「よくできてるが、石原さとみが「がん」!!」シン・ゴジラ トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)
よくできてるが、石原さとみが「がん」!!
映画「進撃の巨人」で、樋口監督作品は見る必要はない、と思ったが、本作はあくまで庵野秀明監督作品という位置づけで鑑賞。
「ゴジラ」とはいかなるものか。
現代(第二次大戦、敗戦後の日本と日本人)を映す鏡であるというのがオリジナル作品のコンセプトであろう。
本作は、それへの敬意が随所に感じられ、音楽も伊福部昭のオリジナルを下敷きにするなど最後まで好感を持てた。
エンディングで安っぽい日本人歌手のタイアップ曲などなかったのはよかった。
そして、作品だが…。
現実世界-主に永田町と霞が関になるが-それがゴジラという虚構が実際に立ち上がったときにどうなるか、というシュミレーションがしっかりできていた、と思う。
その点は、よく作り込んでいたと思う。
無駄にそれなりに名前のある俳優、映画関係者など投入し、散漫な印象を敢えて出すのは遊び心としてよいが、これだけの作品でありながら、大いに不満な点がある。
ひょっとして僕だけが感じるのかもしれないが、作品を安っぽくしているの存在が石原さとみ。
「進撃の巨人」でも石原の存在にイラッとしたが、本作ではそれと同様かそれ以上のイライラを感じた。
なんで、石原さとみなんか使ってるの?
学会動員に期待してる?
樋口監督が学会員?
東宝の市川南Pが学会員?
…などと思ってしまった。
もうちょっと、外見も芝居も、重みがありながら、軽さとかわいさを同時に出せる女優っているんじゃないの?
長谷川博己と並ぶと、柄も小さくて安っぽいんだよね。
天海祐希を15歳くらい若くしたような女優とかがいいんだが。
とにかく、石原さとみを使ってなければ★もう半分やりたいところだ。
さらに、もうひとつ、蛇足で付け加える。
東京西部から東京駅周辺まで大暴れ、ぶっつぶすゴジラだが、日本の中心の玉座については触れないままだった。
その点はもちろん敢えて、「触らない」ことで済ませたんだろうが、皇居・天皇というリアルな存在にまで触れていれば、相当ハラを決めて作った作品になった、と評価で来た。
そのあたりが、娯楽作品としての限界ってことかな。
ShunActUさん
なるほど、そうでしたか。
それは、気づかなかったというか、それは制作者意図してますかね?
してるでしょうね、きっと。
過去も、皇居は避けるという不文律があるようだし。
最期に東京駅を足蹴に真っ直ぐに立った視線の先に正に皇居があり、あそこで止めなければ皇居が蹂躙され、仮に止めてもそこへ核ミサイルがつっこんでくる可能性があるという形で遠回しには表現されていますが、東京の地理に慣れていないと伝わりませんよね。
蛇足に、自分で書き加えるが。
例えば、「陛下はどうされた?」と総理。
それに、官房長官が「既に、皆さま西の方に行かれました」
くらいのやり取りを一言入れるだけでもよかったんじゃね?