劇場公開日 2015年7月11日

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「暖かいエピソードがよかった。でも、エピソードをたくさん盛り込みすぎてて、ひとつひとつが軽い」バケモノの子 p.f.nagaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 暖かいエピソードがよかった。でも、エピソードをたくさん盛り込みすぎてて、ひとつひとつが軽い

2025年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

大きくなった九太が、何年振りかで会った父親に「俺のこと、覚えて、ますか?」と聞き、しばらくして気づいた父親が、走り寄ってきつくハグする場面。親の愛情があふれる行動に感激した。
ラストで熊徹が九太のために取る行動も「育ての親」の愛を感じ、感動的だった。
多々良(猿)と百秋坊(豚顔の僧)も、九太の気持ちを理解してくれて、暖かかった。
楓(声:広瀬すず)のやさしさも(映画のヒロインなので、当たり前に思ったが)悪くない。
これらの、暖かい場面がこの映画の良いところだと思う。

渋谷と渋天街というパラレルワールドの設定も面白い。渋谷はロケ地として絵になると改めて思った。

映画全体として、たくさんのエピソードを盛り込みすぎているように思った。ひとつひとつのエピソードが軽いし、説明不足になっていて、違和感が少しずつ残る。
例えば、九太が強くなる修行は「マネをするだけで強くなるなら、みんなが強くなってしまう」と感じる。強くなるための「気づき」がもっと必要と思う。
熊徹のキャラクター設定が粗野すぎて、オーラがなさすぎると思う。もう少し深みのあるセリフもほしい。熊徹と猪王山(いおうぜん)の決戦は「こんなに多くのバケモノがいるのに、二人の他にエントリーしてないの?」とか思う。
他にも違和感を感じるところがあり、評価は低くなった。

p.f.naga
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