劇場公開日 2016年7月29日

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「無駄に長い」シン・ゴジラ toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0無駄に長い

2016年8月2日
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鑑賞方法:映画館

自分の好みからはかけ離れていて楽しめなかった。

怪獣を題材にしながらも、やたらと会議の場面が多く、くどい。2時間を切る
映画のはずなのに間延びした印象だけが残った。

もっと単純に怪獣の怖さ、街を破壊され避難しなければならない人々の無念さが
感じられる映画の方が良かった。

なぜ主要な登場人物の中に一般人や防衛の最前線にいる人物がいないのだろう。
お偉いさんの面々が現場から離れた室内にいて、各自がそれぞれの立場で発言する
のをアップで映してばかり。ヒーローもヒロインもいないから感情移入できない。

私がこのジャンルの映画に求めるのは非日常の映像・スリリングな展開・救出劇等
だが、わざとなのか、そういった要素を避けて能書きに重点を置いている。

核や放射能・311・自衛隊・日米安保等、日本人にとって重要なテーマを
描いているのは日本のゴジラらしくて良いのだが、物語にさりげなく盛り込む
のではなく説明的な台詞を役者に言わせているだけ。

理屈っぽくて、感性に訴えて来ない映画。苦手だ。

toshijp
toshijpさんのコメント
2016年8月10日

a7aさん、有難うございます。
私はエヴァを一話も観たことがなく、庵野監督がどれだけの功績を残して来た
人物なのかも知らず、ほぼ予備知識無しで観て、面喰らった次第です。
多少なりとも予備知識があったら心の準備ができていたかも知れません。
それにしても、莫大な製作費が掛かるこのような映画では普通は無難に
まとめようとするはずのところを、東宝が庵野氏に「好きにして良い」と
一任した事は確かに大英断だったようです。
はまる人にはツボなんでしょうが、私にはやっぱり合わないと感じました。

toshijp
a7aさんのコメント
2016年8月9日

画による「説明不足」は気になった人がいると思います。私は絶賛派ですが、最後の攻撃の準備(特に自衛隊方面、実働部隊方面)をもうちょっと丁寧に画にしてくれればと思っていました。
この辺りは個人によっていろいろ違いがあるでしょう。

これは私の勝手な感想ですが、庵野監督は人の内面に迫る描写はできないタイプだと思っています。というか興味が無い。だから、toshiipさんの言うような要素を盛り込んだとしても庵野監督では映画がダメになっていたと思います。そういう面では苦手な興味のない方面は全て切り捨てて、得意な自分が楽しい好きなものだけを構成要素にして2時間の枠に詰め込んだのだと思います。しかし結果的には大英断だったと思います。
(エヴァの話をするのは余り良く無いですが、エヴァでもいわゆる「一般人」の描写がほとんどないんですよね。街の人がどう思ってるとか本当に描写が無い。)

toshiipさんの言うような要素を盛り込んだ作品はいわゆる「ハリウッドメソッド」で万人受けするように練りに練られた骨格だと思います。このパターンをとれなかったのは庵野監督の「映画」製作者としての限界だと思います。「クリエイター庵野秀明」を悪く言うつもりはありません。あくまで「映画」に関してです。「クリエイター庵野秀明」は日本の誇る唯一無二の才能だと思います。
まぁ、そんな簡単にハリウッドメソッドを使って娯楽大作を1から作れたら世界に通用する引っ張りダコの映画製作者になれますよね。(笑 口で言うほど簡単な話ではない。
また、ハリウッドメソッドだけがエライのか?というとさに非ずですけど、2時間程度映像作品である「映画」に関してはハリウッドの論法はやはり強いと思います。

a7a
toshijpさんのコメント
2016年8月5日

ついでに、本文では書かなかった、具体的にどんな映画なら良かったかを
私なりに書いてみます。

言葉よりも映像が印象に残るように、例えば…

・巨大生物が東京に上陸。崩壊しかける街中で、偶然居合わせた登場人物の
一人が、機転と行動力で人命救助に貢献する。
・巨大生物が上陸した後、避難所に集まって来る人々。その中には、
巨大生物に至近距離で遭遇した為に"被曝"した疑いのある人が。
・調査団が、放射能から身を守る防護衣で身を固め現地調査。
巨大生物が通った跡の瓦礫に近づくにつれ、放射能計測の数値が上がっていく。

・進化した巨大生物(ゴジラと命名)が再び現れ、街を破壊しながら進む。
防衛の最前線にいる自衛隊員。実は彼の恋人はゴジラが向かっている先にある
病院に勤務する看護師である。
・出来るものなら今すぐにでもゴジラを攻撃して動きを封じたい。しかし
対策本部では法律云々の話で揉めており、ゴジラに手を出す事ができない。
・危険を犯してまでゴジラの姿を捉えようとするテレビクルー。その迫真の映像。

・国際情勢が、ゴジラを核で攻撃する方向へ。
・黙っていられない日系人のヒロインが、国連で発言する機会に恵まれる。
ヒロシマ・ナガサキに落とされた原爆がどんな結果を生んだか、スライドの
映像をバックに流暢な英語で感動的なスピーチをする。
・それでもアメリカのゴリ押しが利いて核攻撃が承認されてしまう。

・一方で日本政府は、成功する保証は無いが成功すれば核攻撃を回避できる
作戦を進行中。
・作戦を成功させる為にはゴジラに至近距離まで近付かなければならない。
死と隣り合わせの危険な任務だが、多くの自衛隊員が志願する。
・決死の作戦。至近距離で見る巨大なゴジラ。
・米軍が、東京に向けて核爆弾を発射する準備を着々と進行中。
その具体的な映像。
・無情にも始まるカウントダウン。自衛隊の作戦は果たして成功するのか…

こんなのいかがですか。後出しじゃんけんになりましたが、私が映画に求める
"映像で語る"というのは、台詞で説明するのではなくてできるだけ具体的な
映像を見せる事なのです。

toshijp
toshijpさんのコメント
2016年8月5日

やまりんさん、有吉さん、ILOVEMOVIEさん(ハートマークが再現できず。すみません)、
貴重なコメントを有難うございます。

誰かが"観る人を選ぶ映画"という意味の事を書いているのを読んで、その通りだと
思いました。そして私は"選ばれなかった"側の人間です。

劇場でも、このレビュー欄でも、感じるアウェー感は半端ではないです。
「途中で飽きてしまう子供と一緒」と言われたらがっかりもします。
しかし映画の受け止め方はそれぞれの感性によって違うものだし、シン・ゴジラが
私の感性に響かなかったのは事実なので覆せません。

toshijp
2016年8月4日

会議室のシーンをちょっとでも削って、避難した方の様子を映すシーンなんかもあってよかったのではと思いますね。

I ♡ MOVIE
坊っちゃんさんのコメント
2016年8月3日

ホント、無駄に長くて くどいだけのゴジラ映画ですね!

坊っちゃん
やまりんさんのコメント
2016年8月3日

私はまるで逆の意見です。怪獣ばっかり出していたらTVのウルトラマンシリーズでしょ!

やまりん