「外さない細田作品」バケモノの子 クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)
外さない細田作品
前半は少年漫画の格闘系な感じで、
「ジャンプ」にでも掲載されてそうなファンタジー。
正直ノレなかった。
後半(蓮が17歳になってから)は、
蓮が再び人間界に戻ったり、
(この行き来の自由さも若干違和感残る)
楓や実父との交流で、
人間界での「空白」を埋めていくところは青春そのもの。
育ての親(熊徹)と実の親で葛藤する蓮が、
実の親にぶつける言葉と、
その後熊徹を応援する蓮が泣かせます。
この前後半で全く味付けの違う作品に出来る
「細田クオリティ」は流石だ。
ラストの戦いも、その映像美がすごい。
(あのクジラ見て、「ライフオブパイ」を想い出した!)
良い映画だとは思うし、前作・過去作とも味付けは違う。
過去作もファンタジー要素は多く、
それでも心を震わす話に持っていってはくれる、
実はみんな抱えている心の一端だと気づかせてくれる細田作品。
でも比較すると前作の方が好み。
最終的に蓮は全部手に入れちゃうし。
声優は、相変わらずの宮崎あおいの天才ぶりと、
津川雅彦の本職顔負けな堂々感、
役所広司のそのまんま感。ここまでは良い。
あとは少しノイズだな。
染谷・広瀬は働きすぎ。
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