「設定が良く解らない」秘密 THE TOP SECRET Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
設定が良く解らない
椎名桔平が死刑執行された後で脳を調べるんだけど「生きてる間に調べればいいじゃん!」と思っちゃうの。多分、生きてる人に使うと死んじゃうん設定なんだろうけど、そういう風にこっちが設定を補いながら観るのがシンドイのね。
あとみんな結構、古風な家に住んでんだけど、なんでなんだろ。江戸川乱歩や金田一耕助のノリにしたいのかな。
生田斗真や岡田将生が三つ揃えのスーツ着てんの気になるし、大森南朋がいい車に乗ってんのも気になんのね。
織田梨沙が岡田将生に向かって「私と寝たいと思ったでしょ」って心理戦仕掛けて追い込むシーンあるんだけど、そういう描写がそこまでないからね「あー、岡田将生、映像みながらそういうこと思ってたのか」って補わないと駄目なの。
栗山千明が生田斗真に「あたなまで失いたくない」って抱きつくみたいにするシーンもさ、なんか良く解かんない。同期を失いたくないのか、ほのかな恋心も実はあるのか。
吉川晃司が連続殺人した理由は、生田斗真とちょっとした事があったからなんだけど、それだけで「28人はお前へのプレゼントだ」って言うかなあ。「善意と悪意は紙一重」から来てんだろうけど、それもこっちが補うの。
吉川晃司と生田斗真がちょっとした事になるとき、教会のボランティアで食べ物くばってるんだけど、そのときも生田斗真は三つ揃えなの。動きづらいだろ!
そんなこんなで頑張って観てきて、岡田将生が大怪我して、それでも織田梨沙に逃げられそうってときに「まだ調べられる脳がある」って、犬の脳を調べて大団円なのね。
織田梨沙を逃がすことの大変さが伝わってないからね、別にどうでもいいじゃんて感じなんだけど、それで犬の脳が出てきて「あー、はいはい」って感じになるんだよ。それにさ、死んだ犬を冷凍保存しとく?
それで織田梨沙を追い詰めて、織田梨沙は自ら火を付けて炎に包まれて死ぬの。やっぱり江戸川乱歩や金田一耕助の世界か。
ラストが「世界はこんなに素晴らしいぞ」って、犬が見た人の世界なんだけど、これって「犬を見ている人達は優しさに満ち溢れて素晴らしい!」ってことになってんだよね。そんな安いメッセージでエンディングを飾られてもなあ。