劇場公開日 2016年7月29日

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「文字通り「現実な虚構」極上エンタメ」シン・ゴジラ shoz_さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5文字通り「現実な虚構」極上エンタメ

2016年8月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

無人の在来線が一斉にゴジラに激突して揺動し、車体が空中に舞い上がるシーンなんかは興奮が高まりすぎて終始ケタケタ笑ってしまっていた。特撮やジオラマに対する審美眼が全くと言っていいほど鍛えられていないため、「見たことあるなぁ」という程度の風景(がビシバシ破壊されているところ)をスクリーン内で観るだけでやや興奮する。ゴジラも特撮にも興味を持ってこなかった私にとっては、生まれて初めて火を使ったかつての人間の祖先のような気持ちかもしれない。

人によっては「近い将来起こりうる首都東京への巨大災害時、もしくはゴジラが上陸しちゃった場合に政府や住民がどうなっちゃうかが語られてる」というようなドラマ的な部分に注視してる方もいるようですが、個人的にはそのような部分に真価は無く、もちろん石原さとみや高良健吾のような俳優陣(無理やり低予算で新ゴジラの監督を引き受けた挙句こいつを使えあいつを使えと押し付けられた庵野監督の心中をお察しします」でも無く、広角レンズを効果的に使用したカメラワークとか、理解する前に展開してしまうテロップ(タイポグラフィ)とか、執拗なまでにこだわり抜かれたビジュアルが最高だなぁと思いました。

shoz_