「語り継がれる傑作」シン・ゴジラ 唯野さんの映画レビュー(感想・評価)
語り継がれる傑作
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本作はゴジラシリーズ、というかこの手の怪獣や宇宙人の襲来を含む大災害パニック映画の中でも、ことさら役所・官僚の仕事に焦点を当てた作品です。
印象としては、「火星の人」(「オデッセイ」の原作小説)に近いものがありますね。
予想外の緊急事態に際して混乱の中から人材と資料を収集し、分析し、関係部署と折衝を行い、対応策を練り続ける。主要登場人物は直接ゴジラとドンパチするわけではありません。しかしそれは間違いなく戦いなのでした。
メインヒロインというべき女性は出てきますが、別に主人公役の男性と恋に落ちたりしません。そのほか、家族愛とか湿っぽい友情とかもありません。
あるのはプロフェッショナル同士の信頼と矜持です。そういうのにグっとくる方にはオススメ(そしてたぶん腐女子の人も喜びそう)。
以下印象に残った点
・ヒロイン的立ち位置にいるカヨコ・アン・パタースン。美人で、勝ち気で、傍若無人で、胸の谷間を強調しつつも、芯の部分で人情派……ってこれミサトさんじゃねえか!
・主要人物はみんな良かった。特に女性陣は防衛大臣といい、巨災対の紅一点の人(こういうの、本当のリケジョっていうんだろうなw)といい、美人じゃなくても濃いキャラクター性が光ってた。
・でも一番は、里見総理代理だよね。昼行灯がいざという時に活躍する展開、ベタだけど大好き。
・ゴジラの吐く放射熱線は完全にプロトンビームだった。
・ヤシオリ作戦は、ちょっと地味だったというか、どうでもいいミニゲームみたいでどうかと思った。これの出来がイマイチだと思ったので本当は作品評価は星4.5ぐらいにしたい。
・ラストカットのエイリアンみたいなのは一体……
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