シン・ゴジラのレビュー・感想・評価
全398件中、261~280件目を表示
面白かった
ここのレビュー見てドラマが無いって感じる人は、感情移入できる心の起伏のある主人公なり恋愛劇なり演技がないと付いていけない、そんな人達には無理なドラマなのかと感じた。
理路整然と困難に立ち向かう各役職の真面目な人々のやり取り、
立場の違いを乗り越え一つにまとまる姿が面白いドラマなはずなのに。
まあ、ゴジラは「半沢直樹」みたいな自尊心を踏みにじる様な人間味ある悪役ではないか。
パンフレットが売り切れててゴジラが劇中でどんな存在だったかがイマイチわからない。
核エネルギーで無尽蔵に生き続けて、
空中元素固定装置みたいな特性で水と空気で何でも錬金組成して、
遺伝子情報がバカみたいに詰め込まれて進化対応が驚異的スピードで
でも大元は極限環境微生物が廃棄放射性物質に適応したのが始まり・・・みたいな?
牧教授はゴジラを米国で生み出したのかどうか・・・?
何か期待通りの映画で面白かったのに?が多すぎて消化不良。
また観るしかないのか。
ゴジラはもともと、「怒り」の象徴だった
そうだった、ゴジラはもともと「怒り」の象徴だった。いつのまにかアイドルになってたけど「怒り」がゴジラの原動力だ。
その「怒り」はカッコ良すぎる自衛隊という軍事力ではなくて在来線と建設機械が止める。
ゴジラは死んでも「怒り」はまだ死んでいないように見える
名前はどうあれ。
12年ぶりの新作は日本発のゴジラで初めてのフルCGを起用した。
エンドクレジットで、エ?どこに出てたの?と思うあの有名人が
モーションキャプチャーで演じたらしい。さすがの出演俳優総勢
328名の列挙も大迫力で、これこそ日本の集団力!と云わんばかり
の人数戦に舌を巻く。1954年のオリジナルをリニューアルした感
のある内容は3.11の災厄が強く感じられてリアル度も増している。
冒頭で上陸したゴジラの造形にエ!?と思ったのも束の間、彼が
次々と都市を破壊し這いずり回る気味の悪い姿が、再度上陸の際
悠然と練り歩く雄姿に変わり、あぁデカイ!しっぽが立ってる!
と思いながら次々と踏みつぶされていく大都市と人間が逃げ惑う
姿が地震や噴火や土石流や津波の被害に集約されてとにかく怖い。
まったく歯が経たない相手を前にして日本はどう戦っていくのか。
会議場面がやたら多いがやはりそこから機能するしかないだろう。
緊迫感漂う現場になぜか笑いの要素がふんだんに取り入れられて
いてこれが娯楽作品であることをしっかり強調しているのがいい。
未曾有の災害に遭ったら支えが欲しい様に映画にも支えが欲しい。
自衛隊ってゴジラ出現に備えて訓練しているのかもなと思わせる
ほどの協力ぶり、今回は新幹線も猛攻スピードで突っ込んでいく
見事なサービスぶりで沸かせる。音楽は伊福部昭のオリジナルを
再録する徹底ぶりが堪らない。どうだ日本のゴジラは!と吠える。
(「名前はどうあれ矢口プラン」は笑えた。動きを止めるのが目的^^;)
ヱヴァっぽいゴジラ良かったです
面白かったです。
狙い通りなんでしょうがフォントも会議も作戦もエヴァンゲリオンっぽさ満載。あちらを楽しめる人ならきっと文句なしに楽しめるかと。
最初出て来たときはなんだこりゃ?不細工なのが出て来たなあ?前哨戦の怪獣か?と思ったらトランスフォーム。みるみるいつものゴジラになっていくのは面白かったです。
あと、ゴジラの醍醐味として、自分が知っている場所をガンガン破壊してくれるところですよね。東京駅の周りはスゴすぎましたが、武蔵小杉はもう少し壊して欲しかったですけどw
しかしゴジラ、ドンドン形態変化して強くなっていきます。フリーザ様を彷彿とさせますね。
無茶苦茶強くなっちゃって、おいおい、こんなのどうやって倒すのさ?って思うのですが、何とかしましたねえ。
しかし最後の作戦、よく成功した物だ…あんな小回りの効かなそうな車両がごく近くまで行かないとダメでしょ?ゴジラをうまーく転倒させないと。後かなりじっとしていてくれないと。
東京、かなりヤバかったな~
最後のシーンで尻尾がぴくりとも動かなかったことを評価しますw
ノスタルジーも手伝って私にとっては高評価です。庵野監督のゴジラに対するリスペクトも感じられて良かった。またその方向性が正しい向きだったことが良いですね。海外ゴジラはここが徹底的にダメなので。
いちゃもんを付けようと思えばいくらでも付けられますが、そんなのを打ち消して褒めたくなります。
キャストは石原さとみが良かったな。
オススメです。
恥ずかしいわ
本作はゴジラを看板にした官僚ドラマです。
あくまでドラマであって映画ではありません。
まず映画として出すリアリティを履き違えています。
怪獣映画に人間がわちゃわちゃするなど言語道断ですね。
ひたすらこの映画のタイトルは何だ?とイライラして観てました。
会議や決定項目やら色々あって何も出来ないんですよぉー、そんなリアリズムは現実だけで結構!映画に持ってくんな!
増してや、ゴジラに?馬鹿じゃねぇの日本人。
で、実際クソみたいなリアリズムで尺稼ぎされた挙句に、やったことは?しょっぼ!!
ゴジラが進化しても、のっしのしと歩くだけなんだから、避難勧告も海上の発見から2〜3時間前に発令出来てるっしょ?
何で目で見えるような至近距離で市民が居るんだよ!市民もアホか(笑)
そりゃ内閣もゴジラに壊滅させられますわ(笑)
アホくさ。
この時点で何か、同様の怪獣映画のパシフィック・リムと大きく水を分けられた気分になりましたわ。
次に、核が嫌だとごねた結果に出てきた作戦のキモ、血液冷凍剤の注入方法が
倒れたゴジラのお口から消防車数台を使ってゴクゴク飲ませる作戦!
こんな馬鹿映画、もしかして海外に輸出してないやろね?
止めてよな、こんなのが今の日本人だと思われるじゃない。
せめて地中掘削ドリル付きのアンカーを打ち出す巨砲を湾岸部に設置
着弾と同時に後部ワイヤー部からホースが伝いドッキング
巨砲後部に待機しているタンカーから、土石流破砕ポンプで一気に流し込む!みたいな世界を度肝を抜かせる職人業で撃退してくれや。
あんだけドンパチしてビルも倒して、新幹線も列車も沢山爆破させといて
何でお口の至近距離に行けるルートが有るねん。しかも二度も。奇跡かっ!(笑)
そもそも、ゴジラの暴れっぷりが予想以上で(物語の九割が内閣の予想以上の結果なのに)近くに待機してた消防車が巻き添えに潰されたらアウトって、ギャンブル場と違うねんで。
何遍も言うけどバッカじゃない?
終始こんな間抜けな作風です。恥ずかしいですわ。
肝心な所はご都合主義で、どうでもいいズレた所だけは妙にリアリティをてんこ盛りにしてイライラ退屈させる。
そんな日本の悪いところだけをギュっと濃縮したドラマでした。
俺はゴジラを観に来たんだ、何を言ってるか相変わらず分かりづらい三流役者共のギャラ稼ぎじゃないんだよ。
好い加減過去の素晴らしいモノを汚してシコって生きるのは止めようぜ、ダサいから。
良かった
近年のハリウッド版ゴジラは視聴済み、エヴァや昔のゴジラは全く知らないが日本を守ろうとする人々の熱さに揺さぶられた。
ゴジラが口から放射能ビーム?を吐いた時の絶望感は凄まじかった。現代日本で未知の生物が東京を蹂躙してしまう姿としてはかなり強烈。
そこからの再起や国連、米国に対する政治的駆け引きなど見応えもあった。
ゴジラが凍結してからの幕引きは少しあっさりしすぎて物足りなくはあるが続編に繋がるのであれば期待したい。
こういった日本映画がもっと増えてくれれば嬉しい。
ゴジラに見立てたもの
とても楽しめた。
3.11後のゴジラという評もあるが、それはその通り。と同時に“戦後”も射程に入った作品となっている。
“戦後”も“災後”もかわらず日本は日本という姿がこれでもかと見せつけてくれる。だから面白い。
面白いのはそのバランス感覚だ。
作品からは決断にプロセスばかりが降りかかり混乱する政治の姿が見える。これはあたかも憲法に緊急事態条項を入れよという主張にも見える。しかし、そんなもの無くても対処してしまった国家の強さもこれまた描かれている。決してプロパガンダ映画ではない。
日米安保に依らざるを得ない“戦後”日本の姿はもはや常識なのか?アメリカの属国ぶりの描き方も見事だ。
しかし、その属国が絶妙な交渉で多国籍軍の核攻撃から東京を守るしたたかさも描かれている。
頭を下げる総理代理役の平泉成の姿は日本の情けなさを表層とした強さと狡猾さを表現していて震えた。素晴らしい。
ゴジラのことはよくわからない。オタクには勝てないので何の評論も出来ない。ただ、見たことがないゴジラへの攻撃のシーンには思わず「おー!」と声が出た。すごかった。
鎮魂のモニュメント
偶然にも8月6日に鑑賞。感慨深い。
無惨に殺された被爆者たちの怨霊に対して、今生きているものたちがどう折り合いをつけられるか、という話かと。
マキ教授がその怨念と自らの身体を投じて起動させたゴジラを、生者はそれがいったい何なのか全く理解できず、初めは武力攻撃により殺す、あるいは追い払う、ということしか考えられない。臭いモノにはフタである。だが2度目の出現くらいからはそれが核と核の犠牲者の怒りに関するものであることが徐々に明らかになり、それを悟った者たちのゴジラへの対処方法は単なる破壊ではなく、血液凝固剤による活動停止を狙ったものとなる。ゴジラは最終的に屹立した姿で固まる、しかも皇居で。その尾には被爆者たちの凄惨な姿が。東京のど真ん中にそびえ立つ鎮魂のモニュメント。これを真ん中に戴き、東京の復興が始まる。
宮沢賢治の『春と修羅』も読んでみたい。あと『この空の花』の影響がかなりあるんじゃないかと。
団結力
人の力が集まれば荒ぶる神、自然災害、人の起した過ちどんなものにでも打ち勝って行けるどんな状況も打破して強くなれるという自信と感動を頂きました
結論マフィア梶田さんの違和感のなさがすごかった。
新、神、進、ゴジラ
面白かった。
やや、エヴァ感を出しすぎな気はした。
エヴァ好きには嬉しいんだけど…
テンポが異常に早く、みんな早口。
カメラが面白い。
そして、これまでのゴジラと違う、
進化、変体してしまうという、
これ、すごいと思います。
ここがもしかすると、否にあたるかもしれません。
私は、ありだと思います。
意外性で観客を掴んだことは大成功ですから。
ゴジラをどうとらえるか、
「神」という捉え方があります。
これまでは、人間はゴジラを倒せませんでした。
今回は、核を使うかどうか、
というテーマはありつつ、
生命を超越した神であるゴジラを倒してしまいました。
倒していいのか、という議論はあるかもしれません。
最後のスクラップ&ビルド、という言葉に
庵野はやはり宮崎の思想を受け継いでいるのだな、
ということがよく分かりました。
巨神兵、使徒、ゴジラ。
これはエヴァだよ
この映画、一般市民からの観点が全く欠落しています。あくまで第三者的扱いです。
出てくるのは、官僚ばかりでやたらと会議、会議の連続。しかも不必要な程に人数がやたら多く、しかも彼らに全く共感するようなところがありません。(特に彼ら個人個人の思惑など)
だから、一般市民である私には、ゴジラの恐怖感が全く感じられないのです。ゴジラの造形はまあ許せる範囲ですが、最後に棒立ちのままポツンと放置されているゴジラは何とかならなかったの?何かとつても惨めっぽくて、世界に誇る日本のゴジラに対する冒涜では?
またリアリズムにも難点あり。
短時間で静岡県駒門駐屯地から多摩川河川敷にあれだけの戦車をどうやって運んで揃えたのか?
航空自衛隊ってF2戦闘機2機しかないの?
東京駅があんなに破壊されて電気設備などは崩壊しているはずなのに、何故新幹線等の電車は動くの?等々
ヤシオリ作戦とヤシマ作戦、庵野秀明氏が脚本書くと、結局エヴァンゲリオンになっちゃうことを改めて認識。樋口真嗣氏に脚本も任せれば、また違ったものになったと思います。残念!
なぜか涙が出た
私がこれまで観た映画の中で面白さではベスト3に入る映画です。
庵野監督が考えた「僕が考えた最強のゴジラ」であり、もし本当に東京にゴジラが現れたらどうなるか、政府は自衛隊はどう対処するかを真面目に綿密に考えて作られている映画でした。
「会議のシーンが退屈、もっとゴジラ出せやゴラァ!」て人が多いと思いますが私は空回りする政治家や官僚、超事務的な自衛官などゴジラが出てないシーンも楽しめました。むしろそのシーンだけ集めて舞台化したらいいのではないかと思うくらいです。
途中エヴァのヤシマ作戦のBGMが流れておっ!と思いましたし伊福部昭のゴジラがそのまま使われていてうれしかったです。
不気味なゴジラ幼体がエラのような器官から赤い体液をふりまき進むシーンはエヴァでしたし、熱光線で焼き尽くすシーンはナウシカの火の七日間でしたし様々なオマージュが感じられます。
ただ石原さとみの存在だけが抜きんでてアニメ的で悪目立ちしていた感じです。彼女の英語はがんばってはいるものの私の耳にもネイティヴからは程遠いものでしたし、ほかにネイティヴの女優さんはいなかったのかと残念です。
公開前の試写会では専門家や東宝のスーツ組の皆様に大不評だったと聞きます。この映画を面白いと感じる感性の持ち主が上に一人もいなかったらダメだろそれ!現に大ヒットしてるし!
鑑賞後興奮したまま家に帰ってシン・ゴジラなんでここまで心揺さぶられるのか考えてみました。
やはり2011年の3.11の経験が大きいのだと思います。
その体験を共有していない外国人には私たちと同じように感じることはできないでしょう。この映画は震災後の日本へのエールなのだと思います。
私の周りでもリピート鑑賞してる人が多いです。
私も来週また見に行く予定です。多くの人に見てほしい。
日本人なら。
完全悪であり、警鐘でもある。
原点回帰と言う言葉がコレほど当てはまる映画も他に無いんではないかと思う。
良い大人が童心に帰ってでっかい怪獣が暴れる映画を見に行ったわけですが、いややはりこれは大人のためのエンターテイメントです。
庵野ゴジラはただただ不気味で嫌悪感すら覚えるビジュアルです。
形こそゴジラだが最も印象的な焦点の定まらない眼が、この生物には挑発的な誘導など無意味なことを示している。
このビジュアルは正に最高。
感情を表さないことで、そして必要以上にグロテスクに描くことで、今回のゴジラが間違いなく駆逐すべき対象=人類の敵であることを明確にしてくれている。
目的も意味も予測させず、闇雲に前進を続ける恐怖の存在である。
万全を期したはずである自衛隊の集中砲火に一切のダメージを受けない様は、観ている物に人類の無力さを思い知らせてくれる。
アメリカや世界の情勢等を皮肉たっぷりに描く展開も、被災した地域や救援する人たちの映像もゴジラと言うフィルターを通しての現実世界。
無論怪獣はフェイクかもしれないが、もしかするとこの映画は現代を最も分かりやすく描いてくれている風刺画なのかもしれない。
復活
'84ゴジラを小学生の時に観て以来の、ゴジラ劇場鑑賞になります。
封切直後の熱い反響、特に焔燃、いや、島本和彦のツイートに衝撃を受け、映画館に足を運びました。
…凄く良かった。トレイラーの地味さ加減とはまるっきり別物でした。
CGのアラは(特に第一、第二形態の時に)多少目立ちますが、補って余りある巨大不明生物や人物達の存在感。早口台詞やカットの細かさも、最初は戸惑いますが、テンポの良さが小気味好く感じられます。
特に、鎌倉再上陸から、夕暮れ迫る武蔵小杉でのタバ作戦、米軍のバンカーバスター攻撃、東京駅付近での活動停止までのシークエンスは、自分の映画鑑賞経験の中で最高の部類に入るものです。
また、誰かが既に書いてますが「無人在来線(新幹線)爆弾」のシーンは、蹂躙され続けた列車たちの積年の恨みが晴れる瞬間として、声を殺して笑って見てました。
続編を望む声もありますが、最後のカットは、この作品が既に世に出ている短編作品の前日譚である可能性を示唆していると思うのは、考え過ぎでしょうか。
制作委員会方式を取らず東宝1社制作だったことで、おざなりな脚本や変なタレント、アイドルをねじ込まれる可能性は低かったのでしょうが、その東宝自体も興行収益のため、恋愛要素を脚本に入れるよう、総監督に求めたという話も目にしましたし、制作現場でも総監督とスタッフの間で考えの相違があったとも聞きます(最終的に作品を見て、スタッフも総監督の考えがわかったとのことですが)。
誰にも邪魔をされず創りたいものを創ることが容易ではない今のご時世、この作品を作り上げた監督やスタッフ、配給した東宝に心から敬服するとともに、この作品のヒットが映画作りの現場を良い方向に変えていってほしいと感じています。
*その後、8月4日に子供を連れて再び観に行きました。10歳の子も細かいところは気にせず、見入っていましたよ。
多岐に渡る継承
エヴァでお馴染みの庵野監督でしたのでとても楽しみにしていました。
個人的にはモスラなどの敵もなく初代ゴジラのような助けてくれるヒーローも存在せず尚且つゴジラの生態はどうとかなどの初代ゴジラに通ずる現実的なストーリーでよかったです。
しかし、政治的な内容が濃かったのにはなかなか難しいとこですね。海外向けにするとしたらなどを考慮すると難しいところです。ただ、庵野監督の「昔のゴジラに近づけたい」という言葉から考えるとこういうストーリーでありかなと思います。
個人的に凄いなと思ったのは、初代ゴジラのような恐い顔と目付きのビジュアル、そしてこれはわかる人にしかわからないと思いますが、ちょくちょく出てくる俳優さんたちがカメラにむかって喋ってる独特なカメラの取り方とか、名監督『小津安二郎』氏の撮り方ですね。多岐に渡る継承が多いなと思うとこです。
そう意味でも見てほしいと思います。
そして本作で個人的に最も注目してほしいのは中盤で出てくるゴジラが怒るシーンです。これはとても圧巻でした。このシーンが一番私は印象に残っています。
ゴジラという対象
ゴジラという対象は様々だと感じた。
先の大戦、大震災、アメリカ、抑止力、地政学的な近隣諸国、そして自国。
核という、未だ答えの出ないテーマにも賛否両論が交わされていた。
作品中、自衛隊や消防隊が必死に人々を守ろうとしていたところは自然と涙が流れた。
これが愛国とか過激だとかではなく純粋に国を想うということではないだろうか。
平和とは有事の場合の紙一重で成り立っている。
ゴジラは決して架空のものではなく、ゴジラとなりえるものは、身近に沢山あるのだろう。
日々の暮らしや、人間の生きるを考えさせられた一本だった。
まさに「シン」!!
僕は怪獣映画の類いがあまり好きではなく、少し見に行くのをためらったが、ネタバレ記事などから、ただの怪獣映画じゃなく、すごくリアルだと聞き、見に行ってみた。
結果はすごく満足した。初心に戻った感じがした。(ゴジラも元は反核映画として作られた。)風刺性がすごく、実際にゴジラがでたらこんな感じやろな~~というのを感じさせてくれる。特に最初の会議で繰り広げられる、なんとか無難な線に落ち着けようとし、現実逃避をしている所は政治家のことなかれ主義を、しっかり表現していた。
中盤の作戦で首相が死んでしまったのにはビックリした。
また、最後の作戦では東京の列車を惜しげもなく使うという、鉄道ファンからしたら、「なにやってんだボケ~~」(笑)といいたくなるような、作戦も妙にリアリティがあった。
日本の技術を使って核爆弾を使うという愚かな作戦を止めるという展開も、先述した反核映画として誕生した初代ゴジラのテーマを改めて提示したのも評価される。(二作目、三作目と続編を作るたびに反核映画としての風刺性が失われ、ただ怪獣がドンぱちするだけの映画になっていったのは残念だったから余計に嬉しい。)
最後のゴジラの尻尾の部分に人が絡まったようになっているのが、広島の原爆でお亡くなりになった人たちを意識しているように思えた。
色々謎を残して終わっていったため、続編を期待する。
また、さらにリアリティを引き出していた演出が、国際情勢が妙にリアルなことである。国連にまでゴジラ問題が広がり、核爆弾を使った作戦をしようとするが、日本が決行の日をできるだけ先伸ばしにしようとフランスに交渉するのもリアルである。どこがリアルかというと、交渉相手をフランスにするまでの決め方である。中露は日本から近いため、なにがなんでも核爆弾を落として、自分のところまでこさせないようにするという思惑があるだろうから対象国からはずすというやり取りからリアルな雰囲気を感じた。
俳優は、少し石原さとみが浮いている感じがしたが、それ以外はこれだけのテーマを伝えるのに十分な演技。高橋一生が光っていた。
最後にこのゴジラで印象的な台詞を紹介して終わる。
「ピンチは国を成長させるようだ。」
傑作!見れば見るほど発見がある。
本当に日本VSゴジラという映画でした。危機管理体制とは非常事態とはと考えさせられました。もちろん特撮はすごい。やっぱりゴジラの反撃は泣ける、なんでだろう。はたして日本はどうなる?
2回目(8/8)…謎がだいぶ解消した。細かいネタ等仕込んでいるなーと。ゴジラとの闘いは何度見ても迫力がありました。
やはりエヴァンゲリオンの世界観を持つ人はゴジラの世界観は理解できないのか?
日本政府や自衛隊の対応がリアルに見られるという点で期待して見に行った。エヴァンゲリオンの監督であるというので少々不安があったが、その不安が見事に的中した。
歴代のゴジラを見れば分かるように、ゴジラは恐怖の対象であると同時に、何か悲哀を感じさせられるようにできている。
人類が持つ科学技術によって眠りからさまされたり、元の動物から生み出されたりしたゴジラは、自身が犠牲者であり、悲しみを抱えているのである。
今回のゴジラは、動物というより、細胞の集合体というか「かたまり」のように描かれており、全く感情移入できなかった。やはり日本のSFアニメの世界観では、敵とは単なる攻撃対象の「かたまり」という考えが主流なのだろうか?予告編から見た画像では、何となく初代ゴジラの顔を連想して、てっきり初代をリスペクトしているのかと思っていただけに残念だ。
それと僕はエヴァンゲリオンを見たことの無いはずなのに、なぜかエヴァンゲリオンを見ているような気分はどうしてもぬぐえなかった。
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