シン・ゴジラのレビュー・感想・評価
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鑑賞後、「虚構」から「現実」へ再び目を向けたくなる映画。
元々、私は怪獣映画が大好きであり、新作怪獣映画が出るなら諸事情に邪魔されない限りはできるだけ映画館に足を運ぶ主義だ。
その私の眼からみて、世界の怪獣映画の現時点での最高到達点と言える。
(私の中でそれに非常に近い位置付けなのが、シン・ゴジラ登場より前の最高到達点であった初代ゴジラと、1995年からの平成ガメラ三部作、そして2001年のゴジラ(通称GMK)だ)
ゴジラの歴史に一旦ピリオドを打った『ゴジラ vs デストロイア』も大好きな作品なのだが、その劇中、スーパーX3に(一時的とは言え)完全に凍結されるシーンが有った。
そのシーンを見て
「劇中世界の人類が持てる知恵と力を振り絞った結果、ようやくゴジラを封印し得るところまでこぎつけた」という奇妙な感慨を抱くとともに、
「オキシジェンデストロイヤーのごとく過激な手段ではなく冷凍という穏便な手段で対処可能になってしまったあたり、ゴジラが弱くなってしまった様に感じる」という奇妙な残念さも感じた。
シン・ゴジラも「ヤシオリ作戦」で凍結されるが、
『 vs デストロイア』のゴジラが「凍結解除後もまだ打つ手が有りそう」と感じられたのに対し、
シン・ゴジラの方には「凍結解除される様な事態が有れば、今度こそ人類滅亡」という恐怖と絶望感が漂う。
それは、あのラストシーンを見た人ならおそらく同意する事であろう。
そういう意味で、今までのゴジラの中で最強(最凶)であり、
初代以上に「人間の手に余る超存在」として強く印象に残った。
劇中世界では「もしもゴジラの凍結が解除されたら1時間以内に核攻撃可能な体制」が維持され続けているが、果たしてシン・ゴジラを核攻撃したところで跡形も無く抹消できるものだろうか?
数万トン級の軍艦に対する核攻撃の影響を実験したクロスロード作戦でも核爆弾一発で完全消滅といかず、標的艦となった長門を始めとして多くの軍艦が原型を留めていたが、シン・ゴジラは軍艦よりもはるかに強大な耐久力を劇中で見せつけている。
たとえシン・ゴジラをツァーリ・ボンバ級の水爆で核攻撃したとしても
「一部の肉片が蒸発を免れ、そこから小型の群体(※)が際限無く増殖し、人類滅亡」という最悪の展開になりそうな気がしてならない。
(※劇中でも可能性が示唆されているし、あらゆる元素を変換して栄養にできるのだから、実質上無制限に増殖可能)
シン・ゴジラの世界が我々の現実世界にとっての『虚構』である事は言うまでも無いが、
ここで虚構から離れて現実に目を向けてみると、
【核保有国の思惑に翻弄される日本】という構図は、
あちら側の世界(虚構)とこちら側の世界(現実)とで、
何ら変わりない事が分かる。
また、どちらの世界においても、核保有国はもちろん非核保有国も、核兵器に対する心理的抵抗が年々薄くなっているように感じる。
私にとって『シン・ゴジラ』とは
「核兵器を持つ事による安全保障上のデメリットがメリットをはるかに上回る(※)のでない限り、人類が核兵器を捨てる事は有り得ないのだろうな」と、
改めて考えさせてくれる作品であり、
「その忌々しい状況を打破する方策の模索を諦めるべきではない」と
改めて考えさせてくれる作品であった。
(※正にその様な状況を作り出すニュートリノビーム兵器の実現可能性を真面目に考察した日本人物理学者が実在し、そのアイデアは本として出版されてもいるが、残念ながら、理論的には可能でも実質的には実現不可能である。――半径数十kmを超える超巨大加速器が必要だからだ。プラズマ加速方式などの新技術を導入すれば大幅に小型化できるだろうが、それでも、破壊工作に対して十分な対策を取れる程度に小型化するのはまず不可能だろう。仮に実現したとしても、今度はそのニュートリノビーム兵器自体が、核兵器よりも遥かに凶悪な『悪魔の兵器』となる可能性が高い)
ゴジラが歩いてるだけ
で成立してるとこが素敵
久々のゴジラでしかも庵野樋口コンビときたら期待せずにはいられません
結果的に期待に応えてくれたと思います
興行成績も良かったし次にも繋がると思いました
ただ世間には「コレジャナイ感」を抱いてる観客がいるのも頷けます
個人的には無人在来線爆弾のくだりで色んなドラマがあったんだろうなと思いを巡らせ、総理の「自衛隊の弾を国民に向けて撃つわけにはいかない!中止だ!」のセリフは真似して言ってみたいなと思いました
いいよねぇ…
いやぁ
見ていて楽しい
3回とも楽しい
いままでゴジラとかそういったものに全く興味がなかったんだけど、これは面白そうだと思って見に行ったら案の定面白いというかすごいね
いやぁこのシーンでこの人がどうしてるこの建物がどうなってるこれがどう動いてるとかそういったのを見るのが楽しいね
あとはリアルなんだよね
自衛隊、米軍、登場する人々のセリフも徹底されてるしすごくいい
リアルって大事だもん
ただ、ゴジラが永田町燃やす時に模型使ってる部分あったけどそこはわかりやすすぎたかなぁ…
もうちょっと空とか工夫できたんじゃないかな
でも欠点とかそのくらいだし、たぶん他がリアルだからそこだけ際立ってるのかも
まだまだ見たりないから週末また見に行こっと♪
オタクには最高に楽しい
和製パニック映画。それが元々のゴジラだったと思う。それが復活してくれたのはこの上なく喜ばしい。
初代を思い出し、重ねながら新しい作品を楽しめるのは、リメイクの第一の楽しみ方。初代を知っているかどうか、84を見ているか、エヴァなど庵野ネタの知識があるか、音楽やSEに至るまで過去作を知っていてニヤつけるか、など、様々な楽しみ方があった。
更に円盤で何度となく見返しつつ、他のゴジラ作品を見ていたら、色々思うところがあったので追記を。
実は自分にとっての過去作ゴジラは、ゴジラや敵怪獣、ミニチュアなど、特撮パートだけ見たい作品だった。というのも今となってはSFとしても安っぽすぎる設定や、冗長すぎる人間パート、現実的ではない(自分にとっての印象ですが要は下手な)役者の演技が多々あって、観賞中も常にこれは「フィクションです」と言い続けられているような作品が多かった。だってね…エスパーて…心を通わすにしたってもうちょっとやり方あったでしょ…と思ってしまったんだもの。だからパニック映画は好きなのに、ゴジラは作品ではなく「文化」として楽しんでいるような気持ちで見ていた。その点では今回の石原さとみはかなりぎりぎりだったが…
それの例外が初代だったのだが、シンゴジはその例外に名を連ねることができたと思う。シンゴジの人パートはほぼ官僚、政治家たちの合理主義と科学(そのリアリティ性には諸説あるようだが)といった「理屈」からできている。家族愛や記者の情熱などに振ってしまうと、個人の「共感」により判断が大きく割れる内容になってしまう。例えば「スクープへの情熱なんぞ知らんがな。迷惑だからさっさと逃げろばかたれ」という気持ちになって冷めたりする瞬間である。理屈でできているために、「共感」できるかどうかはさておき「理解」はできる内容になったのではないだろうか。
…そんな感じのことを考えました。何で自分にとって面白かったのか、と理屈をこねるのもまた楽し。
庵野ワールド
後半の怒涛の攻撃シーンはエヴァを見ているようでした。在来線型無人爆弾やポンプ車を使っての凍結などアニメのようでした。
前半はトップが決めないと何もできないということを皮肉った様なシーンばかりでした。
中盤の熱戦のシーンは流石という感じでした。
凍結ゴジラ永遠なれ
ストーリーは
2016年11月 東京湾羽田沖で突然、大量の水蒸気が海底から吹き上げられると同時に、海底を通る東京湾アクアランドトンネルが崩壊する。何が起こっているのか。政府は緊急会議を開くが、大勢は地底火山の噴火と考えて政府の対策が後ろ手にまわる。内閣官房副長官、矢口蘭堂はネット上の人々の目撃証言や動画から、巨大生物の存在を示俊する。
時を経ずに巨大なこのヘビ状の生物は、東京湾から多摩川を遡上して蒲田に上陸、周辺地域を破壊しながら品川に達し、変態して2本足で歩き始め、また東京湾に姿を消した。そのたった2時間の間に、建物の破壊だけでなく死者、行方不明100人を超える被害が出た。
巨大生物はゴジラと名付けられ、政府は巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)を設置し、矢口蘭堂が事務局長に指名される。
一方漂流中の無人ボートが発見され、それがゴジラの生態を研究していた牧悟郎博士のものとわかった。博士は、「自分は好きにした、今度はお前たちが好きにしろ」、という謎のメッセージを残して姿を消していた。博士が残していたゴジラの遺伝子に関する暗号を解析するために、特殊専門家たちが招集された。ゴジラは驚くことに、体内に原子炉にかわる器官をもっていて、核分裂でエネルギーを供給していた。
その後、再びゴジラは、さらにその体を倍に増強して、鎌倉に現れた。
今度は前回出遅れた自衛隊が出動し、在日米軍の支援も要請し、航空機による爆撃、戦車の出動、米軍の大型貫通爆弾攻撃が行われる。傷を受けたゴジラは、驚くことに、口から火を噴き始め、近辺を炎上させ、避難途中だった総理大臣や閣僚を乗せたヘリコプターも炎上、さらにゴジラは、背中のとげから無数のレーザービームを出して応戦した。しかしエネルギーの大量消耗によって東京駅まで到達して、ゴジラはそこで動かなくなる。
2週間はゴジラは動けない。その間に対策を立てないと、日本の存続にかかわる。
ゴジラの尻尾から剥がれ落ちた組織や血液からゴジラは、人の遺伝子の8倍の遺伝子を持った完全体であり、無性生殖で自己増殖することができ、進化も早く、小型化、有翅化することもできることがわかる。ゴジラは日本だけの問題ではない。国連安全保障理事会の緊急決議で ゴジラを核攻撃で完全抹殺駆除する案が決定される。
東京都360万人の住民が立ち退き命令によって緊急避難した。日本の地に再び核兵器が使用されるのか。矢口蘭堂は、牧博士が残したゴジラの細胞進化を止めるための化学薬品を突き止めて、これを血液凝固剤と共にゴジラに注入することでゴジラの動きを止めることができるはずだと主張する。被爆国として、再び核兵器が使用されることを、何とか止めたい。彼の専門チームの熱い説得で、自衛隊と米軍が共同で動き出した。
弱ったゴジラに向けて、爆弾を積んだ無人新幹線をゴジラに激突させてゴジラの動きを止める。米軍による無人戦闘航空機によってゴジラは火を噴きレーザー光線を出し尽くし、力尽きて倒れる。横になったゴジラの口にポンプ車が何百キロもの血液凝固剤と冷凍薬品を注ぎ込む。ゴジラは何度も立ち上がり、抵抗するが遂に、立ちはだかって尻尾を振り上げる姿のまま凍結した。
というストーリー。
シドニーの大型劇場の最前列の真ん中で観た。30年あまりも外国に居て日本語の日本映画が見られるのは、とても嬉しいことだ。ここでもゴジラは人気ものなんだ。
暴れるだけ暴れると消耗して2週間ピクリともせず動けなくなるゴジラが可愛い。海から上がって来たばかりの幼生ゴジラのウツボとも、蛇とも、ウーパール―パーとも、深海魚ともいえない目がくりくりした姿も愛らしい。ドバー ビシャ―と エラから赤い海水か体液を噴出させながら蒲田や品川を破壊しまくった幼生ゴジラ自身に罪はない。
最後も歌舞伎役者が大見えを切るように、勇壮に尾を振り上げた立ち姿で、凍り付いた姿も忘れ難い。ゴジラの動きは狂言師の野村萬斎が監督したそうだ。さすがだ。
ゴジラは、米軍によって繰り返し行われたビキニ環礁水爆実験によって誕生した。米軍は実に1946年から1958年までの12年間に23回も原子爆弾を使った。とくに1954年の実験では、第5福竜丸など1000艘の漁船が死の灰を浴び、この船長は亡くなり、近隣の島民たちに大きな被害をもたらせた。いまだに放射線が強く、島民は帰島することができないでいる。この実験ではヒロシマ型の原爆1000個分の爆発が起こされ、海底には2キロ幅、73メートルのクレーターができた。
自然界を破壊した人間の奢りに対して、放射能をもろに浴びた海底生物は その遺伝子を破壊され、再生された時にはヒトの遺伝子の8倍の遺伝子を持つ完全個体になっていた。その細胞組織は無限に再生増殖することができる。寿命のない完璧な生物の誕生だ。ゴジラは神か。
今回の映画で嬉しかったことは、映画で一度も「怪獣」という言葉が使われなかったことだ。この巨大海中生物は、核分裂をエネルギーにして、えら呼吸をし、核分裂から起こる放熱を火炎射出や、背中からのビーム放熱で発散させて、海水で体を冷やしている。元素変換装置を持っているから細胞が壊れても再生も進化もできる。こんな発達した体をヒトは欲しかったのではないか。
ゴジラは、米軍による武器開発過程で生まれた 原子爆弾の副産物と言える。核分裂をエネルギーとして、生きる新生物だ。ヒトをできるだけ効率よく殺傷し、人類が何世紀もかけて築き上げてきた文化を破壊するために核兵器が開発され、兵器産業がゴジラを生み出した。ゴジラ自身にはヒトを傷つける意志などないし、ヒトを攻撃や戦闘する理由もない。
凍結されたゴジラは、放射能汚染水の流出を、地下水凍結で止めようとして失敗した東電のフクイチの姿に重なる。日本政府は、対策を練ることもなく、毎日900トンの汚染水を太平洋に流出させながらそれを止める技術も才覚も、指導力もなく世界の顰蹙をかっている。
文明の発展と経済活動を進める上で核開発は避けられなかった。私達はウランを掘り、ラジウムを医療に利用し数々の治療薬や検査薬を生み出し、核分裂させてエネルギーを作り出し、核の破壊力を利用して兵器を作って来た。もう後もどり出来ない。
核の使用前に人類全体として核をどう扱うか世界的な管理、倫理協定を持つことができなかった。その結果として世界は核によって滅び、地球は死滅するしかない。
わたしたちは凍結したゴジラを横に見ながら、より破壊力を持ったゴジラが再び動き始める、その日まで、何もなかったようにメシを食い、仕事を淡々と続けるだけだ。
エヴァ好きなら絶対
音楽がもろエヴァです。内容も使徒がゴジラになった感じ?笑
構成も意外としっかりしてて、飽きることなく面白かったです!ゴジラの強さがエグいです笑
石原さとみ最高。
最後のシーンがかなり意味深。あれ人?、、、。
ゴジラこわい
好みがわかれそう。
色々な意見がありますが、私は凄くリアリティーがあったと思います。
会議のあの微妙な空気。
緊急事態なのに何人もの大人を通して判断を待つ感じとか、総理総理って言うけど大して尊重してない感じとか…笑
石原さとみは立ち位置とかルー大柴的な話し方は別に気にならなかったけど、流暢でない英語であのキャラは確かに違和感があった。
長谷川さんはかっこいい。ていうかあのチームがかっこいい。
あと竹野内豊の声がセクシーすぎる。
終わり方も良かったです。
3.11を考えさせる部分は多く感じました。
それもあって怪獣とか政府より、災害映画という感じ。
それからとにかく大迫力のサウンドが素晴らしかった!
映画館でみるべき映画。
見れて良かったです。
あと俳優陣が豪華すぎて…
でもだからこそ細部までリアリティーを感じて見れたんだと思います。
私の中ではここ数年で一番かも。
ツッコミ所が多すぎてノレない
・『ソースはネットの投稿動画』で巨大生物説を唱えて上に噛み付く人間をキレ者として描写
・第一形態のあの姿を満場一致で尻尾だと思うか?ヘビのような生き物と思う人もいるのでは?
・平成ガメラの時に既に議論になっていたけど『防衛出動』ではなく兵器使用制限なしの『鳥獣駆除』
・ゴジラが環境に適応して進化(変態)するのは分かったが、なぜ陸上に進出する必要があったのか?なぜ東京を目指すのか?
・モニターで見ただけでゴジラの動力と弱点を見抜く女、結局この段階から最終作戦の大筋が変わらない
・身長118.5mで体内で核融合をしている生物を上陸寸前まで発見できない訳がない
・最終防衛ラインを武蔵小杉に設定した根拠は?実際にはあの量の戦車を展開するのは時間的に不可能らしいが
・序盤で住民2人の為に攻撃を中止したのに、地下に避難させた住民の上でバンカーバスター攻撃
・全く汚れていないエリ、無精髭一つ生えてないのに匂うらしい矢口
・「避難とは住民の生活を奪う事だ、簡単に言ってくれるなよ」←熱核兵器=戦略核が使用される場面で何をのんきな事を言ってるんだ?
・広範囲に渡ってビーム攻撃されたのに交通網、通信網ともに全く問題なさそうな東京
・「まずは君が落ち着け」←矢口は別に「落ち着け」とは言っていないのに「が」とは?
・ハッキングの危険性があるのに物わかりが良すぎるドイツ
・コネと土下座でアッサリ待ってくれるフランス
・「先の大戦では希望的観測と決めつけが~」と言っていた矢口が発案した作戦が『新幹線爆弾、在来線爆弾攻撃後もゴジラが線路上にとどまり、体重9万2千トンのゴジラに対して爆破で重量が分散されるビルの質量攻撃が有効であり、なおかつ車両で接近可能な箇所に顔を向け、食料を必要としないゴジラが口に注入される凝固剤を素直に飲んでくれる』事を前提とした作戦
・自分にビームが当たるとは全く思っていないようにビルの屋上で悠然と構える矢口達
・冷却機能を止められると体温がマイナス196度になる?なんで外気温よりも下がるの?
・半減期20日ってものすごい勢いで崩壊してるから東京駅周辺とか超危険なんじゃないの?
CGのレベルがアサイラム作品なのでそう言う映画だと思って見られればいいのだが、作品の雰囲気がどうにもスノッブ的で製作者はB級バカ映画としての評価を望んでいないように感じられるので内容との乖離が激しい。
とにかくニヤニヤだ
とにかくニヤニヤして観た。
男のロマン詰まりすぎだろ、と。やっぱ、人類の根底には爆破とか攻略とか、そういうものを楽しむDNA組み込まれてるんだよな、と自覚。
しかし、もちろん主題はそこではなく。
311を経て、いよいよもってゴジラは日本人にしか描けない存在になったな、と。オマージュシーンもてらいなく多用されてるし。
あの時こうだったらよかったのに、これからはこうあってほしい、な物語だった。
最高のポリティカル・フィクション
劇場で5回、関連作品として初代『ゴジラ』、84年版の『ゴジラ』、岡本喜八監督の『日本のいちばん長い日』もストリーミングで視聴しました。
本作は、水爆実験の副産物としての厄災だった初代作品を正しく踏襲したもので、各国により海洋に不法投棄された放射性廃棄物が厄災の発端になっています。
本作のゴジラは形態が進化していくのですが、巷で「蒲田くん」と呼ばれている形態は東日本大震災の津波の、そして最終形態「鎌倉さん」は福島第一原発事故の、それぞれメタファーとなっています。
同じく3.11に触発された作品に、今話題の『君の名は。』がありますが、あちらが時間遡行して歴史改変し、災害そのものを無かったことにしているのに対し、本作は、東京のど真ん中に《冷温停止》されたゴジラが鎮座し、それを受け入れて生きて行かなくてはならないというラストであり、それはすなわち大震災・原子力災害後を生きる覚悟をしなくてはならない我々日本人のあるべき姿であり、それを示したところに『君の名は。』と大きく違う最大の価値があります。
クライマックスでは、米国中心の有志連合が、東京もろとも核兵器でゴジラを殲滅するという作戦を立てます。主人公たちはそれを回避するために、日本が得意とする民間の工業力を借りて、核攻撃実行前にゴジラを凍結させる決死の選択をします。人類史上最悪の核被害である「ヒロシマ・ナガサキ」のカットを挿入し、三度目はなんとしても阻止したい、として。ここには、強い反核のメッセージも込められています。
前半部分は『日本のいちばん長い日』に影響を受けた「会議映画」として、中盤はリアルな取材と高い映像技術による「自衛隊映画」として楽しめますが、本作の核心部分は3.11後の日本人のあり方と、核兵器についてのポリティカルなメッセージ性にあります。
このメッセージをどう受け止めるかが評価の分かれ目になるかもしれません。
石原さとみは悪くない
・序盤のB級映画風からの演出の大どんでん返し!
・政治家のポンコツ感が現実味を帯びないも、テンポが良くて笑いあり、演出の大どんでん返しの良い助走に感じた
・言わずもがなゴジラのエヴァ感
・ゴジラの背中からレーザーが出たり、ゴジラの回復期間シーンや、日本の全電力/全工場を駆使してゴジラを倒したり、もはやエヴァファンへの接待映画かなと感じました
・電車に爆弾積んで攻撃する全インフラ攻撃は、見ていて楽しいく特撮と現実のバランスが絶妙で、特撮を長く続けてきた日本だからこそできた演出なのかなと感じた(ただし電車飛びすぎ)
・石原さとみの中途半端な英語
・石原さとみの微妙なイキり具合
・石原さとみの中盤までの必要かわからない役
・でも石原さとみの役に反原発に対する思いが込められていて、今の日本が向き合うべき課題を暗喩にも直接的に訴える感じがとても良かったし、考えさせられる映画でもあった
頑張ろう日本!日本国民に見て欲しい
普通映画なら主人公が居てストーリーがあってという展開だけどこの映画は4分の3位ドキュメンタリーっぽく進行していく。
自分の地位や欲ばかりの政治家、敗戦国で海外に良いように扱われる日本、大変な事があってもまず動画を撮影する国民…それを見せているのが4分の3。正直その部分に映画としての面白さしろを感じれるかと言えば、難しいし、そこで寝てしまう人も居た。だけどこの映画の魅力を感じたいのならば見るべきだ。
残り4分の1は矢口という熱い政治家が立ち上がる。彼のようなリーダーが日本には必要。スクラップから始まった日本という言葉が印象的。彼の統率力から日本は自力で立ち上がり、国民もひと昔前の国民になる。自分も現代人であるのでもう一度見直したい。愛国心が芽生える。子供には難しい映画だけど日本頑張れ、自分も頑張ろうって思える映画。ゴジラは日本のあらゆる問題を表した物だと分かる。もう一度見たい。あえて昔のゴジラの音楽を流したのは高度成長期の日本のパワーをもう一度って願いだと思った。星0・5マイナスは腐った政治家の発言が難しい言葉で早口で分かり辛かった。分かりやすい版シンゴジラが出たら日本の子供たちにも見て欲しい。問題をかかえた日本の描写をあえて見る人をうんざりさせて、作戦が始まった途端面白くする見る側の気持ちもこの映画にコントロールされているような気がする。斬新。
ハイテンポ、りあるエヴァ
とにかく、ヤシマ作戦のBGMがかかった瞬間に血圧上がった 笑
テンポの速さに、特にテロップ、読めない読めない 笑
あえてのあのテンポなんだろうけど、一時停止してじっくり見て見たい笑
あと、まさかのゴジラの変体にびびったし、最初ブサイクやってまたまたワロたw
良かった点も多いが、評判ほど…
良かった点
・中盤の対空ビームのインパクト、絶望感が凄まじかった
・音楽が全体的に素晴らしかった
・スタッフロール時、昔のメインテーマが流れたのは懐かしい気持ちになれた
・私は好きにした、君たちも好きにしろという言葉がカッコよかった
・恋愛要素が無かった
個人的に無いなと思った点
・序盤のキモゴジラのデザインと街の破壊
予算上仕方ないのかもしれんが、モノレールや車のミニチュア転がしてるだけで、ゴジラのデザインも相まって序盤のインパクトが非常に弱かった
・会議シーン全部
実際の官僚があんな喋り方だったらしいが、見てる最中は尺稼ぎとしか感じなかったし、視聴後、意図を知ってもつまらない意味の無いシーンとしか個人的には思えなかった
・ゴジラとのラストバトル
せめて拘束した後、ドリルとかで体に直接注入するとか…ストローでジュースをチューチューやってんのはギャグにしか見えん
後は電車爆弾の演出が若干浮いてた
・オタク賛歌っぽい所がキモい
主人公チームのキャラが全体的に気持ち悪い
オタクだからこそ他より凄い結果出せてる!みたいなのがクサい
中盤のゴジラ大暴れはホントに良かった!
ただ、とにかくあの無駄会議が個人的に合わなかった
50点
興業的には大成功でよかったですね!でも突っ込みどころが
3か所ありチョットがっかりでした。
1)ゴジラの元になる生物が出てきますが、目がマンガティックで
デザイン的にはもうちょっと工夫してほしかった
2)ある薬品でゴジラを攻撃するのですが、その薬でゴジラの体内温度がマイナス167度(宇宙空間と同じ)になったという設定は
どう考えてもお笑いです。カチカチに凍っていくゴジラの姿は
思い付きとしか思えないシーンでした
3)大きな被害を出したゴジラが活動停止して作戦は成功するのですが、その時のリアクションが「これで任務終了」と淡々とした
役者の台詞で終わるラストシーンに工夫が全く見られません
ただ日本のCGもここまでレベルが高くなった事には評価できます
うーん…^^;
よく出来てるとは思う。
尺の撮り方がアニメっぽくカット割りが漫画のコマ割りみたいな感じ、スピード感や展開感は感じるんだけど全体に慌しい、台詞回しも早いので役者さんが無駄な演技をしないのでリアリティもある。
ゴジラのCGもよく出来てるし、カメラ割りもカッコイイ、ゴジラのサイズ感の魅せ方も凄くイイ。
得体の知れない怖さ、強さ、を武器使用のプロセスを緻密に描写演出する事でとても解り易くしておりとても良かった。
でもね、シナリオの展開や、その流れ、演出方法がパトレイバー1、2の完全なオマージュ!唯一有る役者の絶叫シーンなんでその流れから「シゲさんか〓︎」とツッコミたくなる程、エヴァの音楽を使ったり、1度なら未だしも2度も使って…
スパコンのとこなんか逆襲のシャアだったり…
放射線の部分の描写なんて3、11を思わせずにいられない。
最後の凍ったゴジラはどうするのか知らんけど、未来に丸投げした夢持たせ気味な香港映画バリのプッツリエンド。
おいおい福島か! と突っ込みたくなるほど。
音楽やSEに歴代のゴジラ物を使ったり、最初に出て来る小舟の名前が…だったり、識別番号が…だったり
色々リスペクトも沢山あって流石だなぁと感心したりしたけどやっぱり、うーん…な印象でした。
まあ…何はともあれ秀作だとは思いますので1度観て下さい。
僕は1回で満足です。(笑)
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