「荒ぶる神が降臨した時、日本人は何を選択するか」シン・ゴジラ 夢見る電気羊さんの映画レビュー(感想・評価)
荒ぶる神が降臨した時、日本人は何を選択するか
シンゴジラ
それは、新ゴジラであると同時に、神ゴジラでもある。人間にとっては、害獣であると同時に、神からの裁きでもある。超自然的災害とでもいうべき、乗り越える大きな壁だ。
しかし、ゴジラを倒すのは、最新軍事兵器でも、人間1人のスペシャルな力でもない。全員が自分のできることを最大限にやり抜く力一つ一つの集合によってのみなされる。それが本作では描かれる。
核兵器によって人類は救われるのか、滅びるのか。怪獣型核兵器とも言えるゴジラを核兵器によって倒すのか、それとも人間の叡智が核兵器それ自体を滅せるのか。ゴジラはその具象なのだ。
人間ドラマが足りないという人もいるが、人間ドラマとは、過去話を挿入することではない。困難な難題に挑む人々を挑む人々を描くことこそ、人間ドラマといえる。それはこの映画で最大限描かれてることだ。
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