「近年稀に見る駄作」進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド りくーむさんの映画レビュー(感想・評価)
近年稀に見る駄作
本当につまらなかった。
最初から最後まで矛盾だらけ、
逆に笑える作りになっていた。
以下ネタバレ
作品を通して言えることは、何故か巨人が人間にあまり遭遇しないし、遭遇してもすぐに撤退する。
更に、タブーとされていた壁外で大声を出す行為が普通に行われる。
しかしこれらの矛盾に目を瞑っても、この映画はひどい。
まず始め、エレンの父グリシャ(草なぎ剛)が幼少期のエレン(三浦春馬)に謎の注射を打つシーン。
二本ある注射のうち一本しか打たなかったのにも関わらず前編からエレンは巨人化する……なぜ?巨人化と注射関係ないの?
そしてあからさまにその実験に協力していた、ソウダ(ピエール瀧)に何の躊躇も無く自分の息子であるエレンを任せるエレンの母親の行動にも少し疑問が湧いた。
次に、巨人化した後に捕らえられたエレンの進退を決定するシーン。
縛られ、クバル(國村隼)率いる部隊に銃を向けられ囲まれるエレン。
そのエレンを庇おうと動き出したアルミン(本郷奏多)はまったくスルーされ、同じく動いたサシャ(桜庭ななみ)は部隊に止められてしまう、止めたやつはただサシャの胸に触りたいだけじゃないのか?
次に、シキシマ(長谷川博己)とエレンの会話のシーン。
シキシマはマジシャンか何かなのか、一度手放したシャンパンやグラスをどこからともなくサッと取り出す。
部屋の地面も突然砂に変わったり、椅子が出現したり……とにかく説明がない。
自分は「これは何かの技術だ」と言い聞かせグッとこらえた。
その後、対峙するミカサ(水原希子)たちとエレンとシキシマ率いる生き残っていた調査兵団たち。
巨人がうようよいる壁外で生き残っていた調査兵団たちは、特に何をすることもなく自らが持参した爆弾により倒れる。
無能すぎる。巨人相手に生き残っていたのに!
サンナギ(松尾諭)が壁を崩し始めた時点で下にある爆弾のこと考えて動き出すか手元の銃でサンナギを撃ちまくって殺すかしろよ!
ラストはエレンたちの街があった土地へたどり着くミカサ&エレン一行。
爆破を生き残ったシキシマとの死闘を制し、巨人化したエレンを周りがサポートして不発弾を壁の隙間に埋め込み起爆させようとするが、そこにクバルが表れ起爆の邪魔をする。
クバルはどこからか持ってきた赤いマントをひらつかせながら、立体起動もないはずなのに壁の頂上へなぜか君臨する。
そして彼は銃を携帯しているのだが、お喋りに夢中で目の前にいるサシャの弓矢による攻撃に気づかず見事にやられる。
弓矢のモーションに気づかずそのままやられる無能がここにいた。
その後壁外へ堕ちたクバルは超大型巨人へ変貌する。
そして、執拗にエレンたちの仕掛けた不発弾を取り除こうとする。
一旦爆破させてから自分がまた壁を壊せばいいのに……ボロボロになりながらも何故か不発弾を取り除こうと尽力する。
しかも、大きな不発弾は満足に取り除けないのにも関わらず、自身のうなじを這うエレンは指先で器用に持ち上げる。
その技術不発弾取り除くのに生かせよ!
もう後がないエレンたち、しかしそこに爆破に巻き込まれて死んだと思われたハンジ(石原さとみ)が合流し、超大型巨人へバズーカを発射!!
昔の兵器は効かないとされていたはずなのにめっちゃくらう超大型巨人!!!
更に混乱に乗じて死んだはずのシキシマがおぼつかない足で壁に登ってくる。
これに関してもどう登ってきたのかは謎。
その身体能力あるなら絶対エレンに負けないだろ。
そして再び巨人化したシキシマは超大型巨人に不発弾を自らの肉体を犠牲にブチ込む!!!
何故、突然エレンたちに協力しようと思ったのか全く描かれない、疑問が浮かばざるを得ない。
超大型巨人は不発弾に倒れ、その後の爆破で壁も崩れ一件落着。
最後はエレンとミカサが海を見つめるシーンで映画が終わる。
ちなみに、エレンとミカサがいる場所はたった今爆破し、再び閉じた壁の頂上。
海近すぎだろ!
エンディング後、続編を匂わせる映像が流れるが、できれば続編は作らないで欲しい。
これ以上日本映画と進撃の巨人に泥を塗らないで欲しい……