あんのレビュー・感想・評価
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人の心の中の天国のような場所
この映画を見て、映画って何だろうと初めて考えた。感想がなかなか出てこない。途切れ途切れに言葉が浮かぶが、なかなか繋がらない。もし、人の心の中に天国があるならば、彼女のような柔らかい、でも計り知れない厳しさを内包した、薄ぼんやりと、控えめに、でも確かな現実の記録として、世界を照らす、そんな場所ではないだろうか。こんな人が近くにいて欲しい。.....人はやはり、人によって自らの心の檻から抜け出す勇気を与えられる。人に出会い、新しい光を知ることができる。「世界は思ってたより、悪くなかった、むしろいいところだった」と気づく。.....こんな人が、自分の中にいてほしい。樹木希林さんが演じる、普通人は歩かない、闇の中ばかりを、沼の中ばかりを歩かざるをえなかった女性の、発光するような純真さ、無邪気さは天使そのもののように映った。映画を見るまでと見た後では、明らかに少し違う、明るい方向を目指す自分がいる、そういう余韻が、映画なのだと教えてくれた。
映像はきれい。
映像がきれいだった。光の柔らかさ、空気感が写っていてそこは良かった。
最後の永瀬正敏の表情もすごく良かった。
が、ハンセン病に対し、あんな極端な反応を今の社会が示すだろうか。
名前は知ってても患者を隔離したような時代を肌で知っていて、浅田美代子のような反応を示したり、あんなに繁盛していた店が閑古鳥になるというのは、大袈裟すぎると思う。
そして何より、樹木希林の孫娘が大根すぎ。
棒読みだったり、台詞を発するだけでその場の雰囲気をぶち壊し、表情まで極端で…
河瀬監督のはよく分からないと思うことが多かったけど、これはそんなことはなかっただけに、重要な登場人物となるわかこちゃんは別の人が演じた方が良かったと思う。残念。
何かずっと口の中が甘い!!
役が下りて来たとしか思えない樹木希林さんと河瀬監督の相性が良く、とても観易かったです。甘い餡が題材なのに内容は苦い、という絶妙な感じも素晴らしかったです。特に前半の餡作りは、ものづくりと外食の心得を学ぶ事ができて幸せな時間でした。九州産地鶏と称して、ネットで見付けたブロイラーを出している三宮の居酒屋店長を思い出しました。お客の女子中学生(真ん中)に萌えました。ずっと具体的な内容でしたが、終盤は雰囲気寄りになってしまい残念です。徳江さんの問題と店長の問題は別々ですが、何となく一緒くたにされています。ラストは店を出たのか、たまたま屋外に出店したのか、オーナーの強制に対して店長がどうしたかは分からなかったので、結びとしては弱い気がします。店長が声を張り上げるシーンは映画を締める最も大事なシーンだと思うのですが、愛が込められているとか一皮剥けたとかを感じる事はなく、全く盛り上がらず何か違うように感じました。追い出されたのでしょうか。永瀬正敏は良い俳優ですが、借りを返し終えて、(中学生の)彼女とまた人生を回し始める事を期待させるには、何か弱いと思いました。
陽の当たる場所で生活したい
「私達、誰にも生きる意味がある。生きる意味を見つけるためにも、陽の当たる場所で生活しなさい、あなた達」。てな感じのことを、15回転毎分くらいの緩〜〜い語り口で伝えてくれる映画。
「あなた達は私に、生きる意味を見つける時間をくれました。ありがとう」
みたいなことを希林さんが語るんですが、こうにしか聞こえない。
「女優として陽の当たる場所を与えていただいたおかげで生きる意味を見つけることが出来ました。みなさん、ありがとう」
ただでさえ泣かす映画なのに、このシーンは反則でしょ。希林さんの表情も素晴らしく晴れやかで美しくさえありました。
そうか、だから万引き家族の海水浴のシーンで希林さんは、「ありがとうございました」って言ったんだ。。。と、ここで思いました。
希林さんが登場すると場の空気が彼女のものになる。漏れ出すようなセリフ一つで観客を笑わせてしまう。この芝居が、もう見られないのかと思うと目頭がアレになってしまいナニが滲む。笑ってんだけどね。変な気分だよ全く。
樹木希林さん
たくさんの、心に残るお芝居、ありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします。
追悼上映に、この作品を選んだ劇場にも感謝します。上映当時は、個人的に苦手な類であったため見逃していました。映画としても良く出来ていたと思いました。
悲しい物語
生きる意味
久々の邦画で大満足
風評被害、ダメ絶対
前情報なしで見ました。
勝手に3人の孤独な人たちが出会い、日々の苦痛とかを癒していく話かなと、、想像していましたが。
全く的外れではなかったですが、ハンセン病に関しては重すぎました、、。なるほど、この話はそこまで突っ込みたかったのか、と。人々の意識を変えるための映画だったんだな。
樹木希林がまた上手すぎて。自然すぎて。あのハンセン病の方々の虚しさとか諦めに似た笑顔が堪らんかったですな、、。ワカナちゃんのあの独特な感じもなーんか良くて、新人女優さんかな〜と思ったら樹木希林のお孫さんなんですねー。良かった。
永瀬正敏も良かったわ、、。何あの泣き方。何あの表情力。いい俳優さんです。
ラストシーンについて。あれは正直やらせすぎじゃないかと、思ったりもしたんだけど、あそこまで表現しないと一歩踏み出した感が薄れるのかもと思ったりして。永瀬正敏にとって母の再来とも言えますからね。
序盤のシーンでは本気でどら焼き食べたくなります。てか食べます。美味しいあんこが食べたくなる。
差別問題
どら焼きの味の決め手は中身の「あん」にある。
雇われ店長のどら焼き屋では自家製のあんを使わず缶入りの業務用を使っていた。
常連客は学校帰りの女子中学生。
ガールズトークに花を咲かせる毎日。
ある日、店の求人募集を見た徳江お婆さんは時給は安くてもいいから働かせて欲しいと懇願する。
断られた徳江さんだが、自家製「あん」を食べて欲しくて店長に渡す。
徳江さんの「あん」に魅力された店長は徳江さんを雇う事にした。どら焼きが美味しくなったと評判になり店は忙しくなる。指が不自由な徳江さんも接客を手伝っていたのだが…
徳江さんを揶揄する噂で客足が遠のいてしまい店長は止む無く徳江さんにお店を辞めるよう話す。
徳江さんの事が気になる店長と中学生のワカナは徳江さんを訪ねた。
徳江さんの住む地域はハンセン病の人々が暮らす場所だった。
ハンセン病の人々の辛い歴史を聞き、それでも誰を恨むでもなく楽しく暮らす徳江さんに2人は心を開いていた。
徳江さんは風や木、花など自然の声を聞きそれに従って暮らしていた。
徳江さんが亡くなりお墓の代わりにソメイヨシノを植樹した。
春のお花見シーズン…どら春「どら焼き屋」は桜の下でどら焼きを売る。
店長の呼び声が響く。
どら焼きも人間も中身が大切‼️
偏見や差別の無い社会を目指して。
西武新宿線、東村山あたり
桜がきれい。
国立療養所多磨全生園があるからそこで撮ったということか。
東村山市協力。
千太郎の夜のアパートのシーンがいい。
ずっと呼び込みしなかった理由がラストシーンに。
エンディングもいい。
自由焦がれたとはいえ、カナリアは外に放してはいけません。
浅田美代子がいけずの役とは珍しい。
1からアンあん。
エンドロールが見れない程に溢れてきたものは
なんだろう、自分でもわからない。この作品に
なぜこんなに感涙してるのか?エンドロールが
あがってきて5秒ぐらいで号泣。
樹木希林さんのセリフ一つ一つの声の出し方発し方
ましてや手紙の読み方などは本当に素晴らしい。
河瀬直美監督の作品なので様々な外国の方に見てもらえれてると思うが本当に見て欲しいなぁ〜と思う。
永瀬正敏さんも本当に素晴らしい俳優さん。
自然すぎて永瀬正敏さんだということを
忘れてしまう。永瀬正敏さんだから樹木希林さんも
より輝き女性らしさに美しく花咲かせれたように思う。
撮影の方の名前が私読めず今この瞬間に書くことが
出来ないですが、この作品終始カメラがいい
映画は当たり前だけど映像が良ければ全てよしぐらい
な感じで、細かなカメラワークから何から何かまで
いい。いいものはいい。
河瀬直美監督の作品の箱の広さはかなり大きくひろい
自然、すべてにおいてすべてを自然に魅せてしまう
その自然の中から抜き出し育て自然にもどし自然に
かえらせる。私のイメージはこんな感じ。
樹木希林さんその他この映画に出演した方々
河瀬直美監督率いるスタッフの方々に
感謝の言葉を贈らせて頂きたい。
本日見た作品「あん」本当に素晴らしい
こんな素晴らしい作品を見れたこと
本当に感謝です。ありがとうございます。
映画としてのおもしろさ(脚本)は普通だが、脚本の出来以上に、”ハン...
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