がどのような作品になるのか大変気になる。大友監督はどこに行こうとしているのか。
クリストファーノーランの「インセプション」では、ディカプリオが他人の夢の中に入り込んで駆け回った。「マトリックス」では、キアヌリーブスが他者とともに電子世界へ侵入して冒険をする。「ザ・セル」は、異常犯罪者の潜在意識に侵入した女捜査官の話だった。「マルコビッチの穴」では、俳優の意識に入り込んで他人になりきるような体験をする。
本作はただ、死者の脳内映像を再現して捜査するだけだ。とは言え、猟奇殺人犯人の主観映像のため、かなりエログロ要素が大きい。少女漫画原作を馬鹿にしてはならない。大友監督の手にかかれば、リアルな猟奇殺人犯人の意識に入り込んでその映像化を可能にする。
第九 警視庁内の極秘捜査機関。科学警察研究所法医学第九研究室。特殊脳内捜査チーム。自殺した凶悪犯貝沼の脳内映像を見た五人の捜査員のうち、三人が自殺、一人が発狂。まあ普通そんな映像は見世物にすべきではない。しかしどんな内容なのか気になるところでもある。
死んだ三人のうち一人は、槙の親友であり、戦友の鈴木克洋だった。鈴木はすでに死んでいるのだが、原作知らなければ少々分かりにくい。そこもミステリーのひとつではあるのだけれど。
死者の頭蓋を切開し、捜査員の脳と死亡した犯人の脳を電気的に接続。死んだ脳に入り込んで、映像記憶を辿ってゆく。すごいリアリティだった。
合成チームも美術セットも音楽効果も最良の結果をだしていると思う。正直なところ、このキャストで、大友監督でなければ、見ていなかったかも。映画館でみれたことは良かった。ただ、本作を誰にでも勧められるかというと、そうではない気もする。
貝沼の記憶に接続した鈴木の記憶を半日かけて読みなおす槙を、もう一度みるのは疲れそうだ。スタッフは何度もみているわけだが。
ネタバレになるが、ラストの盲人と盲導犬のエピソードがすこし唐突だったように思う。盲人たちを現場に連れてきたのも絹子だったのだろうけれど。もう一度見直すと印象も変わるかもしれないが。
映画全体としては相模原市の事件を彷彿させるようなエピソードばかりだ。これは大友監督たち製作スタッフのおそろしいほどの同時代性と先見性である。
ダルい
色々失敗してる。
原作の方が、数億倍面白い。
数億倍、である。
映画の予告と同時期に、原作と出会い、これを映画化するのかと身震いした。
が…
観て、ガッカリだ。
年端のいかぬ少女を、連続殺人犯に仕立て、人の内面に潜む猟奇的な一面を表現はしていたものの、それ以外はキャスティングも物語も、ツギハギ感というか、ごちゃまぜ感が強く、その必要性に頭をかしげる。
一話毎に、すんごい完成度なんだけどなあ…原作は。「少年と盲導犬」なんて、思わず「やられた!」と唸るくらいなんだけど…あんな取って付けたように出てこられちゃあなあ。
主役もパッとしない。
頭がいいだけのインテリじゃ駄目だろ。
クールに自我を保ってるだけじゃ負けてるだろ?
独裁者でもダメでしょ?
あんな空気感は「第九」じゃないよね?捜査一課と何ら変わらんよねえ。
そして、絹子が…なんの魅力も感じない。
欠片も。
感じない。
脚本が悪いのかなあ…
撮り方のせいなのかなあ…
とにかくダルかった。
もっと短くていいし、つまらん描写もいらん。
なんつうかエッジが立ってない感じ。
…デフォルトの関係性だったり、性格だったりを当てはめられても、変わり映えがしないからつまらないんだよ。
なんの為のお手本だよ?
総体的に、もともとあったTVシリーズを映画用に編集し直しましたって印象。
いい題材と、いいキャラだと思っていただけに非常に、非常に…残念!!
主役のメークは特にダメだろ!
なんだ、あの眉毛?
なんだあの目の下の色?
主役だから的な価値観なのだろうか…?
やめてくれる?
メークしてますって開き直られても冷めるよ…あんなNHKクオリティは捨てるべきだ。
いまいちピンとこないロケ地の設定も、意図が読めん。ウチだから、こんなトコでもロケできたんですよ的なエリート意識か?
サッパリだ。
一応PG12ではあるが…その制限に大人の事情と今後の展開とを想像し、うんざり。
客観的に判断することは、すでに主観的である
役者の方の演技がそれぞれしっかりしていて良かったです。松坂桃李さんも思ったほど出演シーンはありませんでしたが、しっかりと存在感を残していて(出演シーンの少ないどの役者さんも)かっこよかったです。
あの上映時間の間にあまりにもストーリーを詰め込みすぎて、そして説明も少ないので置いてけぼりになりそうになったり、、もう少し伏線を回収してほしいです。
絹子役の織田梨沙さん、ちょっと演技が軽いのかなあ。どこか違和感を覚えました。
感応
機械を通して思考・精神・肉体の感覚を共有する体験 実現したら素晴らしい? と思いますが作品ではリスク&リターンの部分がキチンと描かれていて良かったと思います 室長は絶望をさ迷いながらギリギリの状態から乗り越えて希望を見出だし事件も解決に導かれたし個人的には納得の出来る展開でした 人間の本質は正義か悪か 続編が有るならば是非とも観たいです 有るならば
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