「違う」シン・ゴジラ Toshiさんの映画レビュー(感想・評価)
違う
映画としては面白かった。デザスター映画としてみれば。しかしこれをゴジラ映画としてみると違う。構成は第1作と似ており、前半はゴジラの登場と人間側が右往左往する様をみせ東京の街が蹂躙されるが、後半は人間側のドラマに重点が置かれ、スペクタクルシーンは主に前半。しかし決定的に違うのは1作目はゴジラが人知を超えた存在として描かれ、ゴジラが生まれた理由が観客にリアルな恐怖を与えた。それ故に前半のゴジラの暴れる様が観客に強い印象を与えた。本作でのゴジラはそういう存在としては描かれていない。脅威は脅威だが人間が対抗出来ない相手にみえない。人間側も政府や官僚の対応以外描かれない。映画の中のセリフ通り、仕事でゴジラと戦うひとたちばかりだから、ゴジラはやはりモニターの先にある災害にしかみえない。
伊福部昭の音楽を使ったり、ゴジラにリスペクトを表しているようにみえるが、余計に違和感がある。ゴジラをだしに使った別の映画だった。これならゴジラではない別の脅威で作るべきでしょう。先人を利用してのヒット狙いと云われても仕方ない。
ゴジラ対策側のセットのショボさがテレビドラマなみ。
続編は要りません。
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Toshiさんのコメント
2017年3月21日
そうですね。ハリウッド版ゴジラの方が正統的に見えるのですが、それはファンとして納得出来ません。本作に続編があるとしたらもはやゴジラとは関係のないものになるでしょうね。
hiroshiさんのコメント
2017年3月21日
私も、昨年の8月3日に「違うな!」というタイトルで投稿しました。
続編は要りませんと言う気持ち共感します。
でも、ちゃんと怪獣映画として撮れる他の誰かの監督なら、新作を期待します。