劇場公開日 2015年9月12日

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「【最小限の台詞、唐王朝の絢爛たる衣装、意匠で魅せる作品。2大スター、スー・チーとチャン・チェン演じる因縁の男女の定めを描いた名匠ホウ・シャオシェン監督による武侠劇である。】」黒衣の刺客 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【最小限の台詞、唐王朝の絢爛たる衣装、意匠で魅せる作品。2大スター、スー・チーとチャン・チェン演じる因縁の男女の定めを描いた名匠ホウ・シャオシェン監督による武侠劇である。】

2025年8月27日
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鑑賞方法:VOD

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■唐王朝時代が舞台。
 親のもとを離れ、女道士のもとで暗殺者として育成された隠娘(スー・チー)が帰郷してくる。
 幼馴染みで元許嫁でもあった節度使・季安(チャン・チェン)の暗殺という指命を帯びていた彼女は、その機会を伺うなかで危機に陥るが。遣唐使の日本人青年(妻夫木聡)に救われる。

◆感想

・ストーリーはシンプルで分かり易い。

・何よりも隠娘を演じたスー・チーの、軽やかな暗殺者としての剣捌きと、季安を演じたチャン・チェンの圧倒的な存在感と、描かれる二人の関係性が物語に、哀しき趣を与えている。

・今作が初の武侠劇というホウ・シャオシェン監督であるが、美術が素晴しい。唐王朝の絢爛たる衣装、意匠や、隠娘の黒い衣装が何とも気品がありつつも、彼女の哀しさを表しているようにも見えるのである。

<名匠ホウ・シャオシェン監督が、自家薬籠中のロング・ショットや長回しを多用した美しき画に加え、抑制したトーンで描かれた武侠劇である。>

NOBU
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