「ゴジラとはなんなのか」シン・ゴジラ Bremenさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴジラとはなんなのか
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鑑賞の後、これは賛否両論吹き荒れるなと感じた。
日本人が知っている、今までのゴジラとは全く違う容姿、設定。
ただ、シン・ゴジラに息づく魂は明らかに初代1954年ゴジラと同じものだった。
娯楽怪獣映画のジャンルを邦画に作り上げたゴジラだが、本来はファミリー娯楽向けなテーマのキャラクターではない。
「反戦・反核」という極めて重いテーマを背負ったキャラクターである。
戦後たった9年しか経っておらず、まだ戦争の記憶が色濃く残る1954年に、「戦争、核の化身」として登場したゴジラは、人々に強烈なインパクトを与えた。
きっと今回のシン・ゴジラ同様、賛否両論吹き荒れていたに違いない。
今回のシン・ゴジラを見て、つまらないと感じる人は多いだろう。
長い会議のシーン、難解な言葉の羅列、子供にも難しいと思う。
何も間違っていないし、そのレビューが非難されることもない。
ただ、今回のゴジラを通して現実の日本を見つめてほしい。
この作品の中にある「災害、核、日本と諸外国との関係」そして何より「我々日本人とは」というテーマ。
初代ゴジラの魂はシン・ゴジラを通して現代に問いかけている。
またシン・ゴジラという作品を作り上げた庵野総監督はじめスタッフの方々には惜しみない称賛を贈りたい。
再びゴジラを通して日本を考える。
この時間こそ何よりも尊いものなのだから。
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