「おもしろくない。45点。」シン・ゴジラ Kiyohikoさんの映画レビュー(感想・評価)
おもしろくない。45点。
正直、おもしろくなかった。
え?これで・・??という感じです。
ネタバレになるが、ゴジラの血液を凍らせるやり方。
あれは、30分番組のアニメや戦隊ものでやる程度のアイデアだと思う。
それに、攻撃を始めるまでの会議が長過ぎる。
現実問題として、巨大生物が現れた場合、国家レベルでは、ああいう会議が開かれるかもしれないが、
そのリアルさを追求したからと言って、おもしろいゴジラになるわけではない。
出てくる人間も、感情がもうひとつ伝わってこないから、感情移入できない。
人間の描き方が薄いのかもしれないが、正義感が薄く魅力的じゃない。
特撮シーンは、そりゃあリアルでした。実に巧みです。
でも、あの血液冷凍化では、子供だっておもしろくないし、わくわくしないではないか!!
あの「ゴジラ」を見て、一般人がおもしろいと喜んでいるのならまだしも、
クリエイターたちが、高く評価しているのはどうしても解せない。
今まで、円谷プロの特撮もの、怪獣ものは、ほとんどすべて見ているが、
ゴジラを、あんな「みっともないやっつけ方」で倒してはダメだと思う。
ゴジラが、本来ありえない巨大生物なのだから、ありえないような倒し方をしないといけない。
だいたい、ゴジラに冷凍化する液体を口から流し込んでも、口からこぼれるだけで飲んでないんだよ(笑)
そういうわけで、まあ、得点をつけるとしたら45点くらいです。
みんな、つられて「いい」「いい」と言ってる人が多いけど、
本当におもしろかったかい?
心から楽しめましたか?わくわくしたかい?と本気で質問してみたい。
あと、庵野監督は、相変わらず、全体の構成ができない・・へたくそ監督だと思いました。
だから、ぐっとくるような感動が生めない。庵野監督は映画作りがやっぱり「へたくそ」です。
リアルって感想も目につきますが、見る人が見れば全体がアニメチックなんですよね。
万人は単純でわかりやすく感じやすいものに反応するので、興行成績は伸びるのでしょう。
未知の生物が来襲して日本をぶっ壊すテーマは、普通に面白いので、このシン・ゴジラが特別なことをしているわけではないのですが、豪華キャストだったり、エヴァの監督だったり、ゴジラだったりで、話題性がありマスコミも持ち上げやすいんですよね。
日本映画業界は低迷しているので、業界を盛り上げるという意味で世の中に嬉しい存在なのだと思います。
ただ日本映画がここに留まってしまっては、とても残念なので、どんどん超える作品が増えてシェアを広げて行って欲しいですね。
あまりに、日本の俳優全般の演技が下手だったり、CG技術が30年遅れていたり、演出がイマイチだったり、この程度の作品にこれだけ盛り上がる大衆の程度の低さだったり、これが今の日本なんだと噛み締め、ゴジラ(他国の脅威)に負けない日本にするしかないんだと思います。
いや、面白いですよ。私は本気でワクワクしました。
1回目見終わった時は衝撃的過ぎました。もう5回見てるので最初の感動はありませんが。
面白くないって言う人がいるのは全然かまわないです。
結構粗があるし、万人受けする方向では作ってないし。
だけど絶賛する人が多くて、興行収入も高い。この事実は曲げることができません。
万人受け方向の作品でないにもかかわらずです。
これが分からない(無視をする)クリエイターはちょっと不味いかもしれませんよ。
このシンゴジラが合わなかったクリエーターがいてもいいです。
だけど何がウケたのかは真摯に分析する必要があるのではないかと思います。
分析した上で「俺は違う方向性で!」ってのも全然アリですけどね。
一般の人は、怪獣が派手に暴れてスーパー兵器とドンパチする映画は評価する以前に観賞すらしないのだと思います。
話題なので「怪獣ドンパチ映画でも見てみるか!」と見てみたところ、こりゃ怪獣ドンパチじゃないぞ面白いぞ、というところでしょう。
いわゆる特撮マニアとは面白さを感じるツボが違っているんです。
マスコミやクリエータが評価しているのは、このツボの違いがわかるからなんですよ。
オレのゴジラを語る特撮マニア向けの作りではない、これに尽きます。