「理想的なプロジェクトX」シン・ゴジラ かがみさんの映画レビュー(感想・評価)
理想的なプロジェクトX
何段階にも進化するゴジラ。安っぽいヒューマンドラマの排除。石原さんのヘンな英語。市川さんの特異的な可愛さ。 シリーズ史上最恐に美しい熱線放射。サラリーマンの意地が炸裂するかの如き無人在来線爆弾。そして破滅を予感させる不気味なラスト。
こういった一つひとつのシークエンスが本当に丁寧に作り上げられている。
海外で不評というのもわかります。本作は日本人の日本人による日本人のための、まさに理想の「プロジェクトX」だから。多分劇場ではみんな、スポーツの試合みたいに「ニッポン!ニッポン!」って叫ぶような気持ちで見てたんじゃないかな。
「大きな物語」の衰退が言われたりする昨今ですが、本作の大ヒットは「日本はまだまだやれる」という「大きな物語」への希求の強さを示していると言えるのではないでしょうか。
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