「悲しみはあれど 重苦しさはあまりなく」母と暮せば 片山 晴美さんの映画レビュー(感想・評価)
悲しみはあれど 重苦しさはあまりなく
母と観に行った。隣で母は泣いていた。
息子がいる母親にはとくに 涙を誘う内容です。
なぜ 死ぬのが自分の息子でなくてはならなかったのか なぜ息子は死んだのにあなたは生きているのか あなたにも生きていてほしいのにどうしても息子が生きていてほしかったという思いに苛まれる母親。
戦争とは そういうものです。生きるも死ぬも 何かを選択するまもなく一瞬で変わり果てる世界。人の心を貪欲にし 黒く暗く悲しくする。誰か特定の人を恨むこともできず、怒りの矛先を定めることもできず、戦争という漠然としたものに 不完全燃焼の怒りを抱えて生きるしかない。
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