「緻密な防衛出動の設定が大人向け」シン・ゴジラ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
緻密な防衛出動の設定が大人向け
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総合80点 ( ストーリー:80点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:80点|音楽:70点 )
自衛隊の出動と攻撃に関する法律の諸問題に外交などの政治的な側面をよく調査していて、さらに自衛隊全面協力の具体的な兵器と戦術の描写が非常に緻密で驚いた。ハリウッド作品でもここまで詳細にそのような事情を取り入れているものはないのではないか。ただ怪獣が暴れて軍隊が攻撃をするだけの映画が、格段に質感が上がって大人な事情の映画になっていた。だから都市が破壊され国家が崩壊しかねない絶望が感じられたし、国を救うための重圧を背負う政治家・官僚・自衛官の覚悟も理解できるようになっていた。
あれだけの破壊が行われたわりに人の死傷の場面が直接的に描かれていないのは演出の甘さがあるのは不満がある。結末はあんなことになって、ずっとゴジラの実物大の姿を見ながら都市の再建をするのかと思うと大変そうだ。
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