あんのレビュー・感想・評価
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こころの濾過
差別というものを思うとき、頭では理解していても、心底からの許容は難しい。特に形から来る差別というものは、表面的には出てこなかったりして、厄介極まりない。このお話し、ハンセン病に限らず、他のすべての差別にも同じことが言えるだろう。
この作品は、自分の心の中にある差別に対する意識に、ゆっくりと、そして鋭く問いただしてくる。自分自信は差別の気持ちなんか持ってない、と思っているものの、果たしてそうなの?と問いかけ方は優しい。
自然の様々な風景や音、佇まいの中、やりたいことがなにも出来ずに過ごしてきた人生がある。生垣の向こう側に行くことも叶わずにひっそりと生涯を暮す現実がつい最近まで続いていた。
この事実を知らずに差別の話は出来ないのかもしれない。
徳江さんに会いに行った施設。そこで出されたおぜんざい。
千太郎とワカナは、ほとんど躊躇することなく食べた。
・・・だが、もしその場に居たのがぼくだったら、そのおぜんざいを食べることができただろうか??
映画を見終って一日が過ぎたが、頭の中でそのことを繰り返し自問自答している。
河瀨直美監督の豊かな感性や鋭利な問題提起、そこに樹木希林さんの円熟の演技、表現力が合わさって、この映画は最高の出来映えとなっていると思う。これほどあらゆる面で完成度の高い作品はなかなかないと思う。
そして、この作品を見て、悲しい、可哀想、と思うのではなく、自分の心をしっかりときれいにしてくれる映画なんだ、と深く感じることが大事なんだ、と心から思う。
こころを、透明に、純粋なものに濾過してくれる、そんな映画である。
いいんだけど…
あまり映画を見ない人間ですが、ハンセン病の人権問題、樹木希林さんに興味があり、見に行きました。
いいんだけど、喫煙シーンの多さにちょっと参りました。はじめから最後まで「音」を協調して「生」を表現しているところに、タバコは一体何を表現しているのか…。ちょっと不可解でした。
『私達には生きる意味があるのよ』
徳江さんの言葉・行動全てに心洗われる気持ちになりました。
この映画のフライヤーにあった
『私達はこの世を見るために
聞くために、生まれてきた。
…だとすれば、何かになれなくても、
私達には生きる意味があるのよ。』
という言葉に惹かれて鑑賞しましたが、本当に観てよかったです。
そして、樹木希林さんの演技の素晴らしさには毎度驚いてしまいますね。
秦基博さんの主題歌も、映画での大切なことがぎゅっと凝縮されている歌詞で、エンドロール中も涙が止まらず困ってしまいました。笑
発想が素晴らしい
ニュースになっても具体的な映像で示さないと理解してもらえない問題を、見事に表現していたように思います。
樹木希林と永瀬正敏との関係性に涙しました。
ただ、後半のストーリーと演出には多少の不満を持ちました。
途中の手持ちカメラ的演出の中で、部分的に気に入らないところがあり残念に思いましたが、それをも完璧にするということは至難の業かなぁーと思いつつも、それを追求した究極の作品を期待したいです。
無知は罪ですね
恥ずかしながらハンセン病について殆ど予備知識なく映画を見ました。
差別全般の諸悪の根源は正確な知識の無さが招く事を改めて感じ自分が恥ずかしくなりました。
希林さんと永瀬さんの二人が素晴らしく引き込まれました。
手作りのあんこ食べたいです。
樹木希林さんの演技に吸い込まれる
生と死、希望と絶望、喜びと哀しみ、そんなものが混ざり合った狭い世界の中で行き詰まりながらも道を切り拓いていこうとする人間ドラマです。正直言ってテーマはすごく重いです。しかし観終わったあとは涙とともに浄化されるような、そんな映画です。
ヤバイって‼︎
観てきたヨ‼︎
内容的にはさ、いろいろ有るけどね…んな事よりさ、凄く狭い世界観で、こんなに、感情移入させられる作品…ないよね!
もちろん樹木希林さんの演技?地?
素敵なんだけど、僕は、永瀬に感情移入してしまったのです‼︎
永瀬さんの演技にヤラレました。
泣いちゃったよ‼︎
あ、もちろん…どら焼き…食べたヨ‼︎
食べたく成るやろー絶対に‼︎
やっぱ奈良の誇り‼︎
河瀬監督さん‼︎
チェリオの風車‼︎…流石やわ(爆笑)
樹木希林さんの美味しいよね〜〜たまらんな‼︎
だろ⁉︎
センチメンタルと切り捨てるか?
観賞後、放心状態が続いた。こんなのは初めて。ハンセン病患者が強いられた人生に自分を重ねたら、この映画、センチメンタルだ、なんて簡単に切り捨てられない。今の常識じゃ語れない、かつての時代の徳江さんの家族の想いを想像すると、言葉に詰まる。そして、まもろうとしてた人にまもられていたとは..。
帰りに原作を買って一気に読んだ。原作もやはり、いい。素直な表現でわかりやすく、読みやすい。映画は原作に忠実な部分が多いが、意外なところが、あっさり、ない。驚いた。監督が容赦なく編集して河瀬作品にした、というのはこういうことか。映画は市井の人々のリアルさや、独特の空気感も味わい深い。見て、よかった。
試写会へ行きました
『あん』
勇気を出して一歩踏み出せば景色が変わる。ハンセン病の事よく知らなかったけどひどい偏見や差別があったんですね。辛い人生を背負った徳江を演じた希林さん、優しくて強くて可愛くてとてもステキでした。観ることが出来て良かった、心温まりました。
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